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6人の声-アカペラグループ リストラーズ(人の声に互換性はない)

2023年11月にさそり座の女の在宅勤務の動画がアップされました。
これは知る人ぞ知る(リストラーズの沼にハマった人はおそらくみんな知っている)、公式外のリサイタル動画(四谷天窓でのステージ)でも歌われていた、大西さんがリードボーカルの曲です。
この時は加藤さんが不在で、インターン生として他のアカペラグループのメンバーが助っ人に入っていました。(おそらくクライネスの後輩くん)
 
この時のリサイタル映像を見ているとわかるのは、リストラーズのアカペラというのはメンバー6人の声だからこそなんだ、ということです。決して助っ人くんが悪いということではありません。
ただステージを通して、不協和音的なものが聞こえる箇所があり、どうしてもそこに神経を持っていかれる感じがしました。

https://youtu.be/fs94F0DEZmw?si=spl1YQINbtexlRVM

(リストラーズ② 公式外リサイタル映像)

候補曲を採譜して6声のアカペラ譜にアレンジして作り上げるその過程で、音の割り振りを考える時、イメージしているのはメンバー6人それぞれの声。誰が欠けてもリストラーズの曲にはならないということなんだと思います。
誰か他の人が完璧に譜面通りに歌ったとしても、リストラーズの曲は加藤さんの声が無ければ完成しない。バランスが微妙に変わってしまうんでしょうね。聞こえる曲の印象は明らかに変わっています。


アカペラというのは、とても繊細な模型を組み上げていくようなものなのだと考えています。部品がひとつ違っただけで、組み込む位置が変わっただけで、出来上がった作品は歪んで、ともすれば崩れ、簡単に壊れてしまう。
理想とした完成形にはならない。そんな感じがします。

これはリストラーズに限らないと思いますが、長年一緒にやってきたメンバーが変わるということは、まるきり違うグループになるくらいの変化が起きてしまうこともあります。良いほうに変化する場合もあるでしょうが、そうでない場合も。
むしろそうでない場合のほうが多いように思います。

リストラーズでは、加藤さんのあの甘い声を真似できる人なんかいないでしょうし、そもそも人の声というものは換えの効かないもの。それぞれが持つ声は唯一無二のものです。
加藤さん以外のメンバーも誰が欠けても「リストラーズのアカペラ」は完成しないのです。
 
草野さんが海外赴任になる直前のビデオリサイタルで、今後は助っ人を入れてのライブ活動も、と言及されていましたが、コロナが5類扱いになった後もそういった予定は聞こえてきません。
予想以上に人気が出てしまったせいか、本業がお忙しすぎるのか…
あるいは、メンバーの皆さんも今のままの形がベストだと判断されているのではないかと思います。

正直私には、草野さんのいない、草野さんの代わりに違う人が入ってのリサイタルは想像もつきません。6人が揃わない、それはもうリストラーズのリサイタルとは言えないとさえ思っています。



草野さん・野村さん・加藤さん・澤田さん・大西さん・上村さん。この6人のメンバーが東工大に入学して、コール・クライネスへ入団して、そこで出会って、リストラーズを結成したということは、天文学的な確率で奇跡的なことだったのだと思います。

6人が出会ってリストラーズを結成してくれたことに、ファンとして心から感謝しています。よくぞ、このメンバーが揃ってくれたと…

リストラーズのみなさん、グループを結成して、そして活動を続けて来て下さって本当にありがとうございます。どうかこれからも皆さんの活動を見守らせてください。

これからも皆さんが創り上げる、耳にも心にもとても心地のいいアカペラを聞かせていただけるのを楽しみにしています。
 




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