大人になっていく私。

今朝、目が覚めて布団の中で
「そういやここ数日、自分に声を掛けてないな」
と思った。

ふと、
『ごめんね。って言って』
私がそう思ってるような気がした。

他人の顔と声で何度もごめんなさいごめんなさいと謝った。
心の中で。

声に出すと私の声なので、
それでは不満そうだった。

目が覚めるか覚めないかの時、
言葉が降りてくる。
私が私になってる神聖な時間。

この時間は邪魔されたくない。
恋人にも。
1日だけ邪魔された事があって。
一瞬確かにイラッとしたが可愛いから許した。

でもこれが毎日だったら
殺意が溜まって行く。確実に。

「この人は私の大切な人。でも時折不安が襲うのは何故だろう?」

その不安とは、私に芽生えてしまった相手への憎しみだ。


私の家族は私の事が大好きだが、
私の気持ちを無視して可愛がる傾向がある。

自分の気持ちに無頓着になっていった。
私の心は無いほうが都合が良かった。

無邪気で我が儘な皆を憎めない。
『理恵の好きな○○だよ』
『理恵は絶対この服がいい!似合う!』
私はピータンが好きと言った覚えはないし、
ボーダー柄は嫌いと言ったはずだが、

私が嬉しい顔をすれば丸く収まるのだ。
皆がやっと満足そうな可愛い顔になるのだ。

本当の私を望んでいる人など、
誰も居ない事に気付いてしまった。

『○○を買ってやったのに、どうして!』
『ワガママ!何が気に入らないんだ!』

気付き始めてしまった。
「大人になっていく私は喜ばれないんだな」と。
むしろ、私の新芽を摘みたいようなのだ。

みんな必死。

お人形が言うことを聞かなくなる事、
自分達の背を追い越してゆく事、
それを望まない自分達の事、
どれも絶対に認めたくない。

私は大人達の指から無理矢理お人形を引き剥がすようにして大人になっていく。

自分がまるで冷酷な人間のように感じてしまう。


大人になると決めた時、色んな言葉を浴びせられ、揺さぶられるだろう。

物質的な自立は無理に望まない事にしている。
せめて精神だけでも守れたらと思う。

居場所が何処かにあって。
楽しく生きられたら良いと思う。

何処へ向かってるのか解らないけれど、
私は今出来る事したい事を、思いっきりやるだけ。

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