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【競馬予想Vol.442】第19回ヴィクトリアマイル



トラックバイアス分析・展開予想

  • Bコース替わり初日の土曜は基本的に外より内、後ろより前が優勢。しかし京王杯スプリングCは直線に向いて大外最後方にいたレッドモンレーヴが首の上げ下げの2着に喰い込んだように、コースや時計実績がある馬なら外からでも来れなくもない。

  • 昨年ハナを奪ったロータスランド、先行して2着したソダシはいずれも引退で不在。コンクシェルかサウンドビバーチェが行きそうだが、いずれが行くにしても速くない。ハイペースでなし崩しの脚を使わせる展開なら縦長になっての前残りが脅威になるが、緩い流れになるのなら各馬離れずの直線瞬発力勝負。純粋に上がりの速い馬を狙い打ちたい。


全頭分析

【△】ライラック

(+)阪神牝馬Sは16kg減でレース前から終戦。今回は長距離輸送無し。
(-)マイルの好走は3歳時のフェアリーS勝ちのみ。追走力に懸念残す。

【-】フィアスプライド

(+)中山牝馬Sは緩い馬場で根負け。軽い馬場で決め手復活見込む。
(-)実績は内前決着のターコイズSを勝ったのみ。相手強化が課題。

【▲】スタニングローズ

(+)大阪杯はハナ奪って見せ場十分。昨年12着も出遅れで度外視可。
(-)中距離中心のローテで追走スピード懸念。今更マイルは忙しい感。

【-】コンクシェル

(+)ハナ奪ったレースは中山牝馬S含め3戦全勝。行き切れば侮れない。
(-)行き脚はあるが速さは平凡。直線並ばれるとひとたまりもない。

【△】ウンブライル

(+)阪神牝馬Sは上がり最速の脚で勝ち馬に迫る。東京で逆転狙い。
(-)速い時計に対する適性が未知数。持ち時計通りだと差し届かない。

【○】マスクトディーヴァ

(+)阪神牝馬Sは内枠先行で完勝。モレイラ騎手込みで自在性に期待。
(-)前走は弱面相手で勝って当然。東京で同様の競馬できるかどうか。

【-】ハーパー

(+)東京でクイーンC勝ち、オークス2着。久々の距離短縮嵌れば一撃。
(-)慢性的な決定力不足。位置取り自在とはいえ前を交わす脚が無い。

【-】サウンドビバーチェ

(+)昨年は直線内から押し上げコンマ5秒差。行き脚はここでも通用。
(-)前走は外枠から前付けしたとはいえ直線失速。時計速いと苦しい。

【-】テンハッピーローズ

(+)東京は【1・2・2・1】と地味に得意。末脚の威力自体は悪くない。
(-)前走絶妙な内突き敢行も簡単に交わされる。やはり1ハロン長い。

【◎】ナミュール

(+)富士Sを1分31秒4で差し切る。海外GIで並み居る牡馬相手に先着。
(-)このところの好走は全て外差し。常に後方待機で融通が利かない。

【△】ルージュリナージュ

(+)ユートピアSは出遅れ大外後方から差し届く。嵌った時の脚脅威。
(-)スタート決まっても後ろから。決め手自慢は他にもいて埋没する。

【-】キタウイング

(+)外差しと内突きで重賞勝ちを経験。緩い流れなら浮上余地あり。
(-)持ち時計が無さ過ぎ。ここも後ろを付いて回るだけで終わりそう。

【-】モリアーナ

(+)横山典弘騎手の教育で差脚板に付く。ここも構えてG前逆転狙い。
(-)前走も結果的に着拾いの内容。前に止まってもらえないと苦しい。

【-】フィールシンパシー

(+)紅葉Sを1分31秒9で前付け勝利。先手主張して渋太く残す脚ある。
(-)牝馬限定GIIIすら勝てずの格下。あくまで展開と馬場傾向頼み。

【-】ドゥアイズ

(+)大外から先に抜けた洛陽S評価。阪神牝馬Sは出負けで度外視妥当。
(-)大分マシになったとはいえ進行方向左に張る。競り合い時に不安。


結論

ナミュールは昨年の富士Sで自分の競馬に徹したレッドモンレーヴ(京王杯スプリングCハナ差2着)を下して1分31秒4で勝利。マイルCSと香港Cでいずれもソウルラッシュ(マイラーズCを楽勝)に先着、ドバイターフも勝ちに等しいハナの皮差2着、前年2着のダノンベルーガに先着。完全に本格化した今となっては牝馬同士のここは正直負けようがない。え?検疫明けで10日間の短期調整だから危ない?へぇ~。どうぞ嫌ってください。

マスクトディーヴァは昨年のローズSの勝ち時計(1分43秒0)からラスト1ハロンを引くと1分31秒2で走ったことになる。阪神牝馬Sは直線で手綱を落とすロスがありながら完勝したが、ウンブライルやモリアーナ相手なら勝って当然。あくまでナミュールの次に強いという評価。GIでガンガン走っているナミュールと同格とかあり得ない。ナミュールを意識し過ぎて他の馬に足元を掬われるパターンもありそう。

スタニングローズは実績があって(秋華賞勝ち、オークス2着、その他重賞2勝)、前に行けて、かつ速い上がりの脚もある。このうち「前に行ける」スキルはナミュールやマスクトディーヴァより上。昨年12着は出遅れによるもので実力を示していないし、大阪杯も10か月近いブランクで逃げの手に出た割に踏み留まったほう。内前で速い脚を使ってナミュールらに対峙する。

ライラックから猛烈な穴の香りがする。阪神牝馬Sは明らかに調整失敗。対抗に推すくらい期待していたのに、16kg減って何やねんと思った。レース前から飛ぶことが分かっていたし、レースでも追って全く反応が無かったので当然ノーカウント。府中牝馬Sで上がり3ハロン33秒0の脚を使った馬が弱いはずがない。かつてこのレースで3着に来て穴を開けたクロコスミア(エリザベス女王杯3年連続2着)っぽい感じ。鞍上は戸崎さんだった。

ウンブライルは阪神牝馬Sで直線手綱を落として追えない時間があったマスクトディーヴァにコンマ1秒負け。東京新聞杯でも大きく出遅れたマスクトディーヴァにコンマ2秒負け。理由があったにせよ、実力的には大して変わらないんじゃないの?というのが正直な感想。そもそも後者は9か月振りの実戦という「ハンデ」があった。この位の差ならちょっとした展開のアヤで着順が入れ替わっても不思議はない。

ルージュリナージュはユートピアSで今回鞍上の横山和生騎手を背にレースの上がり3ハロン34秒3に対し33秒1の鬼脚で差し切り勝ち。ターコイズSは出遅れ&内前高速戦で度外視、東京新聞杯はスタートを出ながら下げて外を回す駄騎乗。中山牝馬Sもスタートを出ながら内枠が災いして前が詰まって下がってゲームオーバー。スタートは出ている。ここをどう捉えるか?内外フラット、軽い馬場の瞬発力勝負なら一角崩しもあり得る。

◎ナミュール
○マスクトディーヴァ
▲スタニングローズ
△ライラック、ウンブライル、ルージュリナージュ
単勝◎(1点)、馬単◎1着流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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