【競馬予想Vol.311】第68回京王杯スプリングC

今回のテーマ

高松宮記念組は黙って買え

過去10年、高松宮記念を経由した馬は【6・2・2・19】、単回値221・複回値99とベタ買いでプラス。2014年レッドスパーダ、2020年ダノンスマッシュ、2021年ラウダシオンは二桁着順から巻き返して勝っている。

格落ち戦の効果抜群で、目下3連勝中。二桁着順から巻き返して勝ったレッドスパーダ、ダノンスマッシュ、ラウダシオンはいずれも高松宮記念が重または不良馬場で力を発揮できなかった。

迷ったら内より外を買え

過去10年、1~4枠が【1・3・8・56】、単回値10・複回値51となるのに対し、5~8枠が【9・7・2・69】、単回値88・複回値64と勝利数は圧倒、連対数でも4倍の開きが出ている。

内枠が来ないというより外からのほうが来れるといった印象。Bコース替わり当週で内に先行馬が密集することで、外差し(または外から先に抜け出しor被せ差し)が決まり易いということなのかもしれない。


トラックバイアス分析・展開予想

  • 今週は日曜から月曜にかけて合計42.5ミリ、木曜にも18ミリの雨が降って馬場が湿潤。火曜に芝刈り、水曜から木曜にかけて散水を実施。含水率は4コーナー15.1%、ゴール前16.1%。土曜朝時点のクッション値は9.2。天気は下り坂の予報だが雨量は少なめ。良~稍重馬場を想定。

  • 2回開催は今週(7日目)からBコースを使用。内側の傷んだ部分がカバーされてフラットな状態に戻ったが、元々内も使えていたため影響は少なそう。トラックバイアスはフラット、馬場が渋ったら外差しを想定。

  • ペース想定:平均(テン3ハロン34秒台、1,000M通過58秒台)

  • ベレヌスの単騎逃げ。これに続きそうなのはゾンニッヒ、ダディーズビビッドぐらいで他は軒並み後ろからの馬。展開妙味は先行勢。レースの時間帯は先週のNHKマイルCと同じく強い南風(5m/s)の予報で、3~4コーナーが逆風になる。直線に向いてから差せそうな馬に注目したいが、前もそれなりに残りそうではある。真後ろから行きそうな馬は割引。


全頭分析

【○】ダノンスコーピオン

(+)マイルCSは枠、香港Cは地元の強豪揃い。格落ち戦で勝ち負け。
(-)基本的に外差しの馬だけにこの最内枠は微妙。馬群の捌き課題。

【-】ロードマックス

(+)本コースは京王杯2歳Sで追い込み2着。前走の追い上げ悪くない。
(-)後ろで脚を溜める必要あり。今回は他にも同型多く目立たない。

【-】ヴィクティファルス

(+)今回去勢初戦。強敵相手の共同通信杯で2着した東京で復活狙い。
(-)長期低迷は能力を活かさずの負けというより単なる力負けの感。

【△】ゾンニッヒ

(+)ダービー卿CTは大外から勝ちに行って僅差。今回内枠先行で妙味。
(-)秋色Sは先に抜け出して差され負け。一気に来られるとしんどい。

【-】ベレヌス

(+)常に前に行ける行き脚の良さ評価。距離短縮で粘り増せば妙味。
(-)今年2戦はハナ奪いながら惨敗。夏のローカル開催まで静観妥当。

【-】ホープフルサイン

(+)本コースに限れば3戦連続好走中。決め手はここでも通用する。
(-)前走は出遅れて即終了。序盤に置かれやすくアテにならない。

【-】カルリーノ

(+)晩春Sは大外から末脚全開で差し切る。勢いでここも喰い込む。
(-)自己条件突破に28戦も要す。追い込み一手で基本的に届かない。

【-】トゥラヴェスーラ

(+)高松宮記念は伸びない内から差して3着。毎回堅実に差してくる。
(-)差し切りまで行かず2年以上未勝利。展開か馬場のアシスト必要。

【-】ピクシーナイト

(+)前走は1年近い休み明けかつ不良馬場。状態上向けば勝ち負け。
(-)1,200M超使うのは大敗したNHKマイルC以来。ここも様子見妥当。

【▲】ウインマーベル

(+)ここ2戦は枠厳し過ぎで度外視妥当。橘Sの時計優秀で侮れない。
(-)好走は専ら小回りコース。初の東京コースで即巻き返しは微妙。

【-】ミッキーブリランテ

(+)ダービー卿CTは差し展開で先行して善戦。忘れた頃に激走する。
(-)年を重ねて俊敏さ失われる。直線長い東京で差し比べでは見劣る。

【-】レッドモンレーヴ

(+)ダービー卿CTは出遅れが全て。スタート決めて前付けで巻き返し。
(-)勝ち上がりの相手軒並み弱い。今回初距離で相手も更に強くなる。

【-】レイモンドバローズ

(+)本コース3戦3連対。白秋Sはラスト200Mから追い出して差し切る。
(-)オープン入り後は散々な内容。ダートの前走度外視しても厳しい。

【◎】ラウダシオン

(+)一昨年のこのレースは前付けで完勝。阪神C3着で健在アピール。
(-)阪神Cは腹括った追い込み嵌る。他馬に絡まれると走る気無くす。

【△】ダディーズビビッド

(+)高速決着の阪急杯で2着。この距離で4着以下は7回走って1回のみ。
(-)この距離唯一の大敗は本コースのオーロC。折り合わないと脆い。

【-】アヴェラーレ

(+)このコース3連対。豊橋Sはある程度位置を取っての競馬で完勝。
(-)前走は重馬場スローかつ相手激弱。重賞で戦えるレベルに無い。

【-】タイムトゥヘヴン

(+)昨年外から差し込んで3着。近走不振気味も終いの脚は悪くない。
(-)後ろから行き過ぎなのが難点。上位進出には展開のアシスト必須。

【-】グラスミヤラビ

(+)このコースで追い込んで2勝。奥多摩Sは捌きが遅れながらも善戦。
(-)大外ぶん回しスタイル。前の馬に先に抜け出られると届かない。


結論

ラウダシオンは直線で揉まれて走る気を無くすパターンで凡退が続いている。このレースは一昨年が番手抜け出しで楽勝、昨年も差し優勢の流れで先行してコンマ3秒差。東京で凡退したレースはほぼ全て差し決着(2021年安田記念・富士S、2022年富士Sなど)で、単純に展開が向かなかった。今回は前が手薄で、ここは前付けするだけで勝てる。外枠を引いたのも良い。

ダノンスコーピオンは直線で進路を確保してからの差しでNHKマイルCを含む重賞2勝。マイルCSは好位を確保したものの、終始外を回らされた上に直線で前が壁になって追い出せずといった内容。外枠ならノータイムで買いだったが、この枠だとまた前を捌けず脚を余しての負けも考えられる。抜け目の無い川田騎手のことなので、どこかで外に持ち出してくると思う。

ウインマーベルはシルクロードSが超絶内伸び馬場で外枠を引いてかつ59kg、高松宮記念も最悪の大外枠を引いた上に雨が降り続いて不良馬場になって詰み。ここ2戦はレースに出ただけといった内容でノーカウントが妥当。昨年同時期は1,400Mの橘Sを1分19秒3の好時計で勝っている。まともな枠を引いてまともな馬場、まともなペースで巻き返し濃厚。

ゾンニッヒはダービー卿CTで内寄りの枠を引いていれば勝っていたのではないかと思えるほど前付け先抜けで好走。この中に入ると格落ち感は否めないが、コース替わり当週、内枠ゲットで前が手薄なここも先抜けで見せ場を作れる。菅原騎手で良いのに人気馬に乗って飛ばしまくるレーンさんに乗り替わるのは謎。

ダディーズビビッドは1,400Mに限ると1・3・3・14・2・1・2着。唯一飛んだのが東京芝1,400Mの2021年オーロCというのが気になるが、このレースは前が飛ばして完全追い込み決着になり、前付けして勝ちに行ったのが敗因。今回はベレヌスの単騎逃げでそんなに速くならない想定。内前馬場の恩恵を受けたとはいえ、阪急杯ぐらい走れば楽勝もあり得る。

◎ラウダシオン
○ダノンスコーピオン
▲ウインマーベル
△ゾンニッヒ、ダディーズビビッド
馬複5頭ボックス(10点)

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