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一粒で三度美味しい(家事スキルについて)


 女性は家事をするのか、できるのか。

 当世流行のジェンダー平等とやらでは「女性は家事をするべし」と言うのは、断じて許しがたいジェンダーロールの押し付けであり、差別でありギロチンに送られるべき大罪です。
 家事をせよ、どころか家事と言う要素を匂わせること自体が罪悪なのか。

 ただ、これは個人的な印象なんですけど、Twitterランドでの男女論において、女性は家事的スキルセットを当然に持っている、みたいな感じなんですよね。
 家事論をするときに、女性は出来るのが前提で話してる。

 でも、これおかしくない?


 多分小学校とかの頃は今でも「女の子なんだからお料理しましょうね」的なジェンダーバイアスが残ってると思います。
 でも、それはあくまで手伝いとか程度で、高校生くらいまでは家事は基本親に丸投げでしょう。

 社会人くらいの年の家事能力はどっちかというと、大学時代に1人暮らししてたかとかの方が影響大きいと思います。
 今は料理はインスタントとかコンビニとかなんとでもなりますが、掃除洗濯等は自分でやるしかないですからね。

 僕は地元(某地方都市、県庁所在地)で何度も見合いしましたが、過半数は「こどおじ」ならぬ「こどおば」でした。
 仕事してる人が大半でしたが、家事は親に丸投げ的な感じでしたね。 

 中には、実家暮らしで家事は親にしてもらってるけど、仕事大変だから主婦になりたい、ということを言った人もいました。
 まあなんというかここまではっきり言われると腹も立ちませんでした。その見合いは流れましたが。

 つーか、実家暮らしのこどおじが家事出来ないなら、こどおばだって出来んでしょ。

 

性別関係ないです。


 成人後の家事については、性別よりも、環境とか本人がやるかやらないかの意思のほうが余程影響が大きい。

 そもそも、家事っていうほど大変か?
 僕は一人暮らしで家事は全部自分でやりますけど、子供が出来たあとのことはともかく、育児が絡まない日常の家事がそんなに大変とは全く思えないんですけど。
 毎日違う料理を作り続けろとかだと大変かな、と言う程度。

 洗濯なんて洗濯機に入れればいいし、仮に毎日洗濯機回してるなら洗濯ものなんて少量でしょ。干すなんて5分で出来ますよ。
 シンク洗ってって、鍋でも煮てる間にざっと磨けばいい。業務用シンクでも使ってるんですか。
 これを持って家事を大変とか言われたら失笑するわ。

 ●

 とはいえ、家事論を「女は家事スキルが備わってる」という前提で進めるのはとても有効なんですよね。
 女性には家事スキルが備わっている(男性にはないという)前提を所与のものとすることにより、

①女性は家事すべきと言うジェンダーバイアスで抑圧された結果備わった

②家事と言う過重労働を無償で搾取されている

 被害者という構図を勝手に作れるわけです。
 そして勝手にそれを持っていることにして、自分達にジェンダーバイアスを押し付けるな、と主張できる。

 ジェンダーバイアスを押し付けるな!と男性を攻撃できるし、自分達は無理やり学習させられた家事スキルを搾取されているという構図を作りやすい。
 実際に家事が出来なくてもそういうイメージを形成しておくと、家事をしない男より優秀というイメージになる。

 一粒で三度美味しい。


 これ、フェミニストとかがこれを意図的にやっているなら非常に戦略的だと思います。
 ジェンダーバイアスを否定しつつ、使える時には有効活用。これは賢い

 この「女性は家事スキルがセットされている」という前提で話すの、僕は逆ジェンダー・バイアスだと思います。

 ジェンダーバイアスをォォォォォォオ!!!押し付けるなぁぁぁァァァl!!!ヘルジャパーンんンん!!!ジェンダーバイアス121位ィィィ!と絶叫しつつ、自分達はジェンダーバイアスを自分に賦与して上手く利用している。

 なのでフェミニストとかは女性は家事が出来るというイメージを展開しているわけですね。
 でも

 いや、それ嘘なのでは?


  今回は短く。



 

 



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