RAGE OF DUST

心の闇を前提にして、自分に甘くなる人
とある悪魔にとって、それは一番悲しい話である。
「人間とは、自分の理性でなく、欲望で生きようとする
それを父上に進言しよう、として、堕とされたのが我らの長」

これは一つの不文律として自分たちの中で
忌みとして語らない悪魔たちの中での暗黙知ではある。

悪魔と呼ばれるからと言って、Evilという存在でなく
神聖格を失ったわけではない。

「いい悪魔だっているよってのを広めたいな」
マガはそういっていた。

まあ、それも一つの理想論ではある。
中性的に少年声のマガは、特に、この持論について
譲れないらしく、語りたがる。

「人を支える事で傷付くことができるそれで俺は、俺たちは満足だ」
先輩の悪魔たちはそういいつつ、
「人間は、契約を考えた時に、自我を理性から引き離し願いの力で
我欲の実行を行おうとする、神は、それを悪魔のたぶらかしとして
階位の天使”証聖者”とする」
別のものが、
「我らが、動くという事は、神は存在している、という、当たり前を自覚させるだけにもなる」
そしてまた、別のものが
「……父様の想いであれば、ユダをかじり続けるか如く監視ですら、我らの長の贖罪(しょくざい)
 裏切りの罪のそぎ落としの様なもの……」
あまり姿を見せぬ深き海を棲み処とするもの
「こういう真面目な話をしなければいけない時が、一番めんどくさい罠にかかってるいうものだ」
まるでフィーナのようなそのものはそう告げる。

「我らは、忠告の立場であって、干渉する立場ではない」

「自分が、誰かを好奇心で不幸にし、自己承認欲求で”裏切った”シンボルの様に扱われる存在じゃからの」
「悪魔とは、そうい記号で、あり、我らは、ある意味がらんどうであるのじゃ」
(続)

モチーフキャラ:マガ、黒山羊、君友ゆるし、海洋生物、ヌオ、ウツロ様

作不詳の作者