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目指せ勝ち組!MCC2023結果から見るナンピンEA戦略分析

割引あり

 こんにちは。そーまんあやとんです(o*。_。)oペコッ
自動売買(EA)の大会ってちょくちょくあるんですが、ナンピン(マーチン)EAオンリーで7か月という中長期の大会があったことをご存じでしょうか?
(※以降ナンピンマーチンEAもナンピンEAと一括りで表記いたします)

 その名も「MOSAChallengeCup2023」

大会概要

 大会開催前はもとより、開催中にもいろいろドラマが生まれた大会ではありましたが、実に延べ100名の方が参加し、しかも事前に「運用計画書」なるものを提出することで、計画通り走り抜けることができるのか?というのも非常に見どころな部分でありました。その結果、一人では到底集められないほどのナンピンEAのリアルフォワードデータを見ることができ、これは使わない手はないっ!!!ということで、データを整理してみることにしました。

 大会参加者のMyfxbookはこちらから見ることができます!

 7か月もあると、プラスで終えられた人、マイナスになってしまった人、破綻して棄権してしまった人、破綻はしてないけど棄権した人、音信不通になってしまう人、、、色々な人がいました。
 そんな中でプラスになった人とそうでない人。いわゆる勝ち組と負け組。その差はどこにあるのか??どんな戦略なのか?ここに着目して分析を行いましたので記事にしました。結構長いです(笑)

 この記事の内容は、別途Youtubeライブでも解説していますので、文字が苦手な方はこちらから動画に飛べますので良かったらご覧ください!

大会結果

 分析にあたり、全参加者の運用計画と結果を一覧表にまとめました。これには各参加者のMyfxbookへのリンクと使用したEAの開発者名もまとめてありますので、気になるEAのリアルフォワードと開発者にたどり着くことができる便利な一覧表となっております!まぁまぁ時間かかったので、もし自分でも分析してみたい!気になるEA欲しい!という方で時短したい方はジュース代くださいm(_ _"m) エクセルデータお渡しいたします!
リポストで拡散して頂いた方はお得にゲットできますので!

結果概要

 まずは参加者全体の結果から。

完走 or 棄権

 最後まで完走できたのは44%。ナンピンEAオンリーの大会と再認識すると、思ったより多かった印象ですが、皆さんはどうでしょうか?
 ナンピンEAって破綻する!!っていう印象が大きいと思いますが、7か月とはいえ完走できる人が約4割強。ただ逆に破綻して棄権した人も42%とほぼ同数。こういう大会に出る人たちなので、それなりに自信があって出場しているとは思いますが、そういう見方をするとそれでも4割しか完走できないのは、ナンピンEAの扱いにくさが露呈したという見方もできそうですね!

最大ドローダウン(DD)

 最大DD。これはどうみてもナンピンEAの大会だったという結果ですね。最大DDが90%以上というのは破綻したも同然。参加者の約6割弱が破綻している訳ですが、これも逆に言えば7か月あっても破綻していないナンピンEAが4割以上もあると考えると、使うEAを厳選して戦略を確立すれば破綻させない運用も決して夢ではなく現実的とも言えますね。

利益率

 利益率。7か月を通してプラスで終えれた人は38%。破綻するしないよりも更に厳しい結果に。ここがプラス領域の人が多ければ、ナンピンEA万歳!!となったところですが、そうは問屋が卸さないようです。
 しかしこの後出てくるプラスとマイナスの差はどこにあるのか??その分析結果を見ればきっと勝ち組に近づくはず!!

リカバリーファクター(RF)

 次にRF。RFは利益率を最大DD率で割った値で、簡単に言うと取ったリスクに対してどれだけリターンが見込めたかということで、0.0以上なら利益プラス、1.0以上でDDと同等の利益が取れたことになります。同じ利益を得るにしても、DDが低い方が優秀といえるので、私的には結構大事にしている指標です。
 で、結果ですが、利益率プラスよりも更に厳しい結果です。ナンピンEAだとそれなりに深いDDとなることが多く、月当たりのRFが1.0以上あれば嬉しいところかと思います。
 大会は7か月間あったわけですが、RF7.0以上となったのはほんの一握り。それだけナンピンEAで利益を生むというのは難しいんだと改めて勉強になりますね。中級者以上が多いはずの大会でこれです。初心者には難しいはずなのに、さも簡単に稼げるように見せる方法は、やはり淘汰されて欲しいですね。一方でRF11.0以上という超優秀なEAが出たのも事実。可能性は無限大です。

総取引数⇒月当たり取引数

 Myfxbookに出てくるのは総取引数なのですが、途中でリタイヤしたりで稼働期間がまちまちなので、実際に稼働した月数で割ったものが下の月当たり取引数です。ひと月あたり約22日ですので、22で割るとざっくり1日あたりにもなるかと思います。
 ナンピンEAかつ、単通貨ペアではなく複数通貨ペアで運用されていた方も多いので、取引数が多くなるというのは予想していましたが、結果も多いですね。単ポジEAでここまでポジション取られたらヒヤヒヤしそうです。一番多いのが100~200回/月とのことですが、これでもだいたい5~10回/日ということです。それくらいポジション取らないと面白くない!という方もいらっしゃるかもしれませんが、私的には多過ぎな印象。1000回/月以上なんて、50回/日ですよ?そんなにエントリーチャンスないでしょとは思ってしまいますが、それでも勝ててるなら文句は言えませんね。

平均月利

 最後は平均月利。これをみてハッとしませんか?ナンピンEAってよく月利100%overとか日利50%!!!!とか見ませんか?たった7か月間で均すだけでこれくらいなんです。月利10%以上出すのも大変。10%以上になると激減し、20%以上ともなるとほとんどいません。これが現実だと思います。改めてわからされますね。目先の利益率に踊らされてはダメです。長期でどれだけの期待値があるのか?ぜひこの結果を目に焼き付けて欲しいです。

結果分析

 いよいよ、利益率プラスとマイナスではどこに差があったのか?運用計画書を基に紐解いていきたいと思います!

0.01ロットあたりの運用資金

 運用資金とロットが参加者によりまちまちでしたので、単純に最低ロットで稼働するときの運用資金を算出しました。(※マイクロ系の口座は資金100倍しています)
 箱ひげ図で表現していますが、利益プラス(左青)と利益マイナス(右)で比較できます。勝ち組と負け組の平均値(×印)を比較すると、運用資金が倍以上ありますね。どうやら利益プラスに持っていくためには、リスクを背負ってそれなりに運用資金が必要なようです。

最大ドローダウン(DD)

 最大DDは明らかですね。勝ち組は最大DDが平均40%以下に抑えられています負け組の大多数は破綻していたということが見てとれます。破綻しても利益プラスに持っていくということがいかに難しいかということがよくわかりますね。

平均月利

 平均月利も差が見てとれますね。勝ち組は平均月利が抑えられており、平均15%以下となっています。短期で稼ぐのが得意なナンピンEAですが、結局月利を求めるとトータルマイナスになってしまうという結果でした。長期で稼ぎ続けたいなら平均月利20%を超えてくると危険水域か?!

平均月取引数

 平均月取引数にも差が見てとれます。勝ち組は取引数が少な目。平均200回/月程度、負け組は倍の平均400回/月程度となっています。つまりやたらとポジションを取るEAは不利ということですね。巷でもてはやされているゴールドナンピンEAなど、そのEAはポジション多く取ってませんか?確かに短期では稼げるかもしれませんが、多いほど破綻しやすいのは自明の理。しっかりデータにも現れましたね。

EA種類

 ここからは、事前に提出された運用計画で、勝ち組負け組の差があったのか?を紐解いていきます。
 まずはナンピンEAかナンピンマーチンEAか?これは差がありませんでしたね。つまりマーチンしようがしまいが好みで選んで良いということがいえそうです。

単利/複利

 単利運用がいいのか、複利運用がいいのか。一般的にナンピンEAというのは単利運用が基本です。裁量や単ポジEAに慣れていると複利運用が当たり前と思われるかもしれませんが、いずれ破綻するナンピンEAは単利で利益を抜きながら運用することが資金管理の一つでもあるわけですが、運用計画上は複利運用も3割ほどいて、なおかつ勝ち組の方がその割合が多いという結果でした。私としては意外な結果でしたが、最大DDでも述べたように、飛ばさない運用ができるのであれば、複利運用もアリかもしれません。実際複利運用していたかどうかまでは確認できていないですし、単利運用が多いのは間違いないので、まずは単利運用から始めましょう

通貨ペア種類

 通貨ペアの種類にははっきり差が出ましたね。負け組のゴールド単体の割合の多さに比べ、勝ち組の半数は複数通貨ペアでの運用です。このグラフからは言えませんが、破綻している人の通貨ペアは圧倒的にゴールド単体でした。一時の稼ぎがあるのは事実。人気があるのも理解はしますが、本当に勝ち続けたいのであれば、敢えてゴールドで運用する理由が私には見当たりません。複数通貨ペアで利益とドローダウンをうまく平準化させながらコツコツ稼ぐのがコツだとデータが教えてくれています。

ブローカー

 ブローカーにも差があったのか?はっきり差があったのは、負け組はexness使いが多く、勝ち組はTITAN使いが多いように見えます。
 ただしこれには少しからくりがありまして、同じ作者のEAを使用して15人も別の方が参加されたんです。そのEAの使用先がexnessばかり&その全ての方の利益がマイナスだったため、少し過剰に出てしまっております。補正したのが下のグラフ。

 

 exnessの差はあまりありませんね。逆にXMの利用者に差が出ています。勝ち組はXMの代わりにTITANが多いという印象。これはXMにマイクロ口座があることに起因しているかもしれません。次で説明します。

通常系/マイクロ系

 次に口座の種類で、通常(スタンダード系)かマイクロ系か。マイクロ系は通常にくらべて1/100の資金で運用できるため、お試しでEAを稼働させたい方には重宝されていますが、どうやら勝ち組でマイクロ系を使う方は少なかったようです。マイクロ系だと、実際に入れる資金は少なくて済むので、少し運用が大胆になってしまうというデメリットがありますが、それがそのまま結果に表れているように思います。先に説明したXMで負け組が多いのはこのマイクロ口座が多かったことに起因していると言えるでしょう。

マーチン倍率

 マーチン倍率を見てみると、差異はないように思えます。割合でいうとマーチン倍率2倍に差があるとも言えますが、絶対数が少ないので誤差の範疇かと思います。つまりマーチン倍率もEAに合わせて好みで大丈夫そうですね。

途中入金

 途中入金の有無においてもほぼ差異がなかったです。気持ち勝ち組は途中入金無しのルールが多いですが、破綻は想定していない運用であれば入金ルールも必要ないという自信の表れにも見えますね。

出金

 出金の有無。これは今回一番以外だった結果です。ナンピンEAにおいては、先に少し触れましたが、単利運用で資金を一定に保つ(=出金)が基本的な運用だと思っています。しかし、結果は真逆勝ち組の方が圧倒的に出金ルールを設けていないという結果。これも破綻させないという自信の表れなのか?複利運用が多かったというのも影響しているのかもしれません。
もしかしたら私が勉強不足なのかもしれませんね。

両建て

 両建ての有無。気持ち両建て有の方が勝ち組が多いようですが、これはほとんど差異がないとみてよいと思います。自身の好みで使い分けて良いでしょう。

パラメータ変更

 途中でパラメータ変更をするかしないか。これも差異はないですね。EAによって運用方法が変わると思いますので、予め決められたルールに従う、もしくは自身でしっかり検証して確立すれば良さそうです。

損切り

 損切りははっきり差が出ました。勝ち組の半数以上は損切りルールを設定していたようです。損切りは手動でするもの、EAが自動でするもの様々ですが、いずれにしても損切りをしっかりすることで、勝ち組に近づくはずです。

稼働停止

 稼働停止の有無はあまり差が見られませんでした。気持ち稼働停止無しが多いようにも見えますが、誤差の範囲かと思います。つまり止めようが放置しようが、ちゃんとルールに沿って運用すれば問題ありませんね。

ポジション整理

 途中でポジションを整理するかしないか。これも差がないと言って良いでしょう。稼働停止ルール同様、ちゃんとルールに沿って運用していけば問題ありません

MT4/MT5

 MT4かMT5か?あまり差など出ないと思っていましたが、勝ち組はMT5使いが多そうですね。主流は未だにMT4ではありますが、徐々にではありますがMT5に力を入れるブローカーも増えてきているのも事実。より勝ち組になりたいならMT5が使用できるEAの方が未来があると思います。私のEAもMT5化するべきか?と少しモチベーションアップにつながる結果でした。
 余談ですが、よくある爆益EAはMT4ばかりですよね。何ででしょうね(笑)

利益率×最大DD

 ここからは散布図で相関があるかを見ていきます。まずは利益率と最大DDの関係。オレンジが利益プラス、青が利益マイナスです。全体でみると特に相関はなさそうで、最大DDが低いから利益率が低いということはなさそうですが、勝ち組の最大DDはやはり低めが圧倒的最大DD30%以下に抑える運用ができれば、利益はおのずとついてくるように見えますね。

利益率×平均月利

 利益率と平均月利の関係。これも全体でみると無相関。ただ勝ち組の平均月利は15%以下に固まっています。平均月利15%以下に抑えたから利益がプラスになるわけではないですが、利益がプラスになるには平均月利15%以下にする必要がある。必要条件、十分条件のような位置づけかと思います。勝ちたいなら高月利を求めないこと。

利益率×平均月取引数

 最後に利益率と平均月取引数の関係。言えることは平均月利のところと全く同じ。勝ち組は月平均400ポジ以下に抑える人が大多数を占めています。取引数を抑えたから勝てるわけではないが、勝ててる人は抑えている。勝ちたいなら多ポジEAは使わない方が賢明ですね。

まとめ

 色々な側面から勝ち組と負け組の差を見てきましたが、最後に整理しておきましょう。

勝ち組になるために意識すること5選!!

 ①運用資金はケチらず少し余裕を持たせること(最大DD30%以下狙い)
 ②想定の平均月利は15%以下に抑えること(20%以上は破綻しやすい)
 ③損切りルールは入れること(EAにあれば使用、なければルール化)
 ④月の取引数は400以下に抑えること(少なければ少ないほど◎)
 ⑤複数通貨ペアで運用すること(ゴールドは触らない)

以上、長くなりましたがご覧いただきありがとうございました!
少しでもEA勝ち組に近づく一助になれたら嬉しいです!

最後に冒頭に見せた一覧表のエクセルファイル。
もっと自分でも分析してみたい!誰がどのEA使っていたの??気になるあのEAの作者は誰??など知りたいけど時短したいという方は、ジュース代だけでも恵んでいただければエクセルファイルをお渡しいたします!

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