D-classアンプその後

年間で、もっともお金のかかる時期は今頃です。辞める辞めると言いながら存続している、うちの法人が決算です。決算書類を作成する費用やら税金の支払いが、どかんと待っています。個人としても自動車税が来ますし、任意保険の更新時期が重なっています。概ね7月末日を期限としますから、8月を迎えられさえすれば、あとは淡々とやり過ごしていけば1年が終わるのです。2月は確定申告で忙しいけれど、還付金という名のボーナスが頂ける嬉しい季節でもあります。

というわけで、資金繰りを、例年以上に頑張らなくてはならず、諸々をオークションなどで売りさばいている今日この頃です。例えばオーディオ系のプリメインアンプやらDACやら。いくらか重複して持っているものを整理しているところです。あと、ベースやギターなどのピックアップ類ですね。お試しした結果、外したものも、いつか出番があるかと後生大事にしまってありましたが、現在、絶賛放出中です。

ちょっとした雑談、ということでD級アンプの話をします。

ベースアンプが革新的に軽量化される立役者はD級アンプに他なりませんが、大方の製品が鳴らす音に不満が多い、といった話を、このnoteを開始した当初、よく書いておりました。その印象は大きくは変わらないものの、素子によってはイケるものもあるのではないかと、望みを捨てておりません。

その多くには、B&O ICEpowerいうブランドのユニットが使われています。それこそ、ここまで普及させた最大の功労者と言っていいかもしれません。しかし、その象徴的な音質が、ベースアンプとなると、私のような昭和耳には少々耳障りで、かつ軽い音、というネガティブなキャラクターが通底しているように感じられました。

しかしながらD級アンプの回路を製品として販売中のブランドはそれだけではありません。面白いことに北欧産が多いのですが、AbletecとかPascalとかHypexとか、色々聞きます。まだまだ詳しいことはわかっていないので、知ったようなことを書くのは控えます。ただ、実際にそれらの製品を所有し、使ってきて感じるところはあります。

現在、リビング・オーディオ、即ちテレビ視聴のような環境で、スピーカーは英TDL Electronics社のRTL2を使用しています。鳴らすアンプはmarantzのHD-AMP1という機種です。こちらはHypexを採用しています。

むろん、ひとつのブランドにフラッグシップからボトムエンドまで格差が存在しており、どのレベルのモデルが載っているかで、音のクォリティも当然違ってくるでしょう。Hypexは、今や音質ではNo.1の呼び名が高いけれど、全てが優秀かどうかは存じません。ただ、marantzの開発陣が、これはと思い選んだ素子ではあるのです。

で、その音は、いたって普通。実のところ満足していないのです。少し遠くで鳴っているような感じ。これに不満を持つのは、ここへ越してくる前の賃貸の頃に使っていたシステムより劣るように感じるからです。

その時分、ソースは同じで、再生するスピーカーがTDLのStudio One(RTL2よりも全然上位機種)でアンプがTeacのAX-501でした。この組み合わせで出る音が素晴らしかった。なので、防音室、つまりプライベートスタジオができたので、そちらのメインに使うことにして、リビングは降格させられたのです。

TeacとStudio Oneで出る音は、たとえば、ゴルフのライブ中継を見ていると、部屋の全然違う方角から鳥の鳴き声が聞こえたりしたのでした。そのリアルさと言ったら、集音している環境へリスナーをワープさせるかのごとくでした。

スピーカーボックスの格は違うから、その要素もあるけれど、TeacのそれはAbletecを積んでいます。短絡的な結論であり、正鵠を射るものでは決してありませんから、仮説、としておきましょう。私はAbletecの音が好きみたいです。

ベースアンプの世界で、私の知る限り一番フラットな音が出るものはGlockenklangであると確信しているわけですが、そこの最近までのフラッグシップであったBlue Skyという機種はAbletec採用でした。彼等が選ぶのであれば、ひとまず信頼できる(とするのも確固たるものではないけれど)。

ICEは軽くて好きではない。ナチュラルで、いわゆるD-classっぽくないと高評価なHypexももの足りない。Abletecいいよね。というのが改めて最近の思いです。リビングのアンプもTeacのにしたい。DAC内臓がありがたいのでAI-501が欲しいです。ただし、AXとは出力差があり、同じAbletecでも型番が異なります。

marantzからAI-501に機種変したとして、スピーカーが格下では向上しないかも、という懸念はあるけれど、やっぱり好奇心に勝てません。

といった駄話で今宵は筆を置くことにします。Pascalを使ったベースアンプ、最近密かに入手し、使ってみました。これはやっぱり軽い音でしたね…。ベースアンプとしてならHypexもいいかも、と思っており、もしかするとユニットを買って自作するかもです。ではまた

追記:ちなみにTeacはその後継機種でHypexに乗り換えています。Teacがどう料理したかにも興味あります。お金無いのに、何言ってんだろうね。

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