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アフィリエイト未来予想図

「アフィリエイトはオワコン」という話を毎年のように聞きますが、2018年時点での染谷的見解を書いてみたいと思います。

2020年ぐらいに当たっていたら染谷すげぇと思って頂けると僕の虚栄心が満足しますし、大外れだったらあと3年ぐらい寝かしておいてください。

結論から言うと、オワコンじゃないけど2極化が激しくなると考えています。2極化というのは、すごい稼ぐごく一部と、稼げないその他大勢ということです。現在の日本と一緒ですが、真ん中の中途半端な層が一番厳しくなるということですね。

なぜそう思うのか、その理由をこれから述べていきます。

なお、このコラムにはアフィリエイトでの具体的儲け方については書いていません。あくまでも未来がどのような方向に進むのかを染谷視点で考察したポエムです。

目次

1.まずは過去の振り返りから
・技術発展により消えた産業
・プラットフォームのルール変更
・Google AdSenseやYouTubeを筆頭とした足切り強化
・ベルメゾンやニッセン(総合通販)の不振
・売り切りモデルから月額課金モデルへの変化
・スマートフォンの売上鈍化?
・ブロードバンド時代から20年、スマートフォン時代から10年、次の10年は?
2.人はいつまでウェブサイト経由でモノを買うのか
3.Amazonの持つレコメンドエンジンと購買履歴
4.インターネット広告への資金の流れは止められない
5.コンテンツが無料化していく時代と、個別対応による差別化・高額化
6. 人は不便さを解消するためにお金を使い、非効率を楽しむためにお金を払う
・人は不便さを解消するためにお金を使う
・非効率を楽しむためにお金を払う
・なぜディズニーランドやユニバーサルスタジオ、ハウステンボスは値上げを続けてもお客が来るのか
・VRと位置情報
・アフィリエイト報酬から透けて見える体験型ビジネス
7.一部の富裕層と大多数の貧困層
・日本国内の二極化
・富裕層はどこにいるのか
・スタグフレーション(物価の上昇と実質給与の低下)に突入する日本
・競争相手は誰か
8.2020年以降の日本
・異次元緩和によるマネタリーベースの増加
・東京オリンピック後の景気減退
・オリンピックに向けたインバウンドメディア
・不動産投資の注意点
・まだ日本円で消耗してるの?
9.楽しく生き抜くために

余談ですがこのコラムには、僕の知る限りのライティングテクニックを盛り込んでいます。

僕の文章術セミナーに参加した方なら気付くようなものや、そもそも普段は使っていない書き方もしています。ライティング技術はこのコラムの主題ではないのですが、ライター目線で読んでもらうとまた違った楽しみがあると思います。

種明かしについては要望が多ければ別のコラムでやります(本の締切次第で、やりたくてもできないかもしれません)。

では本題に入っていきましょう。

※このレポートは染谷が運営するオンラインサロン「ギガ盛りブログ飯」内で無料公開されています。オンラインサロンメンバーは買わないでくださいね(それでも買いたいというのは止めません)。

それとブレーキランプはバイクだろというコアなツッコミは甘んじて受け入れます(素材無いねん...)。

1. まずは過去の振り返りから

・技術発展により消えた産業

いつまでも永続的に続く技術やビジネスなどありません。新しいテクノロジーが普及したら旧来の技術は淘汰されてしまいます。

例えば携帯電話の普及により、電話帳は役割を終えました。そして人間の記憶力も奪っていきました。昔は友人の電話番号を10件は覚えていたはずなのに、今では自宅の電話番号だって怪しいもんです。

例えばインターネットの普及により、自宅に百科事典を置いておくことはなくなりました。百科事典を一式揃えると数十万円したのですが、それでも売れてたんですよ。今では図書館でしかお目にかかれません。

ではiPhoneを中心としたスマートフォンの普及によって消えた産業はなんでしょうか?代表的なものは目覚まし時計です。mp3プレイヤーも消えました。カメラの性能はコンパクトデジタルカメラも必要ないレベルになっています。下手したらパソコンも危ういです。自動車のナビゲーションシステムもGoogleマップで代替可能です。

例えばAmazon。書店はもちろん、アパレルショップや家電量販店の存在を脅かしています。

医療ロボットの発展により、外科医の仕事すら無くなるかもしれません。現に手術支援ロボットを活用した手術の正確性・安全性は立証されています。法律さえ整えば、ロボット手術が一般的になる未来も簡単に予想できます。

ロボット支援手術(ダ・ヴィンチ)

このように、それまで栄華を極めていた産業が、テクノロジーの進化によって一瞬にして消えていくことは珍しいことではありません。破壊的イノベーションです。重要なのは、その変化に気づき、いかに対応できるかという点なんです。

・プラットフォームのルール変更

2013年6月に、Amazonアソシエイト(アフィリエイト)の一部料率が変更されました。

旧来の報酬料率はこのような形式でした。

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新しい料率は以下のように変更されています。

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旧紹介料率は商品カテゴリー関係なく、販売した商品個数によって料率が決まっていましたが、新紹介料率の場合、商品カテゴリーごとに紹介料率が設定されています。

Amazonアソシエイトで取り扱うカテゴリーを、書籍やおもちゃをメインコンテンツにしていた人からしてみると大打撃です。Amazonからしてみたら、通販のプラットフォームとして世間に認知されたのであれば、わざわざ紹介手数料を払ってシステムを広めていく必要は無いわけです。

逆にこれから伸ばしたいジャンルは報酬率を高めに設定しています。

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・Amazon ファッションにおけるシューズ・バッグ・ジュエリー:8.00%(2014年6月1日から)
・Amazon MP3商品:10.00%
・PCソフトダウンロード商品:10.00%
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このあたりがAmazonのしたたかさを象徴しています。

Amazonのやっていることが好きか嫌いか正義か悪かは各個人の判断に任せますが、マーケットシェアの拡大という角度から言うとリソースの集中と選択は正しい方向性なわけです。

別に直球的に楽天アフィリエイトを貼りましょうとか言うつもりはありませんが、一つのインフラに依存するリスクの対応策も考えておかなければいけません。

・Google AdSenseやYouTubeを筆頭とした足切り強化

2016年3月頃、Google AdSenseの申込み手続きが厳格化されました。それまで無料ブログサービスでも申請可能だったのですが、独自ドメインでの運用でないと利用申請すらできなくなったのです。

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AdSense アカウントの開設時に URL を入力する方法

YouTubeでは2018年2月から、収益プログラムを利用できる基準として、「過去12か月の総再生時間が4000時間以上」と「チャンネル登録者数が1000人以上」の2つの資格を満たすことが条件となりました。

YouTube パートナー プログラムの概要

Googleの言わんとすることは明確で、無茶なことする割に、広告主・訪問者・Googleに対しての貢献量は大したことない底辺の利用者を切り捨てたわけです(2018染谷見解)。


パレートの法則というものがあります。

Wikipediaから一部引用すると、「ビジネスにおいて、売上の8割は全顧客の2割が生み出している。よって売上を伸ばすには顧客全員を対象としたサービスを行うよりも、2割の顧客に的を絞ったサービスを行う方が効率的である」ということなんですが、要は売上を上げるためには上位2割のユーザーを厚遇した方が結果に繋がるわけです。

さすがに8割を切り捨てるということはないですが、どこまで手を差し伸べるかはGoogleの胸三寸なわけです。

AmazonやGoogleがルール変更をしているのに、アフィリエイト業界だけ現状維持の状況が続くでしょうか?

・ベルメゾンやニッセン(総合通販)の不振

総合通販といえばネットショッピングの一時代を築いた業態ですが、現在は苦境に立たされています。参考記事を2つほど置いておきます。

「そもそもベルメゾンやニッセンの経営方針がダメだった」と言ったら確かにそれまでなんですが、そもそも現在はモノって売れないですし、消耗品であれば価格勝負なんです。

いまさら4Kテレビを喜々として買わないですよね。地デジ切替時に買い替えてるんですから。よほどのこだわりがない限り、ティッシュペーパーやトイレットペーパー、洗剤なんて価格で選びますよね。

今の世の中、ライフスタイルが豊かになるかもしれないと感じさせる商品や、体験型のサービス、あるいは「この人みたいになれるかも」といった期待や願望を膨らませる商品じゃないと売れづらい時代なんです。

・売り切りモデルから月額課金モデルへの変化

ここ数年の傾向として、高額商品を一発で売り切るビジネスモデルから、毎月の継続課金モデルが増えてきています。

具体的事例を挙げると、マイクロソフトOfficeやAdobeなどのソフトウェア業界、airClosetやleeapなどの洋服の月額レンタルサービス、Kindle Unlimitedの月額読み放題サービス、Amazonプライム・ビデオなどのビデオオンデマンドサービス、エトセトラエトセトラ。

売り切りのPDF教材ではなく、ウェブ上で読みやすいnoteが好まれるのは時代性かもしれません。3ヶ月間集中の高額塾ではなく、月額課金のオンラインサロンが求められているのも時代性かもしれません。

・スマートフォンの売上鈍化?

2018年になって、スマートフォンの売上に鈍化が見られます。みんな大好きXperiaの売上見通しは明るくありません。

SONY決算資料(8ページ目/モバイル・コミュニケーション分野)

年を追うごとに売上額も台数も減少しています。

こんなニュースも出ています。ではSONYよりもみんな大好きAppleのiPhoneはどうでしょうか?

売上額自体は下がっていませんが、ちょっと陰りが見えています(Appleの恐ろしいところは、毎年陰りが見えていると報道されつつも売上伸ばしているところなんですが)。

まだ、スマートフォン時代を信じ続けるか、それとも次の時代を意識し始めるのかはあなた次第です。

・ブロードバンド時代から20年、スマートフォン時代から10年、次の10年は?

時代は一定のサイクルで変化しています。

僕がインターネットを初めた時は約20年前でした。その時代はアナログ回線にダイヤルアップ接続してインターネットを利用する形式でした。アナログ回線なので、電話がかかってくるとネットが切れるんですよ。その都度、「電話かけてくんな!」ってキレてました。回線速度は56kbpsでした。ギガでもメガでもありません、キロです。

当時のインターネットは、接続し続ければ続けるほど電話料金がかさんでいくという仕組みでした。23時から8時まで定額で使える「テレホーダイ」というサービスに加入していたのも懐かしい思い出です。ガピーガピー。

その後ISDN(64kbps〜128kbps)を経て、定額で常時接続が可能になったADSL(8Mbps)へと進化していきました。ケーブルテレビを使ったインターネット接続なんてのもありました(今もあるか)。

今では光回線で1Gbpsなんて当たり前の速度になりました。


インターネットが普及して20年経ったわけです。では10年前にはなにが生まれたでしょうか。そう、iPhoneです。

スマートフォンが普及することで、情報を収集する手段は机の上のパソコンから手のひらの中の端末に変わりました。

今ではほとんどのウェブサイトが、パソコンよりもスマホからの閲覧数の方が多くなりました。スマホ向けデザインのウェブサイトだけ制作する会社も増えています。ブラウザを捨てて、アプリに注力する会社も増えてくることでしょう。

20年前からの10年間はパソコンとインターネットの時代でした。その後の10年間はスマートフォンの時代でした。ではこれからの10年はどのような時代になるのでしょうか。

その一つの答えがAIを搭載したスマートスピーカーです。

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