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やる/やらない の境界線

昨日、個人としてまちづくりやお酒の事業を始めるべく新潟税務署へ開業届を提出してきました。
開業日は、3月1日。特に意味はありません。
10年前に建築事務所を開業した時ぶり、人生二度目の開業届の提出でしたが、ほんの2分位で終わるので本当に拍子抜けする感じです。(笑)

でも、開業届を出す事で自分自身に「しっかりやれよ!」とプレッシャーをかけております。
直近の事業内容としては
・飲食店での間借り営業:クラフトビールや日本酒、クラフトサケを中心に展開
・ミチココのBTBチョコx日本酒のペアリング会を開催
・日本酒ボンボンチョコレートの開発、販売
まずはこの辺りを少しづつですが、進めて参ります。
ご縁があれば、イベント出店などもやりたいと考えておりますので、気軽にお声がけ下さいませ!

そんな昨日の夜は、こちらへ参加してきました↓

西区がメインなのでこういったイベントにしては珍しく
内野まちづくりセンターでの開催

知り合いの高橋さんがパネリストで登壇するし、内野だったら家から自転車で行けるし、という事で行ってきました。
この会自体も面白かったのですが、その後の懇親会がまためちゃくちゃ盛り上がりまして。
こういうイベントですから、当然何かしらの想いがあったり、熱いような人が来るわけです。

そんな熱い夜のレポートです。どうぞ!


Meetup!NiigataWEST2040とは

知らない方は、そもそもこの会はなんぞや、と。
この会の主催は、新潟市西区の地域課。行政発進なのです。

西区の未来を創る新しいコミュニティ
 西区役所では、社会構造が大きく変化する2040年を見据え、西区から希望と活力に満ちた未来を創造するために、多様な主体や将来を担う人材が出合い、ともに行動するためのコミュニティづくりに取り組んでいきます。

https://www.city.niigata.lg.jp/nishi/torikumi/seisaku/meetup2040/chiiki20231215.htmlより引用

担当の職員であるマグマ川崎からお声がけ頂き、去年の7月に開催された第一弾のキックオフイベントにも参加しました。

誘われたは良いものの、誰が行くのか、何人来るのかとか全く分からない状態でとりあえず会場に行ったら、めっちゃ人居てびっくりしました(笑)
65人も参加したそうです。
主に西区で活動されてる方などがそれだけ集まっていれば、知っている方もチラホラとお見受けして安心しました。
ここがスタートで、昨日の会へ繋がる訳です。

継続する事が連鎖反応を起こす

お一人目のパネリストは一般社団法人Smile Storyの高橋さん。

スマイルストーリーのお2人とは以前から知り合いでした。
まだ実現はしていないのですが、今回話した未利用魚の活用の為の厨房設備の相談を受けていたので、改めてお話聞いてみたいなと思っていて、丁度いいな~と。

スマイルストーリーさん、今では色々な事業を行っているのですが、最初はお2人の家族合わせて10人程度で海岸清掃を始めた事が全ての始まりだそうで。
海岸清掃だけだったら、誰でも出来ますし、10人くらいなら規模も大きくないですよね。
でも、その海岸清掃を毎月必ず行い、今でも継続して続けているんです。これは実際出来そうで出来ませんよね。

そこから子供食堂の事業へと発展したり、新川漁港の漁師さんとの繋がりが出来たりと、スマイルストーリーのお2人も思いもよらない方向へと事業が進んで行ったそうです。

高橋さんのお話を聞いて強く感じたのは
①小さなことでもいいから、まずは行動する事
②行動したら、それを継続する事
当たり前で、地味なんですが、本当にこれが大切なんだと再認識しました。
パワフルなお2人を私も陰ながらサポートして行きたいと思いました。(という私の様に「協力したい!」と思わせるのが上手だな~とも感じました笑)

競争よりも、協創だ

お2人目は、高野酒造の総務部長、渡邊さん。

ワタクシ、お酒が好きでお酒の事業始めます!とか言っておきながら、多分高野酒造さんのお酒飲んだ事ないんです…本当にごめんなさい(すぐ買う)

渡邊さんのお話の中で印象的だったのが、身近な縁を見直して大切にしていく、という事です。
これまで酒米を作ってくれていた農家さんとは長く取引はあるものの、あまり接点はなく、率先してコミュニケ―ションをとるような仲ではなかったようです。
その関係性を見直し、農家さんと協同で酒米づくりを研究するようにしてみたそうです。
すると、品種によっては収穫時期をこれまでより前倒し出来る事が分かり、自ずと日本酒の仕込みもそれまでより前倒しで出来るようになった。
その結果、経営の安定化も図る事が出来た、という事です。

また、新潟県農業大学校の学生さんが育てて収穫した「越淡麗」という酒米を使って醸造した「きらきら」と呼ばれる日本酒の製品化のお話も(懇親会で飲ませて頂きました。美味しかった!)

そして、過去には新潟のお酒というだけで飛ぶように売れたという黄金時代を経てきた新潟の酒蔵という業種は、現代では斜陽産業である事にも触れました。
新しく直売所を併設したりと事業を行っているが、やはり一社では出来る事に限界がある、と。
今後は西区や隣の西蒲区といった同じ地域に存在する同業種の方とも手を取り合って、地域全体で盛り上げて行こうと共同体を作り始めているんだそうです。
確かに、酒蔵さんはじめ日本酒以外にも越後ビールさんだったり、カーブドッチワイナリーさんだったりと同じ地域にいくつもの醸造所があるんですよね。
それらを繋ぐ交通網を整備するとか、連携したイベントを開催するとか色々と計画している最中との事です。素晴らしい。

これは私が良く取り上げている住学にも共通していて
リンクとシェア
競争よりも共栄・共存

業種は違えど、やはりそういう時代に入ったのだと感じました。

これからお酒の事業を始めるにあたって、私にも何か力になれる事はないだろうかと考えさせられるお話でした。

点と点と繋いでいく

3人目は愛宕商事に勤める田宮さん。

新潟ではとても大きな企業体であるNSGグループに所属しており、普段はグループ内の旅行業を担当しているそうです。

今回は昨年開催した新川漁港大漁祭についてのお話を。

実は昨年、私も家族で遊びに行っていました。
めっちゃくちゃ人で溢れてて、凄いなーと思ってはいたのですが何と3000人を超える来場者数との事で、それまでの500人程度の来場者数を一気に伸ばす事に成功したそうです。凄い。

その立役者の一人でもある田宮さんは、そもそも新川漁港のすぐ近くで生まれ育ち、衰退していく地元を盛り上げたいという想いで、大漁祭の復活を目指し実行委員会を立ち上げたそうです。

田宮さんのお話で印象に残るのは、単発イベントを盛り上げるだけではダメなんだ、という事。
客観的にみれば従来の6倍の集客に成功した訳ですから、大成功だね!とも見えますが、それではダメなんです、と田宮さん。

折角その場に集まった人やエネルギーも、年に1日だけのお祭りではあまり地域の為になっているとは言えず、違う点へと繋ぎ流して行かないと結局運営側が消耗してしまい、いずれ消えてなくなってしまう、と仰っていました。

ここ数年、新川漁港周りでは色々と活動されている方が増えて、地引網漁や日本海夕日花火だったり、漁港祭とそれぞれで見たら結構な人数を集める事に成功しています。
ただ、現在はそれらが全く繋がっていない事がもったいない、と。
点と点を繋いで、線に。そして線と線を繋いで、面に。面を重ねて、立体に。

これも巷で良く話される事ですが、田宮さんが話す事で大いに説得力を纏った言葉になっていました。

やるヤツだけのコミュニティーが欲しい

白熱した会の後には、参加者の中でも一部の方だけにお声がけしたという懇親会にお呼ばれしたので、お酒好きな私は二つ返事でもちろん参加してきました。

パネリストのお三方とも改めて深堀りしたお話ができる、とても実のある時間になりました。
高野酒造の渡邊さんとは、ミチココのBTBチョコレートと日本酒のペアリングについて大いに盛り上がり、是非今度一緒にやりましょう!という話になりました。いやーこれはありがたい。

そして更に一部のメンバーで内野駅前のスナックになだれ込み、歌も歌わず、ただひたすらに熱い話が繰り広げられました。
何なら最初から最後まで女性もテーブルにつかず、完全にほっとかれてました(笑)

その中で田宮さんが
『色んなコミュニティーに参加してるけど、みんな口では『何かやりましょう』って言う。名刺配る。でも何にもしない。そんなコミュニティーなんてマジで意味なくて、本当にやるヤツだけのコミュニティーが欲しいんだ!!』
とかなり熱を込めて話していました。
正直、始めは今回の会もそうなるんじゃないかと危惧していたそうで(私もそれは感じてましたが)

やっぱり、何かしら活動してる人って、具体的に行動してくれる人の協力が何よりも嬉しいんです。
もちろん、応援してくれるのは本当にありがたいです。
『協力しますよ!何でも言って下さいね!』という言葉も嬉しいです。嬉しいのですが…
貴方が何をやれるのか、こちらはあんまり知らないよ?その状態で何かお願い出来ると思う?って事もあります…(笑)

私自身、大した活動もしていませんので偉そうに言えませんが
やるヤツは誰に言われるでもなくやるし
やらないヤツは何かしらやらない理由を探してやらない

もう、これに尽きると考えてます。

その場で手伝う事を即決したよ

今年の大漁祭も絶賛準備中との事ですが、何と実行委員会は田宮さん含め3人しかいないと聞いて、びっくらこきましたよ(笑)
もう全然手が足りてないんです、と。いやそらそうだわな。

発表の中でも
『特にSNS、告知が苦手で、それやってくれる人探してます!』
と仰っていて、早速参加していた大学生の子がやります!と申し出てくれたそうです。いいね!最高!

田宮さんの隣で飲んでる時に
『あの、椅子とかテーブルとかって作ったりできます?』
と聞かれたので
『全然やりますよ』
と即答しました。

聞けば、去年は良い感じのオサレ屋外テーブル席空間を作ったのですが(それはそれで文句なし)若年層の家族向けにはピッタリだったんだけど、例えばこれまで大漁祭に毎年来ていた高齢の方とか、漁師さんとかにとったら居心地悪かったんじゃないか、と。
老若男女、皆が良いってのは難しいですが、もう少しラフに座れる場所の選択肢。
今年はもう少しその辺も配慮した空間を用意したいと考えているんだけど、自分達でやるのもなんだかなぁ…
そう悩んでいたそうです。

例えばビールケースを使って椅子にしたり、板を乗せてテーブルにしたり、と話していて、あ、それ俺の得意なヤツやん、ってなりました(笑)

こんなんとか

こんな事なら今まで仕事の中で出てきて捨ててしまったビールケースを取っておけば良かったな~なんて後悔しつつも、昭和感漂うテーブルスペースをどう作ろうか朝からワクワクしています。

と、こんな感じの熱い一夜でございました。

実は今週に入ってから
知人:西区にシェアオフィス欲しいんです計画
私:マイクロブルワリー作りたい計画
からの:あれ、そういえば去年ちょっと手伝った内野の蔵、良くない?
という閃きから、脳内だけでアレコレ妄想していたんですよね。

内野町、何だか面白い事になりそうな予感がプンプンしますね。
それでは、また!

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