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生理

ここ数日、ムラムラするなぁって思っていると
やっぱり生理は来る。

あ、きた、と

ストンと、身も心も落ちる。

それは
孤独だからと必死で誰かで埋め合わせして
自分が見えなくなってる時と対極な

孤独を私を、女を、誠実に受け止める瞬間。


最近は

まだ子供産めるんだなぁ、って

自分の時間の猶予を意識するようになったからか。
より、今の自分の身体のことを、愛おしく思うようになった。



女である喜びを、ずしんと重たい下半身と共にベッドに埋める。

痛み止めを飲むなんて、もったいなくてできない。



私は女という生物を生きている。



セフレなのか彼氏になるのか分からない
グレーの人とセックスをしたある日

私は生理になった。



なら、付けないでできるねと

グレーの人はそのまま入ってきた。


私は、彼にそんなにときめいていなかったけれど
彼はおそらく、身体だけじゃなく
普通に彼女になるかも、と
思ってくれてたような気がする。


身体の相性はよかった。


キスもあったし
癖も
フィット感も悪くなかった。

溺れるほどではないけれど
感度のいい私は何度もはてた。


その日のホテルは、上品で素敵な部屋だった。

都内の閑静な場所にある小さなホテルを
彼はわざわざデートで、予約してくれたのだ。


清潔な部屋
品よく並んだ家具
大切にされている空間の緊張感


そんな部屋で、私はグレーの彼と 


血まみれなセックスをした。


肌触りのよい、気持ちよかった白のシーツは
見事に血の海となった。


最低だ、と思ったけれど

こんな美しい部屋で
その背徳感というか、罪悪感というか
女で汚しちゃった感覚は


なんとも耽美だったんだ。



服に着替え、何事もない顔をして部屋を出るとき

私は布団でそのシーツを覆い隠した。

今から普通の、昼間の女に戻るのだ。
私は、私が女という生き物であることを
見てることができなかった。


でもなぜか、心は微笑んでいた。




帰り道、彼は変わらず優しかった。


また、と挨拶して  

私は彼をiPhoneから消した。



今も

私は女を流している。
私は女で、私を汚している。


流れてゆく生の温もりは

あの時と似た気持ちの悪い微笑みを、私にくれる。


私は女という生物を生きている。