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アメリカとベトナムのネット銀行比較

ベトナム、ホーチミンシティ在住の添谷です。以前、ベトナムのネット銀行「Timo」を紹介しました。(参考: ベトナムのネット銀行Timoがすごい

私はベトナムに来る前アメリカに住んでおり、そのときは「Ally」というネット銀行を使っていました。今回は、アメリカのAllyとベトナムのTimoを独断と偏見で比較したいと思います。

Ally (アメリカ)
Ally Financial Inc. が運営するネット銀行。GOBankingRatesのBest Online Bank of 2019に選ばれました。アメリカの銀行の中では金利が高い(Checking 0.10%/年〜、Saving 2.20%/年)、口座維持手数料が無料(アメリカでは預金残高が一定額無いと、口座維持に手数料がかかることが一般的。)、24時間365日の電話サポートが特徴です。
URL: https://www.ally.com/

Timo (ベトナム)
ベトナム初のネット専業銀行。TimoはVP Bank系の銀行で、Timoの口座は外部のサービスから見たときにVP Bankの口座として扱われます。TimoがVP Bankの口座をラップしているような状態です。口座開設のユーザー体験、アプリの完成度、英語対応が特徴です。
URL: https://timo.vn/en/

口座開設

利用者と銀行のはじめての接点、口座開設を見ていきましょう。

Ally (アメリカ)
オンラインで申し込み、口座開設。カードは郵送で届きます。申込みからカードの受け取りまで約2週間かかります。

Timo (ベトナム)
オンラインで予約、国内4箇所のオフィス兼カフェで口座開設します。
カードは口座開設時に受け取ります。当日の予約枠が空いていれば即日口座開設が可能です。

Timoのオフィスはカフェのようなつくりになっています。予約時間に行くと、まず飲み物のオーダーがとられ、一杯無料で飲み物を飲むことが出来ます。

参考: ベトナムのネット銀行Timoがすごい

結果: 引き分け
Allはオンラインで完結する一方、カードが手元に届くまで時間がかかります。Timoは即日口座開設が可能な一方、国内4箇所しかないオフィスに出向く必要があります。よって引き分け。

サポート

Ally (アメリカ)
電話、メールでのサポートが受けられます。電話は24時間365日対応しており、アプリやサイトにも応答待ち時間が表示されています。

Timo (ベトナム)
電話、メール、オフィスでのサポートが受けられます。営業時間が決まっています。

結果: Allyの辛勝
Allyのサポートは対応も迅速でその場で問題が解決されることが多いです。24時間365日サポートを提供しているのも安心です。Timoは国内4箇所のオフィスでもサポートを提供しています。ただし24時間365日サポートは提供されていません。Allyの辛勝とします。

アプリ

Ally (アメリカ)が左、Timo (ベトナム)が右です。

ホーム画面です。Allyのアプリはウェブの機能をアプリに持ってきたような印象です。一方、Timoのアプリはアプリファーストで考えられた印象を受けます。

Allyのアプリは別タブに送金、支払いなどのメニューを表示しています。一方Timoのアプリは口座をスワイプするとプリペイド携帯のチャージ、支払い、送金のメニューが表示されます。

カードを停止する為の画面です。Allyは別アプリのインストールが必要です。また、iPhone 7 Plus特有の問題の可能性もありますが、文字が必要以上に大きいです。Timoはひとつのアプリでカードの利用停止操作が可能です。

結果: Timoの圧勝
Allyのアプリは、ウェブの機能をアプリに詰め込んだような印象でした。一方Timoはアプリファーストで考えられたような印象を受け、使っていて気持ち良いです。カード停止操作もTimoはひとつのアプリで行えるのも好印象です。

最終結果: Timoの勝利

そもそも別の国のサービスなので、勝ったからどうということはありません。ただ、仮にAllyとTimoが同じ国でサービスを提供していた場合、私はTimoを使うでしょう。

アメリカのFintechは世界的に見ても進んでいる部類だと考えられます。そのアメリカでNo. 1のネット銀行よりベトナムのネット銀行のほうが使いたいと思えるサービス、アプリを提供しているのは驚くべきことでは無いでしょうか。「ベンチマークとすべきサービスは決して先進国のものだけでは無い」そう考えるきっかけになりました。

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