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ソファ職人道- ソファと私 vol.1 川口 真

「自分の手でモノを作るということ。」

取材当日、現場まで向かう途中にはソファの木枠やウレタンが沢山置いてあり中には新ソファの型まで置いてありました。そして久しぶりに工場へ出向いた私を迎えてくれたのが、今回取材をお願いさせていただいた川口さん。いざ!宜しくお願いしますっ!

ひとつひとつソファを手作りしているソファ職人、川口さんは子どもの時から物作りが大好きだったようです。「勉強は大嫌いで(笑)やっぱり図工が得意でしたよ。」取材の当日、NOYESのソファの木枠にヌード生地を張られておりました。生地をぴったりと被せてからタッカーで貼り付ける所を現場で見ることができましたが、その一連の流れを集中して創り出していた川口さんの世界はまさに職人の業だなと思いをはせる取材班なのでした。

作っている作業の中で特に目に引いたのはひとつひとつ手で確認している感じでした。例えば木枠に対して生地を被せる時など、手で探っているようにも見えましたし、感覚を見つけているような仕草にも見えました。今までの経験で得た川口さんの感覚を武器にしている様がなんとも格好良かったです。

良いイメージを思い描く。

自分の手から何かが生まれる喜びを求めて、川口さんは以前勤めていた設計のお仕事からソファ職人の道を考えるようになったといいます。そこで、なぜソファなのか聞いてみました。「やっぱりモノが作られていく全ての工程に、自分の手で関わっているという実感を得たかったんですね。そして使っていただくユーザー側にも使っている実感が湧くモノを作りたい。そんな理想に気づいたとき、「家具」という新しい目標が芽生えてきました。手作業でしかできないモノに想いが強くなっていったんでしょね。」

なるほど、手作業でしか作れないもの。根本的なところに非常にこだわるを感じた取材班なのでした。手作りの厳しさをお聞きした所、「厳しさは特に感じず、やっぱり好きな事だからかな」と独自のポリシーを貫いているところにもこだわりを感じました。

「モノづくりにおいての喜びはイメージが形になった時だと思うけど、僕の場合は「考えているとき」が一番楽しい時ですね。」と川口さんは言う。現在、張りを担当する川口さんは以前ソファの検査や、木枠の工場などでソファ作りの技術を向上していました。「ソファ作りにおいて様々な工程を知ることで、視野が広くなったのはとてもプラスになりました。今は張り担当に集中して技術向上できる環境にある」そのような環境に入れればこそ、良いイメージばかりを想い描いて頭の中でデザインを続けていくことができる。できる、できないではなく思い描くということを大切にしたいですね。

「ソファ職道の未来」

休日は子守りで大切な時間を過ごしている川口さん。照れながら答える様にとても豊かな人間性が溢れ出ておりました。最後にご自身のソファ職人というお仕事をどのように考えてらっしゃるのか、お訊きしてみました。自分の考える理想のソファを作り上げたいですね。「使う人の暮らしにとことん馴染むソファ」「どうしても、手放せないんだよね」と言ってもらえるような、、その人にとってなくてはならない存在を形にしてみたいし、その為には、実現できる自分でありたいですね。

「川口」の文字が目に入らぬか!道具にはいつぞやからか名前が付くようになったと言います・・。

ソファ職人川口がデザインしたソファ「New MK603 Sofa」

もしよろしければ是非「New MK603 Sofa」の詳細をご覧ください。

vol2に続く。。。

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