もしも、コロナウイルスなんてなかったら【ブログ】

「もしコロナウイルスが発生していなかったら」という話がしたい訳ではない。
「ニュースなどで報道されているコロナウイルスなんて、実は存在してなくて、全部嘘だったら」という話がしたい。

THE BLUE HEARTSの『情熱の薔薇』という曲の歌詞を引用する。

"見てきた物や聞いた事 
今まで覚えた全部
デタラメだったら、面白い" 

そういう話がしたい。

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都内では今日、過去最高の新規感染者数を記録したらしい。感染力が強い「変異種」というのも確認されてきている。
日々与えられる情報に軽く目を通すだけでも、発狂してしまいそうになる。年末を控え、コロナの感染状況が世界的にどんどん深刻になっているのは、言わずもがなだろう。

しかし、とても幸せなことに、私が直接知っている人は、今のところ誰も感染していない。家族、友達、上司や同僚。誰も感染していないのだ。

だから、「都内での新規感染者数949人」と言われても、ぶっちゃけしっくり来ない。
「嘘なんじゃね?」とすら思う。
前述の通り、私の大切な人が感染していないから抱けるだけの、くだらない感情なのだろう。
ということで、ここまで読んで不快な気持ちになった人は、もうここから先は、読まないでください。このくだらない感情を広げていくだけなので。

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ジム・キャリーというコメディ俳優が好きだ。彼の出ている作品は、コメディながら、深い示唆を与えてくれたりする。なかでも特にお気に入りなのが、『トゥルーマン・ショー』という映画だ。

映画『トゥルーマン・ショー』は、若かりしジムが演じるトゥルーマンという主人公と、彼が住む街が舞台となっている。何不自由ない平和な暮らしをおくっていたトゥルーマンだったが、ひょんなことをきっかけに、街に住む人々や、街そのものに不審感を抱く。そして蓋を開けてみると、彼はテレビ番組が作り出した虚構の中で生きていて、生まれてから今まで、ずっとリアリティー番組の"見世物"とされていたことを知る、といったストーリーになっている。

コロナに関するニュースを見聞きする度に、この映画を思い出す。
コロナなんて、実はでっち上げで、そんなものこの世にないのではないか。
医療従事者が現場で対処している重症患者は、ウイルスに苦しめられているのではなく、実は無作為に特殊な毒を盛られただけなのではないか。
みたいな。

そんな酷い妄想を、「くだらない」として一蹴することは簡単だ。
でも、そんなのつまらない。

人間は、トゥルーマンがそうであったように、自分の五感を通じて感じる世界に疑問を抱かず、与えられたものを当たり前に受容して生きている。
そのため、自分の人生が"ノンフィクション"であると、信じきっている。

しかし、究極のところ、本当に"ノンフィクション"であるかどうかは、立証出来ないはずだ。
何故なら、"ノンフィクション"であることの証拠なんてないし、"フィクション"ではないことの証拠もないからだ。
「自分はドキュメンタリー番組の主人公ではないことを証明してください」と言われたところで、無理な話だろう。
今日、道ですれ違ったあの人は、あなたが出演しているテレビ番組に、「通行人A」として雇われた役者かもしれないのだ。

だから、「コロナなんて全てデタラメ」であることを、「間違っている」と切り捨てる方が、くだらないのかもしれない。

では仮に、コロナはデタラメだったとして、次の疑問は「誰が」「何のために」、そんなデマを拡散しているのかという疑問が生じる。
なんか、陰謀論みたいになってきた。

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マスクの会社が売り上げを上げるため?
製薬会社が自社のワクチンを売るため?
秘密結社による陰謀?
どこかの国が、各国を混乱に陥れて、第四次世界大戦を誘発するため?
「神」からの試練?

一般人が犯人を知って、何になるのだろう。
それでも戦犯を知りたくなって、糾弾したくなるのが人間だろう。
環境問題だとか、自然発生とかにしてしまえば良いのに、人間に責任を転嫁したくなっているあたり、コロナよりも人間のが毒性が強いのではないかと思う。


結局、どんなに色んなことを妄想しても、コロナはなくならない。
自分の世界は"ノンフィクション"であると信じて、与えられた情報を取捨選択して、自分で自分を守るしか、道はないのだろう。

「コロナはでっち上げだ」とか、「『トゥルーマン・ショー』と同じで否定できないだろ」とか、「誰がコロナを広めた」とか、そういうことを言っている記事を、信じてはいけない。
感覚の隙間は大きくて、つまづくと面倒だからだ。



ホラー映画を観ている人は、お化けが出てくるシーンではなく、お化けの気配を感じるシーンで、一番心拍数が上がるとのこと。
動物としての生存本能から、敵の姿が分からない方が、怖いと思うらしい。

私たちが見ているコロナは、果たして現実か、虚構か。

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