五郎丸2

CASE STUDY①(ショットとタッチの意思決定の判断基準)

今回は先日質問いただいた内容に関して書いていきます。

ショットとタッチの意思決定の判断基準

先日回答した答えが下記です。

14点差なので、トライを狙いに行きます。点差と残り時間に応じて選択肢は変える必要があります。トライはラストワンプレーでも取ることができますが、ペナルティキックを狙いすぎると無駄な時間を費やしてしまうような気がします。


■結論はどっちでも良い?

ショットでもタッチでもそれぞれの特性を理解していればどちらでも選択は間違っていないと思います。では、判断の違いはなんでしょうか?

タッチ…前半含めFWが優勢。ラインアウトモールに自信あり。**
ショット**…モールにはあまり自信がない。FW勝負には持ち込みたくない。逆にBKの展開力に自信あり。

という判断で使いわけることができます。
なので、自チームを理解し試合の中で相手を理解していればどちらを選んでも間違いではないでしょう。

この時はトライを狙いに行くという判断をしましたが、後々考え直した際には違う結論にいたったので紹介していきます。


■ショットの方が良い

初めはトライを狙うためにタッチを選択しましたが、ショットの方が良いのではと考え直しました。
その理由としては、14点差を少ない時間で逆転するには2トライ以上を挙げる必要があるからです。

では、仮に2トライとることができ、キックを決めたとしても同点にしかなりません。
ですが、これにショットの3点をプラスすると逆転することができます。
さらに、3点加われば2トライのうち1回はゴールキックを外しても良いことになります。これらの理由から先に狙うことのできる位置であれば3点を確実に獲得することを勧めます。


■なぜ判断に違いがでたのか?

タッチという選択からショットという選択に変わった一番の影響は、タイムプレッシャーではないかと推測できます。
判断が変わったことで変化した結果は、勝つビジョンが見えたことです。

同じ、勝つために、という中での判断にも関わらず、後者だと勝つビジョンが見えたとはどういうことなのでしょうか。

●タッチを選択した場合のビジョン(想定)

時間がないので、先にラインアウトモールでトライを取りたい。だが、端っこでのトライはゴールキックの成功率が低くなってしまう。2トライ2ゴールではよくても同点。+αが必要。トライであれば極力真ん中でトライしたい。アドバンテージが出てもキックパス等の外側でトライになってしまう可能性のオプションは使いにくい。

ここでの良くない点としては、2トライ後のビジョンがなかったこと。また、自ら選択の幅を減らしてしまったことが挙げられます。


●ショットを選択した場合のビジョン(想定)

ショットを決めると11点差。2トライ1ゴールで逆転。大外トライも可。BKで展開も良し、FWでモールも良し。もともと残り7分だったのでショットで1分使い、6分の中で5分で1トライを返すと、残り1プレーでトライを取ればよいという計算になる。ルールが変わり、ラストワンプレーになりペナルティーからタッチを選択することができるようになったので、ラストワンプレーでラインアウトモールを選択することもできるようになる。

最後トライをとるという目標に向かい、5点でいいのかまた、7点じゃないといけないのかは選択の幅を大きく左右します。
自らその選択の幅を減らしてしまうことは、判断としては間違いだと後々思いました。


■結論

結論は先ほどと同様でどちらでも良いです。
その根拠は、タッチを選ぶ時にも勝つビジョンが見えていれば良いからです。
では、タッチを選択した時の勝つビジョンとは具体的にどういったものがあるのでしょうか?

仮にキッカーがとてもうまいとします。風の影響はもちろんありますが、飛距離では50mは余裕とします。
先に2トライとり、内1回でもゴールを決めることができると2点差にすることができます。
2点差の時にD側が一番気を付けなければいけないことはペナルティーです。しかもキッカーは50mも決めることができるとなると、ほとんどのエリアでペナルティーをすることができなくなります。
このように相手にプレッシャーを与えることができるのです。
これはタッチを選択した場合の勝つビジョンの一例にすぎません。

最終的に自チームを理解し、再現性の高いプレーは何なのかを考えることができれば、自ずと選択は簡単になってきます。


■余談

このように判断には誤差が生じることがあります。
この差は何なのかを振り返るときには意識するとよいでしょう。

・サインチョイスは正しかったのか?
・betterなチョイスはなにか?
・チョイスされたサインはうまくいったのか?
・うまくいかなかった原因はなにか?

などです。
このサイクルを続けていくとより良い判断が行えるようになります。


〇今回は負けている状況でしたが、勝っている状況でどのようにタッチとショットを使い分けていけばよいのでしょうか?

僕の中での両者の違いは
・ショットは試合を優位に進めるための手段
・タッチは自分たちの強みを出す手段
です。

ショットを使うタイミングとしては、点差を広げたいときに使います。
具体的には1トライ+1点差以上付けたい時です。
なので試合の進める中で8,15,22,29といった数字を追いかけると比較的に優位に試合を進めることができます。


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岸岡智樹/Kishioka Tomoki

枚方RS/蹉跎中学/仰星高校/早稲田大学/Rugby Player
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