陰謀論に辟易する

SNSであまりにも陰謀論や疑似科学を信じる人が多く、見ていて疲れる。
世の中の全てが真実からひっくり返っていないと気が済まない人が多すぎる気がする。
そういった陰謀論者たちは次のような信念が行動原理なのではないだろうか。(ちなみに自分は陰謀論をエンタメ的に楽しむのは大好き)

①世界には明確な悪が存在し、この世の不愉快な現象、事象はそれら悪の暗躍によるものである。
②自分は他の人が知らないような悪の真実を知る能力を持っている。
③それらの悪は非常に強大な力を持っており、世間一般の人を騙している。
これらについて言及していく。

①に関して、世の中に自明の真理としての悪など存在せず善悪という二元論は時代によって常に流動的である。また、歴史上の多くの悲惨な出来事が悪意に起因するものではなく、善意に起因するものということも留意するべきである。(例えばナチスによるユダヤ人大虐殺でさせ、進化論的な人間至上主義によって行われた。)
②に関して、①の前提が間違っている時点で②の命題も間違っていると言えるが、強いて言及するならば世界中の何十億人もの人間を騙す能力を持った悪人の企てをなぜ一個人の自分が暴くことができると思えるのかは謎である。
③に関して、悪人たちがそれほど強大な力を得てして何故、非力な一般市民の私たちに隠れてそのようなことをする必要があるのか謎である。

もちろん、可能性が0であると言っているわけでもないが、世の中の真実を知ろうという気概を持ちながら陰謀論を鵜呑みにしてしまう矛盾に非常にもやもやした気持ちになる。

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