見出し画像

2024年、冬ドラマが終わって。

続編とクドカン作品以外は期待していなかった今クールですが、名作に出会いました。私の観た7作品についてハマった順に感想を書いていきます。

1位 春になったら
主演、木梨憲武に引っかかって避けていた今作。良い評判を聞き見始めましたが観てよかった。癌を患った父親&結婚することになった娘の物語で、展開は大体予想がついたのですが、それでも最後まで二人を見守りたいと感じさせられたドラマでした。二人だけではなく登場人物全員に温かさがあり、私の荒んだ心に染み入りました…。
どうしても感想を残しておきたいのが、娘の婚約者で、お笑い芸人であるカズマルくんのネタ「ドンマイ、ドンマイ、僕は好きだよ」。ドラマ内のお笑いって、結構適当だと思うんです(自叙伝みたいなドラマは除いて)。でも本作ではネタ自体で、カズマルの優しさ、不器用さがわかるのです。また彼のお笑い芸人としての立ち位置や実力も表現されています。その上、話が進むにつれて、ネタへの感じ方が変化していったところがすごい。初めてこのネタを見た時は「つまらないな」、それが「あれ?ちょっと面白い?」となり、次第に「あれ?涙が出るんだが?」と励まされるようになり、最後にテレビ番組(といっても小さく)に出演した時には「お!ネタが磨かれたな?」となりまして。こんな絶妙なネタを書ける脚本家さん、何者なの?と思ったら「HERO」「ガリレオ」「Doctors」など手がけられている方でした…!
冬クールの間、仕事もプライベートもしんどいことが色々あって、カズマルの「ドンマイ、ドンマイ、僕は好きだよ」に何度励まされたことか…!ありがとうございました…!

2位 不適切にもほどがある
夢中になって最終回まで観ました。でも感想が難しい。箇条書きで。

・純子が良すぎる
感想はこれだけでもいいぐらい。気だるくて、ちょっと大人ぶってて、わざと棒読みな感じのセリフまわしがまさに昭和の女子高生だった!どこか影があって知的な雰囲気の彼女に心を鷲掴みされました。

・キヨシも良い。本当に15歳なの?昭和風の髪型にしてから一気にイケメンに。キヨシと純子の関係性も恋愛よりは仲間みたいな感じで好きだった
・純子×渚のシーンは心が揺さぶられまくる。最終回、年齢は逆のはずなのに、純子が完全にお母さんの顔で、渚は子供の顔をしていた
・小川って柔軟性が異常じゃないか
・磯村勇斗は天才なの?マッチ先輩と秋津くん、全く同じ顔なのに全くの別人なんだが?山本耕史と並んでもジルベール(なにたべ)っぽさも全く感じさせなかったし
・最後のテロップが洒落てる。何が不適切となるかなんて日々変わっていくものですよね。一番のテーマなんだろうな(わかった風に語るな)
・賛否はあったけど、コンプラに厳しいはずのサカエさんが言いたい放題するシーンにスカッとしました(普段から言葉を飲み込みまくる私にとっては心が解放されるシーンでした)
・そういえば岡田将生がゲスト出演してましたね(忘れがち)。夢みたいな1日(ローマの休日)の相手として、このドラマから浮いている感じがぴったりだった
・ドラマ内でモヤモヤした発言や展開は、現実社会でもまだ対応に迷いがある部分なんだと思う
・渚と秋津くんは、二人とも小川先生が正体不明だった時から彼と仲良くなったことからも相性はいいはず(そもそも純子とマッチ先輩の子同士だからねー)
・最終回の「寛容になりましょう」。なにをどこまで寛容にするかの線引きは人それぞれだし、寛容でいられないことによって開かれた世界もあるし、判断が難しいですよね。でも現代社会において不寛容すぎるところがあるという主張は理解できる

結論。クドカンに振り回される3ヶ月でした!クドカンは視聴者の反応を見て、なにそんなに考察してるんだ、楽しめよと笑ってそう…!

3位 婚活1000本ノック
制作陣には申し訳ないのですが、放送前は1ミリも期待していなかったドラマ。婚活を題材にしたドタバタコメディ(しかも婚活している人を揶揄するような感じかなと思っていた)なんでしょ?と侮っていました。確かにコメディではあるのですが、婚活に励む主人公、綾子の感情がしっかり描かれていました。彼女が味わう感情がどれもリアルなんですよ。例えば「いい人なのに好きになれない。男性として見れない」「優しくて気を遣ってくれる。大事にしてくれる。すごく常識もある。でも一緒にいると自分の性格の悪さが浮き彫りになって息苦しい」などなど。共感しまくりました。
他、語っておきたいのは、綾子の小説家としてのライバルである?九本とのバトル。現代は、GTOの時代とは違った意味で「言いたいことも言えないこんな世の中じゃ(バイ反町)」と私は感じています。一言一句に配慮が求められて、一つでも不正解をしてしまうと排除される気がしてならない。なので好き勝手に言い合う二人は見ていて爽快でした。古い感覚なのかもしれませんが…。

4位 おっさんずラブ リターンズ
安心安全のおっさんずラブ。はるたんは相変わらずずるいぐらいあざといし、春田をめぐる牧と部長のキャットファイトに大爆笑しました。
新キャラの二人(正体は公安と元公安)は最初どうなのかな?と思いましたが、彼らの登場により田中圭がはるたんとは真逆のクールでナルシストな「秋斗」を演じることになり、一粒で二度美味しいドラマになりました。はるたんと秋斗、全くの別人に見えまして…すごいよ田中圭(「ふてほど」の磯村勇斗と同様に実力を見せつけられた)。

5位 正直不動産2
パート1に引き続き、不動産について勉強になるドラマでした。登場人物にも親しみを覚えているのでまた帰ってきてほしい。あと私的には、間に挟まれる恋愛小話がいい箸休めでした。頼りない永瀬に、気の強くてしっかりものの榎本さんはいいコンビに思います。でも榎本さんがニューヨークに行ってしまったので次回作ではちょい役か退場なのかな?残念…!

順位なし さよならマエストロ
結局、半分ぐらいしか観れなかった。
印象に残っているのは、芦田愛菜ちゃんと當真あみちゃんのバイオリンシーン。芦田愛菜ちゃんは完全にバイオリンの上手い人のそれに見えて、またまた演技力を見せつけられました。安心安全の芦田愛菜…。當真あみちゃんの方は、美しくて惹き込まれました。真剣に音楽と向き合うピュアさが伝わってくる演技。尊い(キモ)。
ただし観ている間ずっと、時間が足りなくない…?と感じたドラマでした。オケなので登場人物が多いし色々な話を詰め込んだ上、広げすぎな気が…(例えばマエストロが甲子園球児だったっていきなりすぎる…下剋上球児繋がり…?そこからどうやって指揮者になったの…?詳細を飛ばせるほど一般的な話ではなさすぎる)。
色々思うところはあれど、難しく考えなくていい内容なので、憂鬱な日曜夜にちょうどいいドラマだったと思います。

順位なし Eye love you
二階堂ふみが可愛すぎて綺麗すぎて眼福でした。中川大志も魅力的すぎる当て馬で、私の心を奪っていきました(きっと他の視聴者の心も)。第一章まではしっかり見ていたのですが、心を読んでしまう人間についての謎解明にあまり興味がなかったのと、時間帯が正直不動産と被っていたので、離脱しました。

いやー今期のドラマの俳優さんは演技派揃いだったと思います!「春になったら」は木梨憲武、「婚活1000本ノック」は福田さん(3時のヒロイン)が主人公で本職の人じゃないけど、二人とも上手かった。お笑い芸人さんでとんでもなくへたっぴな方ってあんまり見たことないなぁ。コントや漫才は「セリフまわし」や「間」が大事だもんね…。

どのドラマも微妙に開始時期や放送回数が違うので、いつの間にか終わってしまったな。次の春ドラマが今日から始まってしまうってマジですか…?嬉しいけれど忙しない…。マイペースで楽しんでいきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?