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昨今レコード人気が再燃!知られざるアナログの世界を特集

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。番組では、毎回ゲストを迎え、様々なテーマを掘り下げていく。

■時代で価値が変わるアナログレコード
CDに主役の座を奪われ、一時は消滅の危機にあったアナログレコード。しかし数年前からレコード人気が再燃している。

2月10日(木)のオンエアでは「アナログでしか聴けない名曲集」と題し、アナログでしか聴けない名曲、さらに知られざるアナログの世界について特集した。
ゲストには、HMV record shop渋谷店の竹野智博さんが登場。さらに、アナログ大好き、キーボーディスト/プロデューサーのKan Sanoにも話を伺った。

あっこゴリラ:竹野さん、やはりお店でアナログ人気を実感しますか?
竹野:正直な話、CDより売れてるかなって感じです。特にコロナに入ってやることがなくなった人がレコード買ったり、コロナ禍で時間が出来て久しぶりに家で聴くのにレコードがいいっていうのが増えてる原因かなと。
あっこゴリラ:若い人たちも欲しいって人多いみたいですけど、実際お店に学生さんとかもいらっしゃいます?
竹野:アーティストがレコードで作品を出して、“プレイヤー持ってないんですけどレコード欲しいんです”って人も多くなってきましたね。
あっこゴリラ:中古レコードの価値も上がってきてるとか。
竹野:90年代のDJブームだったときは、一時的に盛り上がってきたんですが、2000から2010 年ぐらいまでは冬の時代で中古の値段が下がってきてたんです。でもここ最近、びっくりするぐらいまた上がってきました。
あっこゴリラ:ここでKan Sanoさんに、「アナログでしか聴けない名曲集」と題し、セレクトしてもらいました。
Kan Sano:僕が一番好きなアルバムで、エイドレアナ・エヴァンスの1stアルバムなんですけど、メジャーアーティストでも初期の作品ってインディーレーベルから出しているんです。そうなると、その作品だけサブスクに入ってなかったりっていうパターンがけっこうあるんですよね。この人もまさにそのパターンで、まさに2000年代後半に渋谷あたりで買ったと思うんですけど、当時100円でした。
あっこゴリラ:今だったらもっと上がってるんじゃないですか?
竹野:ざっくりですが、50倍になってますね。
Kan Sano:ヤバい!
あっこゴリラ:でもお金じゃない価値ですよね。

あっこゴリラ:(曲を聴いて)素晴らしいですね~。
Kan Sano:ドラムとベースの音のうまみが全部詰まってます。
あっこゴリラ:アナログの魅力って、どんなところだと思いますか?
Kan Sano:やっぱり聴くことに集中できるのが一番ですかね。ケースから出して盤を置いて針を落とすっていう一連の動作を含めて、アナログレコードを聴くっていう行為だと思うので、一見無駄に見える時間もいいんですよね。

■アナログレコードは、時代を超えるタイムカプセル
続いて、ソングライター/ギタリスト/プロデューサーの岡田拓郎に話を伺った。

あっこゴリラ:岡田さんもアナログ大好きということですが、いつ頃から買い始めたんですか? 
岡田:大学前後ぐらいですかね。当時、まだレコードブームとかもなくて、CDよりも安くレア盤が買えるみたいな時代だったんですよ。
あっこゴリラ:岡田さん的に一番レアなアナログって何ですか?
岡田:エジソンの発明の時代、100年ぐらい前にSP盤っていうものが世の中に存在していて。ブラインド・ビリー・ジョンソンっていう好きなブルースギタリストがいるんですけど、その人のSP盤が一番お宝ですかね。
あっこゴリラ:おお~! どこで見つけたんですか?
岡田:僕はヤフオクで買いました(笑)。
あっこゴリラ:ちなみに買ったときは、いくらぐらいだったんですか?
岡田:嫁に怒られるから言えないです(笑)。
あっこゴリラ:あははは! 岡田さんにとってアナログの魅力って何ですか? 
岡田:それこそ本当に100年前のアメリカの当時のブルースが日本に渡ってきて、僕みたいな人が聴いてるっていうのはすごく夢がある話だなと。
あっこゴリラ:考古学の世界ですよね。アーティストがレコード出すって夢のあることでもありますよね。
岡田:タイムカプセル的な感覚はありますよね。

そんな岡田がセレクトした「アナログでしか聴けない名曲」は、ジョージ・リッツォの『When The Good Times Rolled』。

岡田:すごく迷いましたが、僕はボブ・ディランになれなかったような自主盤ローカルレーベルのシンガーソングライターのレコードを集めてるんですけど、そのなかで集めるきっかけになった曲です。
あっこゴリラ:絶対サブスクないよね。
岡田:レコード的には球数はあるんですけどね。でもネットで検索したら、学生のときに書いた僕のブログが上位に来ました(笑)。
あっこゴリラ:こういうのを学生のときからずっと探しているわけですね。
岡田:そうですね、ライフワークです。

■当時のオリジナル盤とCD盤と聴き比べ
続いて、ミュージシャンの寺岡呼人が登場。寺岡といえば、ミュージシャンの中でも有名なアナログラバー。そんな寺岡からのアナログ愛溢れるコメントを紹介した。

寺岡:アナログレコード世代ではありますが、レアとか懐かしいとかではなく、とにかく音がいいのと、どれだけ聴いても疲れない、つまり心地いい。そこが魅力じゃないかと思います。あと、LPだったら1枚46分、半分の23分ぐらいで一回針を上げてひっくり返さなきゃいけないんですが、それがまたいい休憩時間になりますし、プレイする感じをこちら側に与えてくれるという、本当に今はアナログ漬けの毎日でございます。

そんな寺岡にも、「アナログでしか聴けない名曲」をセレクトしてもらった。

寺岡:僕が選曲したのは、エディ・コクランの『COME ON EVERYBODY』です。この曲を30年前に聴いたときは、もちろんオリジナル盤ではなくてリイシューされたLPだったりするんですけれども、オリジナル盤を聴くと当時の録れたてのフレッシュな音が聴けるんです。

その後CDになりましたが、オリジナル盤を聴くとぶっ飛ぶといいますか、音圧がすごすぎて、それぐらい“オリジナル盤のロックとデジタル化されたロックはこんなに違うのか? ”という衝撃があって、今回選んでみました。聴き比べをすると、一聴して分かると思うんですが、リフの奥行と躍動感が違うんですよね。古い音源でもアナログで聴くと音楽の聴こえ方が違うので、これを機に興味持ってくれる人が増えると嬉しいなと思います。

あっこゴリラ:(聴き比べをして)アナログ盤違いますね! レコードって、人間では聴き取れない周波数があるって言われてますよね。
竹野:人間では聴き取れない音が聴こえているらしく、それがうまみになっていい音に感じるらしいです。
あっこゴリラ:すごい世界……。じっくり音楽をレコードで聴くっていいですよね。竹野さんにもっと教えてほしいです!
竹野:生産された国によっても音が全然違ったりするので、寺岡さんみたいに同じ曲をひたすら聴き比べるっていうのはおもしろいかもしれませんね。
あっこゴリラ:マニアの方はそういうところまでいくんですね(笑)。

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【番組情報】
J-WAVE 81.3FM『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 22時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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