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NZ vs RSA 試合解説(Rugby World Cup)

今回も、前回に引き続きラグビーワールドカップの試合について解説していきます。
今回は大会二日目にして屈指の注目カードであるこの一戦についてです。

その前に、WRUITという大会が早稲田大学主催で開かれているので、その模様を紹介させていただきます。
本日は、地域の子供を招いて運動会を開催しました。

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二か所に分かれ、また、大会に参加していただいている世界各国の大学生も共に参加していただきました。
世界の学生はもちろん日本語で話すことはできませんが、日本の子供たちとよくコミュニケーションをとっていました。

また、日本の文化をしってもらうべく、綱引きや玉入れ、大玉転がしなどを企画しました。
初めての競技に戸惑っていましたが、楽しんでくれていました。
また、NZUの学生はハカも披露してくれました。


ここから本題に入っていきたいと思います。

■試合前情報

事実上の決勝戦といっても過言ではないこのカード。
本当にどちらが勝つか全く予想がつかない一戦。
TwitterやInstagramでどちらが勝つのかのアンケートを見ていると、ニュージーランド推しの人が多いように感じます。

ニュージーランドはボーデン・バレットが15番に入り、10番にはリッチー・モウンガという布陣を組み、どちらも10番ができるというダブルスタンドオフとも見受けられる。ゲームメイクはかなり注目です。

南アフリカはフィジカルを全面に押し出し、DFしていくスタイル。
世界一のDFともいわれているほどの鉄壁ぶりです。
その壁をNZは破ることはできるのか。
また、両WTBの決定力は注目です。

試合前に行われる、NZのマオリ族の伝統の試合前の儀式であるハカは僕自身がこれまでに見た中で過去最高の気合が入っていたと感じました。

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■試合解説

〇前半
南アフリカSOポラードの先制ゴールキックから試合が始まった。

NZのキックオフを真ん中に蹴るのは意図的だと思うが、そういったところも気にしながらみると尚面白いでしょう。

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・前半20分の攻防
入りとしては南アフリカが完璧といっても過言では無いと思います。
特にDFが光っていた。
NZの攻撃を何一つ機能させていませんでした。
その影響から、NZが反則を繰り返します。
ペナルティキックのチャンスから最初の得点にもつながった。

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・前半残り20分の攻防
この20分で試合が動いたと言えます。
この間にNZは2トライをとりました。
そのトライはどちらもアンストラクチャーからでした。
鉄壁といえる南アフリカですら少し気を抜いてしまう瞬間があるという事でしょう。
逆に、ニュージーランドはその瞬間にスイッチオンし、15人全員がトライに向かう姿勢が見受けられました。
まさに、世界トップレベルの試合です。


〇後半

・初動
後半試合が動いたのは45分の時点でした。
ニュージーランドのハイパントに対して、南アフリカの14番チェズリン・コルビのキャッチから50mほど独走。
そのままトライかと思いきや、ボールがニュージーランドの手に。
その後、南アフリカがボールを取り返し、密集から抜け出し、トライという一連の流れ。
一番の見どころはハイボールキャッチです。
あれほどの空中戦は見たことがありません。
ハイボールを蹴る意味を両チーム理解しているうえでの戦略です。
・ハーフタイムまでの感覚
このような感覚をぼく自身は抱きました。
後半セットプレーは南アフリカが有利に見えました。
スクラムではプッシュし、ラインアウトではスティール、モールを組めば押す。
圧倒的な差はないもの、のじりじりと南アフリカのセットプレーからのプレッシャーは感じているはず。
特に、NZのFWが身に染みて感じていたはず。

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・60分の出来事
なにが起こったのか一瞬わかりませんでした。
それは、ドロップゴールでした。
ノーサイドゲームというドラマ番組が日本では放送されていました。
その中で、七尾選手が60m超級のドロップゴールを決めます。
また、新しい戦術かのように、キックパスからのドロップゴールを決めるシーンがあります。
ノーサイドゲームの視聴者は、このシーンを連想したに違いありません。
ぼく自身もDGは決めたことがありますが、この場面であの選択ができ、決めることができるのは信じられません。
これだけのプレッシャーの中で、こんなにも落ち着いた判断ができることは僕目線でとても羨ましく思います。
・最後の攻防
残りの20分はまさに死闘と言えると思います。
世界レベルの試合を日本で、かつ、両チームが初戦という中でこの内容ができたことが素晴らしいことだと思います。
初戦にかける思い、ライバルに向かう姿勢、コンディションの調整、メンタルの向かい方など、試合内容を振り返ると本当に世界レベルだなと感じました。


■僕の中でのMOM

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これは確実に南アフリカのチェスリン・コルビ選手です。
この試合を観ていた人は彼のプレーに心打たれたのではないでしょうか?
体のサイズこそは小さいものの、巧みなステップワークを活かしたランが輝きました。
ランも素晴らしかったのですが、僕自身が一番紹介したいプレーはハイパントキャッチです。
彼が、いるところにボールは落ちない。
そのことが今日の試合で証明されたと思います。
言うまでのなく、この一戦のMOMにふさわしと思います。

両チームの今後の活躍がさらに期待されます。



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