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心の動きがすべてです。

つくづく、人は心の動きがすべてだなと思う。

映画「スリービルボード」を観た。娘を殺された母親、その事件を解決できない末期がんの警察署長、刑事になれずに怠惰な毎日を送るマザコンの警官。この三人を中心に物語は構成されている。

誰が善で、誰が悪か、それはあくまで個人的で相対的なものなので、簡単に誰かに感情を重ねることができない。それぞれの正義と、それぞれの罪。こちらに投げかけるメッセージは痛烈で、胃が痛くなりながら鑑賞した。

エンドロールのとき、目をつむりながら考えた。人は、本当に心の動き”だけ”で生きているんだなと思う。

うれしい、かなしい、そのほかたくさんの感情をつかって、人は人に対して優しくしたり、つらく当たったりする。時に、人を殺しもする。心は本当にやっかいで、他人だけでなく自分を傷つけもする。

僕は、主人公の母親のように暴力的な形で大切な人が亡くなった経験がないし、7年前の今日に起こったことを通じて、人生の大切なものを失ったわけではない。なのに、人生を悲観し、他人をあざけり、不都合があると甘えてきた。これでは人生を前に進めることは出来ないだろう。

ここ半年ほどいろんなことがあって、ようやく自分が「悩みやすくて後ろ向きでとてもナヨナヨした弱いもの」だと自分で認められたので、どうしたらそれが表に出ないか、それをなるべく小さくする方法がないかを考えるようになった。

小さな器を大きくしようとするんじゃなくて、小さい器のままやれる方法をみつけること。それが分かった時は少し悲しかった。認めるのはつらかった。けれど、これが、きっと自分の軸になるんだと思う。いままで軸なんてなかった。

そして、人は心の動きがすべてだとすれば、なるべくプラスの感情に力と時間を注ぎたい。そのための場所やアイデアを実現したい。後ろめたい気持ちや、罪悪感や、嘘はもう、つきたくない。

そうそう、それで、映画のあと会社の元同期の結婚式二次会に参加して、みんなに祝福され笑顔を見せる二人を見て、こちらもうれしくなった。
「おめでとう!」は、言う側もうれしいんですよね。

心の動きがすべてです。そんなことを思った週末でした。

#エッセイ #日記

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