【全文無料公開】かすかに見えてきた日本代表森保監督の勝ち方【アジア杯イラン戦レビューと決勝カタール戦プレビュー】

前回のアジア杯サウジアラビア戦に続き、私が主宰するサッカー戦術分析ゼミ「FIゼミ」で限定公開し始めた独特の視点で試合を分析するらいかーるとさんインタビューを、今回は特別に無料全文公開する。
内容としては、
・「アジアの盟主だ!」と主張するイランの選択
・アンカー脇を大迫南野中心に活用して攻める日本
・対応するイラン。逆に大迫が被カウンターの起点に
・代えが効かない柴崎の特異な能力
・原口の頑張りと堂安の苦悩
・吉田と権田のあまりに不安な連携面
・かすかに見えてきた森保監督の特技「4局面円環」
・スペインのような決勝の相手カタール
・トランジションを制するものは試合を制す
と1万5千字近くの長文で盛りだくさん。ではどうぞ。

サッカーアナライザー:では今日はイラン戦の振り返りと、決勝の予想じゃないですけど、展望について軽く話せたら。

らいかーると:そうですね。後者はあんまり話せないですけど。

サッカーアナライザー:話せる範囲でいきましょう。
まずイラン戦。サッカー有識者的な方々がイランはアジア最強だ、みたいな感じで言ってる人たちが多い印象でしたけど、ざっくり印象はどうでしたか?

らいかーると:ん〜。いやなんか思ったより、イランは強くなかったですね。強いっていう定義も難しいですが、もっと良いチームかと思ったら結構同じことばっかりだったので、そういうところは「あれ?」って感じでした。
で、 Twitterであんまり有名じゃないけど結構信頼してる人がいて。その人がイランのことをこの試合の前にキック&ラッシュって言ってたんですよ。

サッカーアナライザー:ほうほう

らいかーると:その人はイランの試合をたくさん見てて。実際にイランの試合を見たら、本当にキック&ラッシュじゃんってびっくりしました。僕はイランのW杯も見てなかったですけど、周りの評判良かったので。なんでこれで評判良いんだろうな、これって思いながら見てました。

サッカーアナライザー:どうして評判良かったんでしょうね。

らいかーると:評判が良いと評価されるようなプレーを、この試合で日本がうまく消してたのかもしれないんですけど。
でもイランの良さがキック&ラッシュなら、存分に発揮してた気もするので(笑)

サッカーアナライザー:たしかに(笑)

らいかーると:だから、今までのベトナムとか、まあサウジはサウジらしさを出してましたけど、相手は日本に構えてた部分はあったと思うんですよ。でもイランはそういうのが一切なく。俺たちは俺たちのやり方で行くぜって。それの良さはあったので、今までの試合とは違う雰囲気というか盛り上がりというかあったので、そういう爽快感はありましたよね。

サッカーアナライザー:そうですね。特に前半とかも。

らいかーると:ある意味で殴り合いでしたからね。そういうのはアジア杯ではなかなかなかったので。
やっぱりイランは自分たちがアジアの盟主だとか、日本よりも俺たちが強いことを証明するんだとか、そういうモチベーションもあったんじゃないかな、というのは感じましたね。ああいう試合の臨み方を見ていると。

サッカーアナライザー:うん

らいかーると:イランの盟主感を一番感じたのは、長友あんまり狙ってこなかったじゃないですか。

サッカーアナライザー:そうそう、酒井だった。

らいかーると:酒井宏樹にガンガン行ってて。それも日本のウィークポイントは長友だけど、酒井宏樹側でも俺たちいけるし、みたいな。

もちろんイランの左サイド側の方が空中戦強かったという自分たちの理由もあるとは思うんですけど、、、
でも相手に弱みを狙わなくてもいいんじゃないってところも含めて、いつもどおりにやってやろうじゃんってところは感じましたね。

サッカーアナライザー:なるほどねー。そこは勝負に徹する云々ではなく、それで勝てると?

らいかーると:それで勝てるとイランは計算されてたんでしょうね。

サッカーアナライザー:あと、日本のCBとGKの連携が怪しかったから、あそこ狙ってきてたのもわかりますね。

らいかーると:そうですね。

サッカーアナライザー:日本のボール保持の時はどう思いましたか?

らいかーると:だいたい12か13分ぐらいから日本がボールを持てるようになって、イランが若干引いたんですけど。
20分ぐらいかな…21分ぐらいに権田が失敗しちゃったシーンがあって、そこで流れが変わったと思うんですけど。
実際に権田の場面の前からイランはSHを下げて守備して。

サッカーアナライザー:そうですね

らいかーると:で、アンカー脇をケアするようになってから、少しずつ流れは変わっていってたのかなと感じました。

サッカーアナライザー:イランにですよね。

らいかーると:です。自分が試合中にツイートしたの見ながら話してるんですけど(笑)

最初に「ファイナルみたい」ってツイートしてて、イランは自分のやりたいことやってて。
日本は下手に繋いで取られてとか、蹴ってプレッシャーくるイランに対して、流れを壊す意味でも、最初蹴ってるんだろうなって。

お互いがロングボールなんですけど、ロングボールの狙いは両チーム違うと思いました。何も背景を気にしなければ、「ああテキトーにボール奪われて、カウンター受けるの怖いんだろうな。

だから両チームともに最初安全に行ってるよな」っていう序盤戦だと思うんですよね。
で、イランが蹴って、けど日本がそこに対応してマイボールにできることが少しずつ明らかになってくると、最初イランは引いて守ったんですよね。

そうすると今の時代って、もう4-1-4-1で守ってるチームってそんな多くないと思ってて。
みんな4-4-2に変えるじゃないですか。はっきり言って。

サッカーアナライザー:変形しますね。

らいかーると:その理由って結局もう、CBが繋げるから放置したら危ない!

サッカーアナライザー:ってことですよね。

らいかーると:昔と違って。ってことで4-4-2に変えると思うんですけど。
イランはあんまり変えずにやった結果、森保監督が得意な1トップ2シャドーじゃないですけど、、、この試合は南野が1つ前に行って大迫がトップ下に下がるっていうネタも1つ噛んでましたけど。

そこにイランが全然対応できてなくて。「ああイランダメだな守備」みたいなことになってくんですよね。

サッカーアナライザー:アンカー脇が使われたり。

らいかーると:そうですね、ボール保持者に対して、誰がどう寄せるんだとか。そういうところが結構曖昧だなって思ってました。

でもそこから少し時間かかりましたけど、SB下がって、IHちょっと前出ないで、SBが迎撃で出て、とかそこらへんが整理されてくると、大迫もボール受けられなくなってきてて。むしろカウンターの起点にされちゃったりしてたのはめんどくさいなあと。

それを加速させたのは多分権田のミスのシーンで。あっ権田だけじゃないんですけど、あれは。吉田もですね。

それで多分イランは「あっこれプレッシャー行ったらボールとれんじゃねえの」って空気になって、よりイランペースにどんどん試合が流れて行ったかなーってのが前半20分〜45分まで。だと思います。
って言っても6:4でイランっていうぐらいですけどね。
それでハーフタイムを迎える、みたいな試合だったかなと。

サッカーアナライザー:前半はイランがちょい優勢というかなんつーか、、、

らいかーると:まあ誤差みたいなもんですけどね。だから最初に話した強いチームと良いチームとは!の話に戻るんですけど、良いチームって例えば4-4-2と4-3-3が試合して。
まあアンカーってシステムの噛み合わせで空くじゃないですか。

そこをどう守るんだってところを自分たちでしっかり準備してくるのが①だと思うんですよ。

サッカーアナライザー:うん

らいかーると:で、②が、じゃあ4-4-1-1にして守備したけど、アンカーが降りていって3CBにしましたってのが相手の変化じゃないですか。それに対してもしっかり準備してこいよって僕は思ってるんですね。

で、イランはひとまずアンカー脇使われることに対して、SH落として、そこしっかり防護するって会話をしたけれど。日本はあんまりそれに対応できなくて。

サッカーアナライザー:うん

らいかーると:それは日本が良くないところだったなーと思います。
逆にイランはイランで、攻撃で繋げる場面も前半20分から増えてきましたけど、やっぱりそれも蹴っちゃって。それもよくないなあって。

でもまあこのチームのスタイルっていうんだったらしょうがないんですけど。
それが機能してるかっていうと、、、前半20分以降は日本が機能しなくなっていったというか。。

権田と吉田のミスから相手のプレッシャーが強くなって、日本陣地からもプレッシャーをかけるようになって。
じゃあ日本はこのプレッシングをどう回避しようかってところが結構曖昧で。だからなかなか良い形がなかったんですよね。

サッカーアナライザー:これまでも日本は高い位置からプレッシャー受けると怪しさがありましたよね。

らいかーると:大迫もハーフスペースでは活動できてたんですけど、相手とどんぱちだとこの試合は意外にキープできてなくて。
ってなった時に結構手詰まり感が強くなって。イランは「よしプレッシャーだ」ってことで、日本の選手たちがみんな削られ始めるっていう感じ。

サッカーアナライザー:確かに(笑)

らいかーると:だからそこはもっと日本がイランの守備の変化に対してなんかできれば良かったんですけど、そこは多分準備してなかったのかな。
それかまあこのままでいいか!と思ってたのかもしんないですね。

サッカーアナライザー:ですね。前半はそんなところですかね。

ちなみに、結構迎撃とか向こうも激しくきて。日本はSBとか高い位置とるじゃないですか、その時のリスク管理みたいなところは、吉田冨安がアズムン(イランの1トップ)見て。
誰かが急いでさがれれば下がるみたいな。
危うい感じはありましたけど、そこまで失点しそう、、、って感じではなかったですよね。

らいかーると:そうですね。危なかったのは最初の方でゴールキックをすらされて、アズムンに冨安が裏取られた場面ぐらいで。
前半は、ゆっくり流れがイランに傾いていきました。そして、日本がうまくボールを持てなくなってきましたという展開で。それが後半どうなるんだろうなあっていう感じでした。

ケイロス監督が怒ったくだりとか面白いですよね。イランはボール持てなくて蹴ってばっかで、「お前ら落ち着けよ!」ってことをキーパーに言ってたんですよ。具体的に言うともっと繋げよってことだと思うんですけど。

でも、その後に前半の20分の権田吉田がミスした後、ワーッとイランに圧縮されて日本がロングボール蹴ってく中で、ここ繋げるんじゃない?って場面で権田も蹴っ飛ばしているんですよね。

ケイロスが監督だったら怒っていると思います。全く同じ現象が両チームに起きていたので。この試合って結構お互いが、似たような展開に追い込まれてるんだなあって(笑)裏返しと言うか。

サッカーアナライザー:(笑)

らいかーると:それはセーフティにやったって解釈すればいいんですけど。

サッカーアナライザー:そうですね。

らいかーると:後半も、その流れは全然変わらなかった。どっちかって言うと、やっぱりイランの圧力に負けてファール連発して、セットプレーもイランの機会が多い。

だから南野のゴールまでも、どっちかって言うとイランの方が良さそうだなあって思って見てたんですよ。

サッカーアナライザー:ですね。

らいかーると:ハーフタイム挟んでも日本の攻撃のやり方って変わってなくて。このまま我慢っていう流れの中で、日本の最初のゴールはトランジションになるんですよね。

イランがボールを繋ごうとして失敗して。で、柴崎がパス入れてって言う場面から始まってて。
だからそれをどこまで日本が計算してたのかなあっていうのは、イランのボール保持に対してプレッシングでボールを奪うとか。。。

どっちかというと、ボールを奪うというよりは、ロングボールに追い込むようなプレーが前半は多かったので。

どっちかって言ったら守備の連携ができてるかって言うとエラーもすごく多い。その中でも取れちゃってカウンター成功しちゃってるっていうのは解釈が難しいなあ。

南野が点決めて、でも1点差なのでイランもなんとかなるかなって思ってて。
イランがスローインミスして、ボール奪われてあのハンドになるっていう。
だからイラン側からしたら自滅っちゃ自滅ですよね。

サッカーアナライザー:ちょっと不運でしたかね。

らいかーると:スローインの対応は超ショボかったですけど、イランももしかしたら普段はもう少しボール持つサッカーもできたのかもしれないですし。
ロングボールを蹴ることがちょっと無理じゃねって思って、変えようとした結果失敗した可能性はある。

サッカーアナライザー:その節はありえそう。

らいかーると:そこはなんとも言えないですけどねー。ただ日本もイランのビルドアップ、定位置攻撃に対してもSHがすごい一生懸命守備してたので。

サッカーアナライザー:うんうん。特に原口が。

らいかーると:それでイランも「ああー、じゃあやっぱ俺たち蹴るか」っていう風に前半多分なってて。
そこを後半じゃあ繋ぎましょうって結構難しいんですよ。本当に強いチームなら全然対応できると思うんですけど。

サッカーアナライザー:急にそれを変えるってのは難しいってことですね。

らいかーると:局面の変化は難しいです。
よくあるのが、ずっと守ってるチームが失点して、じゃあ、ボール持つサッカーをして得点を狙いましょうって言われても難しいじゃないですか。それに似てます。

サッカーアナライザー:ちなみに日本の攻撃の仕方ってどういうやり方だったと思います?

らいかーると:南野と大迫のポジションチェンジとか、アンカー脇を使うっていうのはすごい意識されてたと思います。

サッカーアナライザー:うん

らいかーると:以上ですね(笑)

サッカーアナライザー:以上(笑)

らいかーると:他は特に、、、それ今までの仕組みにも似てましたし、、、ただ大迫がライン間で1タッチで前を向いてスルーパス出すとか、、、ああこんなにできるんだっていうのはちょっと新発見でした。
特に代表では背負ってるイメージが強いので。ライン間であんなにスムーズにできるんだなっていうのは。まあできたんでしょうけど、元々。

サッカーアナライザー:そうですね、僕も大迫がケルンでやってた試合そこそこ見ましたけど、結構やってましたね、ああいうのは。

らいかーると:単純にすごいなあって思って。

サッカーアナライザー:ですよね。

らいかーると:やっぱり南野と大迫がポジションチェンジして、ピン留めしたり、相手の守備の基準点ずらしたり、とかっていうのは、すごい良かったと思います。

サッカーアナライザー:ただそのアンカー脇のスペースを消された時困ってましたよね。

らいかーると:だいぶ困ってましたよね。

サッカーアナライザー:どうすれば良かったですかね。

らいかーると:うーん。結局相手が5バックになったら、SBが上がるとか、しないといけないんで。

サッカーアナライザー:ボランチが駆け上がるとか。

らいかーると:うん、駆け上がるとか。CBが運んでくるとか。そうやってずれを作っていかないいけないんで。でもまあリスク冒す必要もないんで。

サッカーアナライザー:うんうん

らいかーると:だから先制点がなくて0-0が続いた時に、あの試合どうなったのかなってのは気になりますね。もしかしたら0-0のままPKまでいったかもしれないですね。

サッカーアナライザー:うーん、ありえる。

らいかーると:で、イランは2失点してからは最初の守備の形に戻っちゃったというか、バラバラになっていったんで。そっからは日本はやりたいようにやっていった。
だから堂安がフィニッシュ行ったりとか、南野がドリブルして突撃とかあったと思うんですけど。

そういう展開が増えたのは、イランが攻めなければいけない展開で、SH下げてる場合じゃねえって、前に残ってもおかしくないですし。でも、イランのプレッシングは連動していない。勢いが大事な感じで(笑)

サッカーアナライザー:うん(笑)

らいかーると:それはうまく日本がかわせてたかなあって思います。スコア動いてからの日本は、強いチームだなあってアジア中に与えていたかと。

サッカーアナライザー:それはポジティブですね。

らいかーると:すごいポジティブだと思います。

サッカーアナライザー:相手が変化した時にどうするかっていうのは引き続き課題なんでしょうけど。

らいかーると:代表チームはそれを突き詰める時間がないっていうことは言い訳としては機能すると思いますし、、、っていう感じですね。イラン戦を振り返ると。

サッカーアナライザー:なんか他に気になったことあります?日本の方で気になった選手とか。

らいかーると:やっぱ柴崎は楔入れるのうまいなあって思いましたね。

サッカーアナライザー:それは具体的には?

らいかーると:3点目も柴崎だったかな、確認しないとですけど。
計算された状態で、つまり自分たちのポジショニングがはっきりしてる状態で、ビルドアップの中から楔を入れるっていうのはそんなに難しいわけじゃない。だって大迫フリーだし。しっかりボール回して相手ずらしてるし。

けど特にトランジションとか、若干誰がどこにいるか不明瞭な状況。カオスって言われてますけど、その状況でもパッと味方を見つけられるのはすごいなあって。

サッカーアナライザー:その時に即時に見つけるのって難しいですね。違う位置にいますもんね。

らいかーると:そう、ちょっといつもと違う位置にいるけど、「ああいるいる」、ポーンって通せるのはすごいなあって思います。ちょっと違うなって。

あと原口元気も攻撃ではあんま目立ってなかったですけど、相手のSBに対する守備はすごい良かったと思います。ほんとガッツリ行ってましたから。

ある意味原口元気を見てれば、森保監督の指示とかはわかるのかなっていうぐらい忠実にやってるんじゃないかなって思います。
5バックになっちゃうのはわからないですけど。

サッカーアナライザー:原口は具体的にどんな感じでした?

らいかーると:いやもう単純に、相手のビルドアップをさせない。ガンガンSBにプレッシャー行って時間を与えない。
もしかしたらイランのSBがうまいのかもしれないです。この試合だけじゃわからないですけど。

イランが前半にまったりビルドアップしようとしても、それを許さなかったのは日本の前線がプレッシャー行ったからで。
「じゃあいっか、いつものロングボールで」みたいな。そこは多分計算されたものがあったんじゃないかなって思います。わざと蹴らせてた。

サッカーアナライザー:ふむふむ。

らいかーると:で、ロングボールは冨安吉田でなんとかなるだろうって計算してたと思うんですよ。実際なんとかなってたんで。

だから本当、前半15分ぐらいまでは森保監督の計算が出てた試合だったんじゃないかな。
1対1のデュエルにしても、アンカー脇使うにしても。やりたいことできてるなあって。

あと堂安はよくわからないですね、今のところは。どう評価したらいいのか。
守備とかいいポジションいるんですけど。でも剥がされちゃいますし。
攻撃面でこの試合で良い仕事をしたかというと、そんなにしてない。

サッカーアナライザー:ですねー。

らいかーると:もちろん堂安がいるから、大迫が空いてたりした場面もありましたけど。
でも多分それでいきていく選手じゃないし。

サッカーアナライザー:じゃないですね。
どっかで1人剥がしてとか。

らいかーると:そうですよね。

サッカーアナライザー:ライン間で前向いてとか。

らいかーると:たぶんいきてねえよなあっていうのは、、、この大会そんなに活躍してないですよね。

サッカーアナライザー:そうなんですよねー。

らいかーると:試合が終わってから、つまり試合の大勢が決まってから活躍するみたいな。
もちろん一生懸命やってるんですけど。南野大迫に比べると、気を遣ってもらってないなあって。だから南野大迫の良さは出やすい。

堂安原口の良さは出づらい。「これでどう良さを出せっていうんだよ」ってところは抱えてるのかなーどうなんだろうなーわからないって感じです。

サッカーアナライザー:堂安、ドリブルではがせる場面なかったもんなー。

らいかーると:まあカットインしかしないんで。それもやっぱりロッベンぐらいできたらいいんですけど。そこまでではないんじゃないですか。
なので、どうすんだろうなーこれから、って。まあこれからレベル上げていけばいいんですけど。

現時点ではあの位置堂安である必要すらねえじゃんと思ってます。伊東純也でも別にいいんじゃねえかなって思ってます。

あと気になった選手だと…やっぱ権田吉田あたりは気になりますよね。

あのバックパスの場面はなんなんですかねえ。たぶん吉田と権田がパス交換して困って失敗したって場面だったんですけど。
パスする選手って受けた選手が次どうするかぐらいまで考えないといけないんですよ。絶対失敗するんですよ、人任せなパスをすると。

サッカーアナライザー:うん

らいかーると:あとよろしくねっていう風にやっちゃうと。
CBがGKにバックパスしたらもう1回受けれるように開く動きをしようねとかしないといけない。開かないんだったら蹴れよっていう指示をしないといけない。

サッカーアナライザー:ですね。

らいかーると:たぶんジュニアから言われてることなんですけど。あのシーンってそういうのが全く見えなかったんですけど。

権田も、蹴っていいのか、この流れ繋いだ方がいいのか、悩んだ末に失敗したって感じでした。あれかわいそうだなーって。

押し付けられて失敗、みたいな。周りがコーチングとか、指差すだけでもできると思うんですけど。

サッカーアナライザー:いやほんとそう。

らいかーると:よくこれで失点しねえなって思うんですけど、これまでの試合。

決勝でもたぶんミス出ると思う。全部の試合で連携ミスが出てるんで。
それが失点に繋がるかどうかは注目だと思います(苦笑)

サッカーアナライザー:やめてほしい(苦笑)

らいかーると:なんでこれ放置されてんだろうなって。

サッカーアナライザー:すごい不思議。

らいかーると:不思議です。まじ不思議です。

サッカーアナライザー:明らかにだもんなあ(笑)仲悪いのかみたいな(笑)

らいかーると:そんなことはないと思いますけど(笑)特に今生き残ってるメンバーは(笑)

選手はそんなところですね。冨安すごいなあって思ったんですけど、みんな言ってるんで。
あとは昌子と植田には頑張ってほしいです、この先。

サッカーアナライザー:吉田もいい年齢ですからねー。

らいかーると:海外組ですからね、鹿島組。この試合は柴崎大迫で勝ったようなもんなんで、実際。

サッカーアナライザー:柴崎もやっぱそれぐらい評価高いんですね。

らいかーると:いややっぱうまいですよ。日本っぽいですけど、ああいう選手って。代え効かないんじゃないですかね。
ああいうことできる選手って、日本にいると思うんですけど。今回連れて行ってないですし。

サッカーアナライザー:イラン戦はそんなとこですかね。

らいかーると:ああ最後に監督。どう思いました?

サッカーアナライザー:うーん、まあ時間がない中で、割り切ってる部分はあるかなーと。中2,3日続きでトレーニングできることも限られてて。
やること絞ってやってんのかなーって。

らいかーると:評価ってどうすか?

サッカーアナライザー:悪くはない、、、かな。すげえ良い、、、とは言えないです。

らいかーると:僕は森保監督がどういう監督かよくわかってなくて、やっぱり。アジア杯はそれを知るのにはちょうど良いのかなーと思ってて。

今のところの試合を見て感じたのは、サッカーの4局面(ボール奪った時、ボール持ってる時、ボール奪われた時、ボール持たれてる時)を、円環することが得意なのかなーって。

サッカーアナライザー:円環することっていうと、どういうこと?

らいかーると:っていうのは、僕は万能型が良いって言ってるじゃないですか。それを証明してくれたのはレアル・マドリードだと思うんですけど。

4局面の全てどれもできないとしょうがないよなって思ってて。
なんでそう思ったかっていうと、結局ボール持ってない時俺たち最強なんですよって言っても、失点先にしちゃったらアウト。

サッカーアナライザー:こっちにボール持たせてきますもんね。

らいかーると:日本vsイラン戦で言えば、、、ってかアジア杯全体で言えると思うんですけど。トランジションにすごい弱いんですよ、どこも。

相手の守備が整っていない時に攻めたらどこもうまい。逆に相手の守備が整ってると崩せない。

日本もこの試合全部トランジションでのゴール。自分たちがボールを持って崩したのは2,3回。枠内シュートはたぶんない。って感じなんすね。
サウジなんかはまさにそれだったんですよ。まさにビルドアップだけ上手いけど、みたいな。

相手からボール奪ったらチャンスだぜ!しっかりカウンターを逃さないようにしようぜと考えていたとしても、この日本の試合みたいに、日本ガンガン蹴ってきました、みたいな。
イランガンガン蹴ってきました。ボール回復するの自陣の低い位置です、じゃあカウンターできねえじゃん、みたいな。

っていう風に操作された時に、何かだけがすごい強いチームってやっぱりどっか後手踏みがちですね。

それを操作するのが森保監督はすごいうまいのかなあって思いました。

例えばイラン戦で言うと、最初にロングボールを蹴って、トランジション合戦を避けました。その時間が過ぎてからの日本のボール保持はアンカー脇が空くのわかってるから、日本のボール保持で殺せますって計算とか。

サウジアラビア戦だったら、サウジがボール持つの好きだけど、あれだったらこっちがしっかり守備すればなんとかなるとか。

そういう計算がしっかりしてるのかなあって。だから相手が一番得意でもこっちの方がデュエルで勝てるんだったら別に大丈夫とか。

そういうところで勝負する監督なのかなあって。だけれど、細かいところはあんま得意じゃないのかもしれない。

サッカーアナライザー:細かいところ。

らいかーると:それは時間がないのかもしれないですけど。守備のルールの設定とか、サウジ戦での1列目2列目の守備が機能してないとか、これまで散々見せられてきた攻撃の無のところとか。

細かい調整はいまはしてないだけの可能性もありますけど、もしかしたら選手の相互作用とかに頼るタイプなのかなあ。

だから交代枠使わねえんじゃないかなって。
今回も怪我だったろう酒井宏樹と、確実に怪我だった遠藤を交代して。最後ちょっと伊東純也が出るくらい。

乾が言ってたように、「なんで交代枠使わないんですか?」って質問したくなるような感じなんですよ。誰が見ても。

それはたぶん、選手のピッチの中での試合の中で身につけたバランスとか、そっちを優先してるように見える。そう考えると、筋が通る。

サッカーアナライザー:たしかに。

らいかーると:前回のインタビュー記事で話した森崎和幸と千葉の話に似てますけど。

サンフレッチェって森保監督時代に3-4-3とかで前からプレッシャーとかもやったんですけど失敗したんですよ。それは覚えてるんです。

だから新しいことを仕込むのが下手だって言ってる人がいて。
新しい何かをチームに植えつけて、それを加速させるってのは意外にできない…可能性がある。
もちろん時間経ってできるようになるかもしれないですよ。日本代表は選手を代えたい放題なので。

サッカーアナライザー:なるほど。サッカーの4局面を見たときの、相手との力量計算とかそういう大きな枠組みで勝負するのが得意だけどってことですね。

らいかーると:それが一番の持ち味なのかなあ。まあ今回のアジア杯をそれで凌いでるだけかもしれないですけど。

それは今回の大会でうまいってことはひとまずわかりました。
だから塩試合って言われるんじゃないですか(笑)

サッカーアナライザー:(笑)サウジ戦もそうだったもんなー。

らいかーると:うん、相手の骨組みを完璧にぶっ壊すってよりは、そのままでいいけど、試合が終わった後に勝ってりゃよくねっていう。

だから浅野がいたらまたどうなってたのかなあって。よく佐藤寿人と交代して、裏取って点とる、ってのもプランとしてあったのかなーとか。
そしたらそれサンフレッチェ広島のリサイクルじゃねえかって話になるんですけど(笑)

サッカーアナライザー:(笑)

らいかーると:でも選手を変えて、戦い方を変えるってのは大いにあり。
だから森保監督の印象に関してはそんな感じに変わってきましたね。

なので代表の監督って意外にあってるのかなーって。選手変えられるんで。
なんかJapan’s wayっぽいじゃないですか(笑)

サッカーアナライザー:うん(笑)

らいかーると:森崎和幸が怪我して代わりを連れてこれない、みたいなことは代表ではないと思うんで。

もちろん柴崎大迫が怪我したらやばいと思うんですけど。まあ2人同時に離脱するってなかなかないと思うんで。
だとしたら、ある程度の力を維持できる、、、かなあ〜っていう。

サッカーアナライザー:おもしろい。

らいかーると:こういう人なのかなあっていうのはようやく自分の中では少し見えてきたかなあ。 
これで細かいこともできるようになったら最強だと思います。

サッカーアナライザー:おお、楽しみですね。

らいかーると:だから枝さんに守備をディスられなくなれば(笑)

サッカーアナライザー:(笑)

らいかーると:ただ今まで試合で見せてきたような無の感じを見てると、その可能性はどうなんだろう…とは思いますね。
あとは失点したらどうなんだろうなあっていうのは見たいですね。

サッカーアナライザー:いやあそうですね!

らいかーると:相手に先制点与えて、、、

サッカーアナライザー:変わりそうですね。

らいかーると:イランぐらいの同じ土俵に立ってこようとする相手とやった時にね。

サッカーアナライザー:そういう意味では次のカタールはどうでした?
1試合だけ見たんですよね。

らいかーると:カタールはめっちゃリーガエスパニョーラ(ラリーガ)みたいでした。

サッカーアナライザー:へえ〜

らいかーると:良いチームでしたよ、ざっくり。論理的です、すごく。びっくりしました。
サウジアラビアより良いです、間違いなく。サウジよりはボール運んだときの形が、多少あります。

サッカーアナライザー:多少。

らいかーると:はい、多少。ただ日本がこの試合で見せたような、大迫たちの前からのプレッシングを見せた時に繋げるかは見てみないとわからないです。

サッカーアナライザー:なるほど、そこは注目ポイントの1つですね。

らいかーると:あのカタールも色々やってくるんです。日本に対して、どうしてくるかなあっていうのは。
もしかしたら5バックにして、アンカー脇守ってくるかもしれないですし。

それは刺し合いというか、たぶん向こうが動きまくりそうなんですけど、それに日本が対応できるかって。結構おもしろい試合になるかもしれないですね。

UAEは全然でした(笑)
ザッケローニっぽかったです。自由な感じでしたよ。
懐かしいカウンターだなあって思いながら見てましたけど。

サッカーアナライザー:そこ一緒なんだ(笑)

らいかーると:うん。よく上がってきたなここまでって思いながら見てましたけど。

サッカーアナライザー:でもあれですね。論理的に変えてくるカタールに対して、というか変化に対して日本がうまく対応するのってそんなに見れてこれてない気がするので。

らいかーると:そうですね。

サッカーアナライザー:ちょっとどうなるのかなってのは楽しみですね。

らいかーると:だから1手目はあるんですよね。

サッカーアナライザー:そうそうそうそう。

らいかーると:トルクメニスタン?だっけ最初。5バックで守ってて。後半になって、日本がサイドから攻めました。

じゃあ今度サイドを封鎖してきました、の次がない。
まあ封鎖してこなかったんで(笑)あの試合は大丈夫だったんですけど。

だからけっこう日本で不安があるとすると、やっぱりボール持とうとしたんだけど、相手がすげえプレッシャーきた時。どうすんだってのがこの大会ではあまり見られてないんで。

サッカーアナライザー:ですね。

らいかーると:じゃあ守りますってなった時に、カタールのボール保持攻撃をどんだけ防げるか。っていう展開になるのかなあ。

でもカタールが引く可能性もあるんでねー。それはもう何試合かカタールを見ないとわかんないですね。まあそれ計算だと思うんですけど。お互いの。

サッカーアナライザー:カタールは前からプレッシャーに行ってました?

らいかーると:うーん、あんまり記憶に無いです。

サッカーアナライザー:へえ〜
ちなみにネガティブトランジションはどうでした?

らいかーると:今回はそこまでは見てないですね。

サッカーアナライザー:こいつうめえなって選手はいました?

らいかーると:ああでも先制点のシュート決めたやつ(8得点中のアルモエズ・アリ)のシュートはうまかったですよ。
ただなんか荒れてるみたいですね。

サッカーアナライザー:代表資格疑いがあるみたいですね。

らいかーると:まあ良い試合になるんじゃないかなあって。
でもたぶん、、、カタールがボール持っても点入らないかもしれないですね。

これまでのアジア杯の流れからすれば。うん、、、たぶんそれまではちょっと早いかな…アジアは。。。っていう気はしちゃいますね。アジア杯を見てると。

だからある意味アジアは本当に遅れてるんだなあって思いますよ。
これからたぶんクロップが出てくるんだろうと思います。

サッカーアナライザー:アジアの中でですよね(笑)ヨーロッパは遠いな。。。

らいかーると:でもやっぱ以前に比べれば整理されてきてるチームは増えてきてるんで。
そういう意味では、ただ世界に置いてかれてるって感じではないのかなあ。

サッカーアナライザー:まあ日本に優勝してほしいですね。

らいかーると:そうですね、優勝してほしいです。迷わず。

であとは、コパアメリカはフルメンバー呼べないんですよね?
たぶん拘束力ないんじゃないかな…招待だから。
だからわけわかんないメンバーになりそうだなって気もするんで。

サッカーアナライザー:参考試合にしかならないかも(笑)

らいかーると:そうなんですよ。それか東京五輪メンバーが根性で行くか。

だからこの後、代表のメンバーがどう変わっていくかも気になりますね。
今のところ意外に固定してるなあって印象があるんで。

サッカーアナライザー:めっちゃ固定してますよね、でサブメンバーを使わない。

らいかーると:ですね、そのあたりも含めて。そういうところは楽しみです。

サッカーアナライザー:他なんか最後に気になったことありますか?

らいかーると:そんなところです。森保監督がこんな監督なんじゃないかって仮説ができてきたところが大きい試合だった。
ていうのと、前半面白かったなっていうのと、後半相手が自爆したなっていう感じですかね(笑)

サッカーアナライザー:(笑)

らいかーると:で、やっぱトランジションは正義だなあって。世界中そうですよ。
いかにして良い位置で奪って、いかにして良い位置に選手配置して、いかにしてカウンター・速攻でいくか。
あとはいかに奪わせないか、いかに奪われる位置をコントロールするか、いかにそこのデュエルで負けないか。

サッカーアナライザー:トランジションを制するものはゲームを制す的な。
日本のトランジションはレベル高いと思います?

らいかーると:悪くないと思いますよ、特にポジティブトランジションは。
ネガティブもやってますからね、ちゃんと。

本当に、前も言いましたけど、わけわかんない失い方をしなければほどほどに人も揃ってるんで。
変な選手の暴走さえなければ。そこまで言われてるほど悪くはないかなって。

サッカーアナライザー:うんうん
まあサウジ戦はちょっと特殊でしたしね。

らいかーると:うん、、、あの試合は2トップが守備で死んでましたからね。この試合は全部カウンターですからね。

サッカーアナライザー:ではでは、決勝楽しみにしましょう。


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