蛇でいてくれてありがとう(民主党政権について)
民主党政権が失敗だった、というのは結果を見れば明らかです。
どう持ち上げても無理です。目玉政策が悉く失敗したのだから言い訳のしようがない。
(https://twitter.com/backdropjumbo/status/1735972443070877850より引用)
震災が!という向きもあるでしょうけど、全国民の期待を背負って登板した鳩山政権は震災の時点で退陣していますし、震災の時点で管政権もほぼ死に体でした。
震災が無くても長くなかったでしょう。
結果としては彼らは無能を晒したわけですが、この無能には2種類あります。
一つ目は能力が水準に及ばなかったというもの。
要は求められる水準の能力が無かった、という場合。
これは勿論いいことではないですが、致し方ない面もあります。
例えば、プロ野球で投手が実力不足で打たれることはある。
でもそれは仕方ないことです。その後成長する可能性もあるわけですしね。
二つ目。そもそも水準に及ぶとかいう以前に、能力が無い者。
野球で例えるならば、マウンドに上がったけど投げ方を知らない、という感じ。
民主党政権は完全な後者でした。
当たり前ですけど、国家という巨大な組織を運営するためには、膨大な事務処理とか利害調整とか法案作成とかの実務が必要になります。
国会での論議や決議はその最終局面の上澄みです。
どれだけ国民の支持があったとしても、政策を実現するためにはその実務の部分を欠く事は出来ない。
それが必要ない国があるとしたら、それは独裁者が支配する国です。
例え一党独裁の国でも党内での調整は必要しょうから。
これについて上手い例えをしておられる人が居たので引用。
(https://twitter.com/hacci88/status/1738190042106106160より引用)
舞台に上げたら下手糞でした、ならまだ救いがあるんですが、舞台に上げたら何をするのかすら分かってなかった、という感じです。
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では、どうしてこうなったのか?
これは多分に僕の想像も入るのですが、彼らはこの実務の面を軽く見ていたのではないかと思います。
長らく野党だからその大変さを本当の意味で分かっていなかったのかもしれません……とはいえ小澤某とか与党出身者もいたわけですが。
国民の支持を得た我らが物申せば、官僚共は居のままに動き政策は実現されるとか思っていたかもしれません。
でも、政治主導とか言って色々やらかしたよな。
そもそもそこまで難しく考えて無かったのかもしれません。
やってみたら思っていた以上に大変だったのかもしれません。
まあこの辺は定かではないです。
前者の無能、能力が足りない方のはある程度組織でカバーできるんですよね。
でも後者の無能、根本的に能力がないというのは、組織の機能不全を起こしてしまうのでカバーできない。
民主党政権が瞬く間に崩壊したのは、だれの目から見ても運営がグダグダだったからですよ。素人丸出しの右往左往でしたからね。
期待が大きかった分、失望も強烈だったというのもありますけど、単なる能力不足ならあそこまで急降下はしなかったでしょう。
また野球で例えますけど、出す投手が全員実力不足や不調で打たれて10連敗した、というのは……まあ悲しいけど、辛うじて我慢できるんですよ。
そしゃ腹は立ちますけど。
でも首脳陣の不和で投手コーチと監督が違う指示を出すような、組織的な問題は見るに堪えない。
単なる弱小チームが10連敗するのと、組織が崩壊して10連敗するのは絶望度が全然違います
ちなみに野党だったんだからもっと気長に見るべきだ、という意見もありました。
この意見には賛同しないわけでもないのですが、一般的には通じないでしょう。
だって、国の運営ですよ。
世界第二位(当時)の経済大国のかじ取りをチュートリアル気分でやられるわけにはいかない。
しかも自分達が自信満々で政権交代準備完了とか言ってたんですから、初心者だから大目に見てとか、通るか、そんなもん。
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ただ、個人的には彼らが後者の意味での無能であったことは、ある意味では幸いだったとも思います。
前者のタイプの無能であるならば、当時の支持率80%を背景に、ほどほどに政権運営が出来ていたと思います。
勿論失点だらけになったでしょうが、それでも上のように、不手際が目立つけど気長に見よう、という感じで大目に見られたと推測します。
あの時に民主党がやろうとしていた政策のうち外国人参政権。
他のはともかく、これは通されるとマジで亡国レベルだったと思うので、あれをやる前に空中分解してくれたのは、あのグダグダの中で唯一の救いだったと思います、
あれは通されれば絶対に撤回は不可能でしょうし、地方参政権が通れば当然に国政参政権にもつなげてきたでしょう。
そして、地方参政権でも、場所を選べば大きな影響を与えられます。
沖縄とかね。
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民主党が政権を失ってからやるべきだったことは、実務能力を高めることでした。
一度経験してその大変さは分かったはずです。
強いリーダーが高らかに理想を言ったら世界が動くほど世の中は簡単じゃないです。
なろう小説のチート建国ものじゃないんですから。
自分達の政策を掲げることではなく、実現する能力を高めなくてはいけなかった。
政策を掲げるだけなら簡単なんですよ。2009年の政権交代の時にやったようにね。
で、失敗したわけだから、今度はそれを実現する能力がある事を有権者に示さなければいけなかった。
でも、彼らはひたすらモリカケサクラしてたので……まあ。
なので、仮に今政権交代が起きて、民主党政権が再誕したとしたら多分同じようなことが起きると思います。
マジで、何も成長していない(画像略)ってなるでしょう。
ちなみにSNSで信者が鼻息が荒いれいわ新撰組。
彼らが万が一政権を取っても、同じことになると思います。
……まあもっとひどいことになるか。あれと比べるとさすがに民主党に申し訳ない。
だってどう見ても地味な折衝とかが出来る連中じゃないですからね。
なんか、権力握ったら全部俺の思いが実現されるとか思ってそう。
かつての民主党のように。
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