不安を口にすること

不安を口にすることは、ものすごいエネルギーがいる。
私は割と発する方だけど、それでも、どんなタイミングで、どんな話の流れにして、どんな言葉を使って、どう話せば伝わるかな、とか考えて、話す前には大きく息を吸って、大小さまざまな覚悟を持って話す。
だから、普段からそういうことを口にしない人は、余計にパワーがいるんじゃないかと思っている。
でも、その不安を解放したあとは、ホッとして、逆にエネルギーを得ていたりするんだよな。

夫は普段、不安があっても口にしない。
なんだかいつもと様子が違うなあと思って「どうしたの?」と聞いても、「べつに~」と返される。
私に話したところで、なんにもならんと思っているらしい。
その通りである。

いつもの神社に初詣で、夫がおみくじを引いたあと、自分が想像していたより今年はいい年になるかもしれないというので、面食らった。
いったいどんな一年になると想像していたんだろう?
問い詰めはしないけど、どんな事を考えていたの? と、さらっと問うてみたが、仕事のことでいろいろ考えることがあって~と、本心は聞き出せなかった。

「おみくじ引いたときのこと、気になる?」
といわれたのは一昨日のこと。
どうやら、私が心配していると、気になっていたらしい。
詳しくは書かないけれど、仕事のアレコレを珍しく話してくれた。
逆に、そんなに話してくれるとは思っていなかったのと、
そんなふうに考えていたんかい!? と驚きも多くて、また面食らったのだが、
話し終えた夫は、少しだけスッキリしたような顔をしていた。
そして、私もなんだか共有してもらえたことがうれしかった。

不安は口にしていいのだ。
迷惑なんて考えなくていいのだ。
その方が、双方にとっていいことなのだ。
もちろん、お互いを認め合い、リスペクトし合わないと、話などできないし、かみ合わないと思うけれど、そういう関係性を意識的につくる&保つのは、夫婦には必要なことなのだ。

話せる夫婦の関係性は、とてもいい。
夫よ、もっと話してくれ!
私に話しても、なんにもならんけど!

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