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いい気になってプレゼン惨敗、でも「負けに不思議の負けなし」ですね

こんにちわ、先日はコルクラボ の企画で見事な勝利をおさめて裏側まで書いたnoteを有料公開した。

(企画裏側の有料note)


それで、すっかり自信をつけて会社のプレゼン会に参加したら「惨敗」してきました、、、。ただ、「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」(松浦静山の言葉らしいです)です。とても判りやすく負けた理由がわかったのでせっかくなので書いちゃってみました。


◾️背景
そもそも、会社のプレゼン大会ってなんだって話です。実は、会社ではコンサルタントをしていて4人チームのリーダーとしてお客さん先に常駐しているんですが、チームの活性化策としてみんなで話し合ってる際に出てきた企画なんです。(念のため、業務時間外のランチに合わせてやってます。)
それで、メンバーにオススメしたいものなんでも良いので、3分間のプレゼンを持ち回りでして、プレゼン技術向上のためにみんなからフィードバックを受ける会ってのをやっています。


◾️何を奨めたの?
今回は色々考えて(後述)、このセミナーについてプレゼンをしました。「朝活で提案を磨いて、ビジネススキルをアップしよう!」です。

(セミナーのリンク)

WASEDA NEOっていう早稲田大学がやっている社会人学習の取り組みで、朝活でしっかりした講義がある形などは特徴的でしょうか。
講師は、前回のプレゼンでも引用したAPMP(https://www.apmp.jp/)を日本に持ってきた第一人者で、著書も書かれている式町久美子さんという豪華な講座です。

(式町久美子さんの本)

もし興味があったら、*講座は2019年1月15日(火)開講*だからすぐにWebからお申し込みください。
ちなみに、これからもWASEDA NEOでは定期的に講座をやっている様なので、また数ヶ月後とかには開講される可能性も高いので、詳細はWASEDA NEOのWeb(https://wasedaneo.jp/)からご参照ください。

ディスカッションや手を動かす実践的な講座だし、ビジネススキル向上の手段として特徴があってメンバーの興味を惹くと思ったんですけどね、、、。


◾️果たして結果は!
冒頭に述べた通り、3分間プレゼンをしていたらメンバーの3人はそれぞれぽかーんとした顔をしてなんだか置いていかれている印象。

(参考に、練習中だけどプレゼン音声。※プレゼン資料は後半に。)

上の練習用はもちろん自分の声だけだけど、会場でも同じ感じにしーんっとしてた。反応が予想と違って戸惑いつつも、プレゼンが終わって質問タイムです。

質問の第一声は「朝活って講義を聞く形式のものなんですか?」とか「他にやっている朝活って、どんなのがあるんですか?」と聞かれて、気がつきました。


「朝活」って、みんな知らなかった?


それから、「朝活を進めているのか、セミナーを進めているのかわからなかった。」とか「セミナーでの効用がわからなかった」と容赦無く準備が甘い最初の方のスライドで道に迷わせていたんだ。

そんなわけで、質問に答えて疑問が解けると興味深そうに話を聞いてくれましたが、完全にプレゼン計画のミスでしたー。

というわけで、プレゼン計画を順に追って紹介しつつ失敗ポイントを振り返って次に活かそうかと。
本音のところ、負けたんだけどプレゼン準備に1日くらい真剣に時間をかけたので無駄にするのがくやしー!!てわけです。

※以前のプレゼンの際は、「プロポーザル”マネジメント”」の手法であるAPMPをフル活用したのでリスク評価や工数の投資判断もシビアに行いました。今回は競争相手もなく、育成目的でライトに(でも全力で)やるって目的なのでプレゼン計画部分のみ抜き出して使用した感じです。


◾️プレゼン計画全体像
主に3つのパートに分けて実施しました。


1. 3C分析(SweetSpotの特定)
2. エグゼクティブサマリーの作成(ホットボタンへの対応検討)
3. プレゼンの作成と練習

それでは、順を追って見ていきましょう。


1. 3C分析
ここでは、Customer(プレゼン相手のメンバー)、Competitor(今回は居ない、代案に対するカウンターを検討)、Company(自社、自分の強みなどの評価)の3者を分析して、Customerの関心とCompanyの強みが重なって、さらにCompetitorの強みと重ならない差別化できる優位(APMPでは、SweetSpotと呼んでいます。世間ではバリュープロポジションと表現される場合もあるみたい。)を見つけ、ソリューション案と攻め方について考えます。

a. Customer
箇条書きで書いていきます。
・メンバーは3人とも、ビジネスとエンジニアリングのスキル開発に興味があると言っている。
・3人とも独身で時間の制約は少ない。
・自分の成長に対する関心は強いが、*具体的な対象などのイメージは固まっていない。*
・一方で、会社からの評価や出世等への優先度は低い。自己成長の優先度が高い。
・自己開発は余裕があったらと考えていそうで、高めの投資に対して壁がある。

b. Competitor
通常はプレゼンでの競争相手ですが、今回は代替手段のカウンターです。
・明確な他のセミナーなどの競合はない。
・ただし、時間などの投資の代替はある。
・他の講座に対する効用の優位は訴求が必要。
・低価格な本や自習などの代替手段は必要。
・休息に対するカウンターは必要。

c. Company
自分は彼らのチームリーダーでPMでもあります。
・自身の評価として、プレゼン、ビジネスについては相対的に得意な印象を与えている。
・勉強などの欲は人より強く、*普通だと思って話すとついていけない感が出るかもしれない。*

プレゼン資料に付けるために、かなり省略していますがイメージを貼ります。

(3C分析のイメージ)

イメージにもあるけど、SweetSpotはビジネススキル開発系のセミナーにした。

プレゼンとしてのサプライズ感が出る様に、馴染みはあるものの身近で無いくらいのコンテンツとして、「WASEDA NEOの式町久美子さんの朝活講座」を題材に決めた。実際に、顧客への報告面で総じて課題が見られるので役に立ちそうだし。
提案方針として、朝活やスキル向上の効率について焦点を当て、会社のスキルアップ費用補助の可能性など敷居を下げる提案をする。


2. エグゼクティブサマリ
通常はプレゼンで特に訴求しなければならない「キーマン」を中心に抑えなければならない人物のニーズもの押さえていく。今回は、3人が同じ様に重要なので、変則的だが、関心事のたかそうなニーズをまとめて考える。

メンバーA氏: 新卒1年目。意識高い系、学習意欲高い。朝も早い。3人の中では、一番提案が通る可能性が高い。特に心配なく、学習効果の訴求でいけるはず。
メンバーB氏: 新卒2年目。マイペース系、学習意欲は高い。朝は弱め。好奇心強め。不安を潰しておく必要がある。プレゼンの印象で転ぶ可能性は高い。
メンバーC氏: 中途入社の2年目。技術志向、リスク回避傾向が高い。人混みが嫌い。朝は弱めだが、旅行など自分ごとの時は早いので心配は無いか?効率重視の面もあるので、効果の高さを中心に、自分ごと化が出来ればいけるか?確度は一番低い。

訴求ポイントをまとめて、「ビジネススキル向上」と「新しい成長へのチャレンジ」と「ハードルが低く、継続できる」を中心に訴求していくことにした。それぞれに対して、顧客の嬉しいこと(ベネフィット)、提案する解決策だけができること(優位性)、説明が信頼できる事実(証明)を補完していく。

同じ様にプレゼン資料に付けたイメージを貼ります。

(エグゼクティブサマリーのイメージ)


3. プレゼン資料の作成と練習
資料は、コンセプトを決めてからストーリーを作り、少し特殊だが*スクリプトを作って完成度が上がったところで*実際のスライドを作っていった。スクリプトを先に作るのは、180秒だと余裕がないので細かくイメージできるまで固めて精緻に作り込みたかったからと、時間的に2,000字程度の文章は書きやすくてスライド作成よりも早くトライ&エラーを繰り返せるからしている。

A. 提案コンセプトとプレゼン戦略
聴衆の感情として、低いものから入って高く終わりたい。従って、大きな特徴で反発も大きそうな朝の制約についての解消から入って、投資の大きさの喚起と対応を示して安心で終わりたい。
さらに、提案の講座提案と、プレゼン自体とコンテンツとの親和性が高いのでスムーズなプレゼンを行えると印象が高いと心がける。

B. 提案ストーリーに盛り込むエピソードおよびスクリプト作成
以下、箇条書きで整理。ストーリー自体は(短いので)スクリプトの形にして考えた。

・(自分だけで習慣を続ける難しさを思い出すために)年末に本を進めたけど、買いましたか?自分に習慣づける大切さ。
・機能面推しだとダレるので、笑いが欲しい。出会いを絡めた話を差し込む。
・メリハリがある様に、後半のテンポをあげる。後半ほど話すテーマの時間を短く区切る。
・新卒で年数の経っていないメンバも多く、コンサルタントという職種柄、学校や学ぶことへの忌避感は薄いので特に言葉を合わせる必要はない。

スクリプトも(長いので)最後に掲載するけど、一旦は出来上がったものはこれ。

(プレゼンのPDFリンク)

ちなみに、この段階で考えたもののサマリイメージもプレゼン資料に記載している。

(プレゼン資料作成のイメージ)

スクリプトは、書いてみて、しゃべって録音してみて、時間や通りが悪くて書き直して、またしゃべってみて、と繰り返してブラッシュアップする。
その後は、スクリプトを見ながら時間通り読める様に頭と口を慣らして、見込みがついたらスライドを作って、スライドを使って説明を喋ってみて、すり合わせる。
みたいな工程でFIXしている。その後は、最初の方で載せた様ないい感じに録音できたスクリプトを聴いて、喋って、頭に最終版を刷り込む練習を直前まで続けている。
今回は、スクリプトは大きく2回書いて、録音は10回くらい。直前の練習は数回でちょっと時間切れで少なめだった。


◾️敗戦分析と改善点
さて、それで、どこが間違って冒頭のプレゼンシーンになったんだろう。起きた事を見ていくと、「セミナー推しが判らなかった」、「セミナーの効用が判らなかった」、「”朝活”が判らずに戸惑った」の大きく3点。順に見ていこう。

1. 「セミナー推しが判らなかった」
これは、プレゼン後のフィードバック等からも判った原因は2点だった。まず、資料1枚目(表紙の次)でタイトルが「今回のオススメは朝活!」とのみ書いていてセミナーの絵は一例に見えていた。もう一つは、資料2枚目(ビジネススキルへの効用)と3枚目(朝活の推し)の作り込み具合が違って、3枚目がメインの主張の様に見えた事です。
恐ろしいことに、少なくとも1人はページをめくった瞬間、開始0.5秒くらいで脱落してる。確かに、分析の結果「朝活」が特徴でハードルも高いのに気を取られて、聞き手の理解状態を想定できていなかった。
また全体として、写真などでごまかしつつ、資料作成にかける時間が短くてほとんど文字しか書いていない。唯一、朝活の複利効果については良い図が無かったので自作したが、結果としてページのレベル合わせなどもできずに今回の結果を引き起こしていた。
あと、今回の特殊対応に限るけど、キーマンを絞らずにニーズ整理をしていて具体化のレベルが低くて表現を詰めきれていないのも一つの失敗要因にあげられる。

2. 「セミナーの効用が判らなかった」
上記ともかぶるが、これは2枚目の資料の質が低すぎた事。一度決めたストーリの山を全て話すために、個別の話を簡素化したけっか、冒頭は講座の説明に60秒とったけどほとんどが開催情報を理解してもらうための伝達で終わってしまった。もう少し、序盤のストーリー展開の反応を考えれば打ち手(例えば、最初に「みなさんビジネススキル高めたいですよね?」と問いかけたり)もあったと反省している。

3. 「”朝活”が判らずに戸惑った」
これは、3C分析で自分とは前提が違う点を意識しながらも、スクリプトや資料作成時にはさほど聞き手の反応を検討していなかったのを反省している。練習を充分にすることに目がいっていて、具体化が進んだところでテストすれば良かったと思う。想定外で、印象は強いものの上記2つができていればプレゼン結果は変わっていると思うので3番目に述べた。

見てきた様に、次のプレゼン計画では気をつけたい点がいっぱい出てくる。
今回は、仲間内のリスクが無い中での取り組みなので成否は問題ないが失敗を次の成功につなげたいね。

それどころか、そもそも失敗すら飯の種にするというあつかましさでいきたいと思うけどご容赦をw


◾️あつかましくも宣伝!
こんなところまで読んで、楽しんでくれてありがとうございます。同じ手法で、より手間をかけたプレゼンがあるからこっちも読んでね!

(プレゼン本番のnote)

それから、ここでベースとして使用しているAPMPの手法について勉強会も開催してます。興味のある方は、APMPのWeb(https://www.apmp.jp/)から「★ NEWS & TOPICS」欄を見てください!

あと、冒頭で書いたけど式町久美子さんのWASEDA NEOの講座も関心がある方はWeb(https://wasedaneo.jp/)でもっと詳しくみてみてください。


◾️おまけ: (スクリプト、180sec, 2000字から2,500字程度で作成)

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180sec

(表紙)
じゃあ行きますね。

(講座の紹介)60sec
はい、今日おススメするのは、WASEDA NEOの「(朝活)体系的に学ぶ提案スキル講座」です。早稲田大学のサテライトでやっている朝活講座のです。講師は、式町久美子さん。そう、年末に紹介した『受注を勝ち取るための 外資系「提案」の技術 』の著者です。
この講座は、1時間の講義で週1回、全5回を通して体系的な提案作業について身につける講座です。ちなみに受講費用は27, 000円なので1回あたり換算は5,400円ですね。

内容は、Webで見せると、、、

※Webで内容紹介
https://wasedaneo.jp/waseda/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=143417

内容は1回目が説得力を高めるフレームワーク、2回目が顧客へ刺さるポイントの分析、3回目は社内を動かすための案件情報整理、4回目が提案書の作成計画で、5回目にプレゼン作成と発表になります。
参加した人に聞いてみたけど、参加は大体10人前後でディスカッションの時間もあって、手を動かしながら学ぶスタイルだそうです。一応簡単な宿題もでる。

(ビジネススキルの中でも提案は大事)15sec
みんなは、(会社の)スキル開発指向性でビジネスとエンジニアリングを伸ばすのに関心が強いと回答したと思う。
その一つ、ビジネススキルの中で提案スキルは重要な部分を占めます。ビジネス系だと、PJT管理や顧客コミュニケーション、事業理解が主な分野になるけど後の2つ、コミュニケーションとしての提案の組み立ても、僕らの場合はソリューション営業に関わる分析業務なので事業理解としても役に立つ、とっても効果が高い講座になります。

とはいえ、いろいろな不安や疑問もあるので順を追って説明します。

(What 朝活?)50sec
まず、最初の課題は「朝」ってことですね。眠い、だるい。わざわざ行く価値あるのかと。でも「朝活」は最も投資効率のいい習慣だと思うよ。
何故ならば、もともとは予定を入れていないし、寝てるから事前に予定がなくてイレギュラーが起きづらい。だから他のスケジュールに影響が少なくて、一度立ち上がると継続しやすい。
そして、「複利の魔力」を利用できる。

例えば、毎日勉強して1%づつ成長するのを90日続けたら、なんと244%成長です。反対に、何もしないで1%づつ忘却していけば、90日間で6割を失う。これが”魔力”。

あと、わざわざ出かけなくてもいいじゃん、本とか自習という意見もあるかもしれない。でも、例えば年末に『伝わる・揺さぶる!文章を書く』をpushしてたけど読んだ方いますか?まして、この式町久美子さんの本はどう?
しょうがない。忙しい。都度都度、自分の意思だけで継続して勉強していくのはとても難しいです。だから、習慣化するまでは外部のレバレッジを使いましょう。

あと、念のために言うと講座で遅れたりとかでペナルティとかは特にないので万が一もご安心を。

(出会いもあるよ。)20sec
それに、出会いもある。実際、外部の研修での楽しみはいつもは接点ない新しい人と出会う事も大きい。実際に、この講座も男女ともに広い範囲で来てるみたい。IT系は多いけど、官公庁の人とかもいたらしいよ。よくあるのは、Facebookとかでつながって改めてランチしたりとか、別のセミナーで再会したりとかかな。まあ、流石に恋愛は期待できないのはご了承ください。

(お金の話)5sec
さて、それじゃ27,000円をセミナーに払うのもハードルが高いと思う。軽い旅行とかいけるし、ちょっと気になるガジェットとかの値段だからね。
でも、未来の成長や新しい世界への投資としては手軽なほうかな。
しかも、君たちには会社の補助があるから。申請すれば間違いなく通る分野なんで実質は手続きの手間だけだよね。

(今回のプレゼンも講座内容)5sec
伝える事は以上だけど、参考に。このプレゼン作成自体も講座と同じ「プロポーザルマネジメント」の考え方を使って立てている。付録に概要をつけているので、興味があればまたみてみて。講座に参加すれば、こんなプレゼンも作れる様になる。と思う。

(選択のひとつづつが新しい自分を作る)5sec
さて、もう最後だよ。

どっちを選ぶ?新しい選択で、新しい自分の成長を開く?それとも、寝床の中で後悔するか?

申し込みはWebから。今回の開講は、初回が1月15日の火曜日だからお申し込みはお早めに。

ご静聴ありがとうございました。

(Appendix)
1. 3C分析とソリューション案
2. エグゼクティブサマリ
3. 提案戦略+コンセプトと作成作業、練習

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ちなみに、このスクリプトができるまでには、最初に書いてみて、話してみて時間が長すぎてボツにして新しく書き直して、、、を2, 3回ほど繰り返して作成しました。


ここまで読んでくれてありがとう!


しつこいけど、もしここまで読んでそれなりに感銘を受けてサポートとかしてもいいと思っている人は、下のサポートをしてくれるのも感激だけど、この記事に100円払ってくれると嬉しい。やらしい言い方だけどw、ここには載ってないテクニックもいろいろ書いているからね!

(企画の裏舞台の記事)


本当に、ありがとう!!


END

読んでいて幸せになれたら、僕にも教えてください。きっと、僕も飛び上がるほど幸せです。 感謝の気持ちを、あなたの居るほうへ送ります💌