「物事が見えてないのか」
「見てないのか」
「なんじゃろうの……目を背けていたというべきか」

「人は存在証明を欲し」
「我らは、概念と受肉さえあれば、楽しめるのに」

「必ず、全部の力を出さなければならないとか」
「足切りだけに、負けたとか」

「なんじゃろうの、人間は面倒くさいの」

「出来るようになるまでは、それぞれ、
 スタートしたくなる気持ちを育てる
 それが難しいだとか」

「嫉妬だからといって、蹴落とそうとするとか」
「できるだけでなく、退化しないよに維持しろだとか」
「あ、いや、進化は、マストで必要だとは思うのじゃが」

「見えてない本質は、あると思うんだ」
「隠れ目の人間? おぬし、なんかを助けに来てるんじゃのう」

「まぁ、友達を助けるのが、僕の存在証明だからね」
目線を髪で隠したその子は言った。

「見るべき本質と、見えてしまっている現実か」
「まあ、僕たちからすれば、違う世界かもしれません」

「そうじゃのう」
「しかし、です」
「あぁ、人ののばし方についての確立の話かの」

「話が早いです、さすがです」

「やめい、ロリ婆もからかうな」
「それ、何処かでもみましたね」

「うっさいわー」
少し照れている
「ウツロちゃん、わざわざ、魔界に来てるって事は」
「まあなんじゃろうの、調整中の自分が、どういう意味で
 必要とされてるのか、悩んだのじゃよ」
少し罰が悪くなって、ボソッと言葉にする。

「「かわいい」」
「「かわいい」」

「なんじゃもー」
「まあなんというか、ありがとう」

「ありがとう?」

「全く関係ない事から首を突っ込んでワシにのとこまで来たとか」
「さっき聞いたがの…」

「これはこれでありがとうなのじゃ」
「悪落ちがどうとか、よく解らんかったが」
「そっちも大変じゃのう」

「ええ、まあ」

「世界が平穏で、かつ刺激があって、作るのが楽しい世界の探求」
「みんなが理解し合うための、表現の模索」
すこし目に手をやるウツロちゃん
「目にゴミが入ったわ」

「はい、そういう時もあります」
「ちょっと嫌な子じゃな」

「ふふふ」

「まあぁ、何か探してるんじゃったら、探していくといいのじゃ
 持ち出しは厳禁じゃが、覚えていくなら、まあええじゃろ」