さんの逝去に寄せて

このタイトルを続けるのには戸惑います。ジェフのことを書いた後、家にあるレコードのジャケットを写真に撮ってページに載せた時、ちょっとぐっと来ました。好きなアーティストが身罷るのは、何かそこで自身の時間さえも区切られてしまう感覚があります。そして今日は、高橋幸宏さんが亡くなられていたというニュースを見ます。

先日も、坂本龍一さんの配信コンサートでは、これが最後だろうとか不吉で悲しい言葉が流れました。だから坂本さんとも縁の深い高橋さんが、急に逝かれたのは、まさかの驚きでした。本当に、昨日と今日で世界が変わってしまったようです。

ユキヒロさんの音楽はポップで屈折して、若い頃の私は、かなり傾倒していました。今、iTunesに手入力で記しているパーソネルを「高橋ユキヒロ」「高橋幸宏」「Yukihiro Takahashi」で検索すると102曲がリストアップされ、それをスマートプレイリストとして保存しました。この中にYellow Magic Orchestra関連は含まれていません。全てそれらはレコードで所有していてリッピングはしていないからです。

年代順に並べ替えると先頭に来るのは『すきま風』というオフコースのセカンドアルバム(1974)の曲でした。続いて同年のサディスティックミカバンド『黒船』と続きます。バンド参加が先で、スタジオ仕事が後だとすると、時系列では黒船が頭に来ないといけないかもしれません。年でソートすると、同じ数値はアーティストの名称順になるアルゴリズムなのでしょう。

アナログレコードを丸ごとアップしたリンクの動画では1'35"から『すきま風』が始まります。そして、このドラムが誰がどう聞いても、我々の知るユキヒロさんそのものであり、早くも世界はこの唯一無二の演奏を愛してきたのだと思い知らされます。幼なかった私ですら、当時からちゃんとわかっていました。みんなだってそうでしょ?

彼の参加曲で集めた私のプレイリスト(CDで持っているものですが)はミカバンド、大貫妙子、坂本龍一、渡辺香津美、矢野顕子、加藤和彦といったアーティストの楽曲で占められていました。彼・彼女らの音楽を益々光らせてきたドラマー、高橋幸宏さん。そしてその独特な音楽嗜好を体現するご自身の音楽活動全てに讃辞と感謝の言葉を贈りたいと思います。R.I.P.

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