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書く人、読む人のためのプラットフォーム、Mediumの今

広告に依存しないメディアを目指して2011年に設立されて以来紆余曲折を続けているパブリッシングプラットフォーム、Medium。本日公開されたDIGIDAY日本語版の記事によると、なんと2020年までにサブスクリプションによる有料会員100万人を目指し、2018年は5億ドル(560億円)近くもの資金を独自コンテンツのために投資し、2019年はそれ以上の規模の投資を予定しているとのこと。(Mediumのサブスクリプションモデルは月額5ドル(約560円)または年額50ドル(約5600円))。

Twitter共同創業者であるEv Williamが始めたサービスであること、海外(米国)においては多くの人に利用されているサービスであるということで個人的にも注目してきたものの、国内では海外と比較しても利用者がそこまで多くないことも事実。どうしても普段目に触れる機会は少ないことは否めません。

気になって久しぶりにMediumを覗いてみると、数多くの新しい取組がされていてとても新鮮です。2018年始めに元タイム誌編集長のシボーン・オコナー氏がMediumの編集担当VPとして参画して以来、サブスクリプションを推薦するための数多くのアマチュア、プロのライターにインセンティブ提供しながら質の高いコンテンツが生まれる仕組みづくりに取り組んでいるようです。
昨年4月にEv Williamが投稿した「Medium Model」と題したブログによると、毎週5万人が独自コンテンツを投稿し、人間が行うのキュレーションにより読者が素晴らしいコンテンツに出会う可能性を高めることで、有料購読者も順調に増加していることを語っています。

この2月にはOneZeroと呼ばれるテクノロジー&サイエンスに特化した別ドメインの4つのメディアブランドサイトを立ち上げるなど、新しい施策を次々に打ち出しているようです。

また、ブロックチェーン、仮想通貨などについての投稿に関しては今でも圧倒的な存在感を示しています。

日本においてはこうした書き手、読み手にとって心地のいい場所としてnoteの躍進が凄まじいいですが、海外で起きているエッジの効いたアイディアと出会う場所として、Mediumも折に触れてチェックしておくといいかもしれません。特にトピック毎の優れたコンテンツを見つける仕組みなどはnote同様ハッシュタグを利用することで効率的に行われているようです。

過去には本当に行ったり来たりで業界の中でも多くの人をやきもきさせてきたMedium。ただ「サブスクリプション」、「広告に依存しないメディア」という理念を誰よりも先んじて取組んできた先見性に、やっと時代の流れが追いついてきたような印象も感じられます。今後改めて定期的にMediumをチェックしてみたいと思います。



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