週末レビュー9月22日:コロンビアMBA3週目、串カツ初日

今週のハイライトはNYのQueens Night Marketと言うイベントでやっている串カツ屋台の商品が一瞬で売り切れた事。あと、Food EntrepreneurshipとSocial Entrepreneurshipという授業でそれぞれスピーカーが来たのでそれについて感じた事を書こうと思う。

串カツ爆発

土曜日は冒頭にも書いた通り串カツ屋台の初日だった。結論から言うと開始2時間半で売り切れた。魚の練り身、ソーセージ、豚、鶏、茄子、じゃがいもの順で人気があった。本当は600本、売上15万円分用意したかったが、結果400本しか準備できず売上は10万円くらいで終わった。今のネタの利益率はめっちゃくちゃ高く、原価率は18%。単純計算で来週は今回の3倍は確実に売れるので、売上30万だったら、バイト代や初期投資の串カツを揚げるフライヤー代など償却引いて20万円くらい利益が残る。

学んだ事

1. チャイニーズのお客さんが多く、彼らの大好きな魚の練り身(Fish Ball)がめちゃ人気だった。売れないと思っていたので、数が一番少なかったが、来週から逆にする。

2. 2.5ドルで売ったが、おそらく3ドルでも売れる。20%くらいの売上ダウンの影響であれば、値上げした方が良い(売上20%下がっても利益同じなので)。

3. じゃがいもは以外に人気がない。来週のメニューから外す事にした。

4. 串カツソース嫌がると思いきや、全員串カツソースディップしていた。さらにその上にわさびマヨネーズをかける人が多かった。

自分がめちゃくちゃやりたい訳でもなかった串カツが大ヒットしそうな予感。やっぱり自分中心にならんとこうと意識しても無意識に自分中心で何が売れるか考えている。当たり前だけど、忘れてしまう事に改めて気付かされた。

↓写真↓人気商品が売り切れた後。

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来週は3ドルに値上げをして1000本売って20万円利益出すか、値段据え置きで1200本売って20万円の利益を出すか、本日中にパートナーの友人と話して結論出そうと思う。

Sweet Green創業者の話

アメリカで超人気のサラダバーSweet Greenの創業者CEOがFood Entrepreneurshipと言う授業にゲストとして来た。彼はワシントンDCで大学在学中に友人2人とオーガニック&ローカルのサラダとフローズンヨーグルトのお店をオープンした。そのお店がヒットして今全米に75店舗。現在のバリュエーションは1000億円を超えている。https://www.sweetgreen.com/

- 創業のモチベーションについての違和感

創業者のJonathan Nemanと共同創業者の二人はワシントンDCのGeorge Town 大学在学中に健康なものをリーズナブルな価格で食べられる場所がない事に不満を抱き、自分たちが行きたくなるようなサラダとフローズンヨーグルトのお店を親戚や友人から2500万円集めて創業した。彼はFood is Broken in America(アメリカの外食は壊れている(腐敗している))We want to fix that. と事業の目的を公園の冒頭で真剣な顔で言っていた。

個人的に彼の話はFull of shit(嘘まみれ)だと思う。まず、彼らのサラダバーの平均単価は14ドル。僕が行った時も一番安いもので12ドルだった。サラダが12ドル。こんなものを食べられるのはアッパーミドルから富裕層しかいない。お金持ちは品質の高いものを食べているので、彼らにとってfood はbrokenではない。本当にfoodがbrokenなのはSweet Greenの14ドルに手が出ない人たちだ。だからfood is broken and I want to fix itは全くロジカルな創業モチベーションではないと思った。本当に成し遂げたい事と事業がやっている事がずれている。

彼も本当はミドルからそれ以下に対して商品を売りたいのだろうけど、事業をやっていくうちに結局富裕層向けの商品を作る事が正解となり今に至ったのだと思う。

First Book創業者の話

First Bookは収入が低い家庭に生まれた子供達にベストセラーなどの人気著書を安価あるいは無料で提供するNPOだ。創業者は元弁護士のKyle Zimmerと言う女性。 NPOと言っても寄付だけで成り立っているのではなく、自分たちで利益も出している。主な収入源は出版された本の在庫を安価で買取り、自分たちのマーケットプレイスで低所得層向けに販売すると言うビジネスモデル。年間2億円の利益を生んでいる。NPOなのでprofitといわずsurplusと言っているらしい。寄付金や補助金、税金のベネフィットがあるからNPOとしているのだろうと思う。

このentrepreneurに対しても思う事があり、実際に質問を投げかけてみた。僕:「あなたは人気の本を安価が無料で子供達に提供している。ただ、本当の問題は子供達の家庭や住んでいるコミュニティーにあると思う。例えば僕の家は昔貧乏で両親の教養も高くなかったので、僕は本を読む大切さを理解していなかったし本を読む習慣も身についていなかった。そう言う子供たちにおそらくあなたの本は届かないと思う。教養のない家庭、悪いコミュニティーに育つ子供達にリーチする為に何をしているか教えて欲しい。」Kyle:「我々は貧困層であっても参加するような教会のイベント、公立学校、その他いろんなハブを通して、子供達に本を提供している。本を読む大切さを親から教えられていない子供でも興味が湧くような本のセレクトを厳密に行う事でその子供にとってのfirst bookになるようにしている。」なんとなく納得できたようなできなかったような。とはいえ、ただただ、本を学校に提供したり、無料の電子書籍のコンテンツライセンスを無料で提供するなどの活動に比べると立派だと思う。個人的にはやっぱり関節的に問題解決しているような気がしてならなかった。本を読む習慣がない事が問題であり、魅力的な本が買えない事は本当の問題ではない気がするからだ。本を読む大切さを知り、1冊の本を読み終えれるだけの胆力を身に着ける事ができれば、子供は勝手に図書館に行って良い本を次々と見つけるんじゃないだろうか。

批判的な事ばかり書いてしまったが、結局批判は誰でもできる事で、行動する事の方が何百倍も難しい。実際に行動してみると彼女が今やっている事が現実的に解決に貢献できる最大限のレベルなのだろう。

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