見出し画像

2019/1/21の日記「老紳士にモテた日」

朝早めに起きて仕事を進める。12時入りを目標に両国国技館へ向かったのは、応援してる若手力士君が出番の日だから。ちゃんと見届けたいし、声援をしたい。思いっきり叫んだら、人が少ないぶん、私の声は国技館にそこそこ響いていたと思う。

あとでその子に勝利を祝うLINEをしたら、「声聞こえた」と返ってきた。十両以降になると人がけっこう増えて、自分の声はあまり響かなくなるけど、人が少ない時間帯はそこそこ伝わるっぽい。

4人マス席で、他の3人はみんな忙しいから、なかなか来ない。私だけ15時くらいまでひとり時間、ということで、取り組みを見たり、館内でごはんを食べたり、土産物を見たりとぶらぶらする。

ひとりで食事をとりながら、幕内の取り組み映像(NHK中継)を見ていたら、ひとりの老紳士に声をかけられる。「ひとりで来てるの? 相撲すごく好きなんだね。食事もそっちのけに(画面)見てるから(笑)」と微笑む紳士。これってナンパだよね(違)。

ストリートナンパ(ストナン)ならぬ、スモナン。好きな趣味を絡めた声かけなら大歓迎さ。紳士は私をあまりにもガチな相撲ファンだと見たようで(間違いではない)、約1時間席を交換しないかと提案してくれる。「僕のチケット、1番前の席だよ。ここで1回見てみない?」と。

紳士はなんと溜席最前列、しかも端っこのチケットを持っていたのだった……! 4人マス席とは比べ物にならないほど、土俵に激近な席である。相撲ファンにとって一度は座りたい、プロレスでいうとVIP席だよなあ。特別リングサイドを超える超超超特リン的な。私は即このうまい話に飛びついた。「いいんですかあ。嬉しい〜! お願いします!」と紳士の好意に甘えることに。

いや〜、ものすごい迫力だった。なにせ西の花道がすぐ横にあるのだから。だから、取り組みを終えた力士が帰っていく際、取り組みを前にした力士が控えに座るためにやってくる際、十両土俵入りの際はもう私の体のすれすれを力士が通っていく。ぶつかるんじゃないかと思って体をすくめてしまうくらいに。

取り組み中の力士との近さも半端ない。だって砂がぶしゅっと飛んでくるレベルよ……! 前に九州場所で溜席3列目で見たのとはレヴェルが違う。2列違うだけでもまったく違う。その臨場感に興奮しっぱなしだったし、またこの最前列のVIP席に座りたいよ〜。そんな権力と財力(?)が欲しいよ〜。と思いながら、紳士にチケットを返却しに行ったのだった。

(後で知り合いに聞いたところ、十両土俵入りの際など、テレビ中継にちらちらと映り込んでいたらしい、私。テレビに映る「向正面」の席ではなかったけど、花道近くだから映っていたのだろう)

15時〜16時の間に3人のメンバーが続々とやってきて、十両後半の取り組みからみんなで見た。その間、知り合いのお茶屋さんが親切にしてくれて、お茶を持ってきてくれたり、弁当や焼鳥を買うお手伝いをしてくれたり、情緒たっぷりの時間を過ごすことができた。ありがとうございました。各席に栓抜きがぶら下がっていたのは今日初めて知った重要な知識である。

一緒に行った3人は「今の大相撲」をほとんど見ていないから、私が各所で集めた知識でみんなが楽しんでくれそうなものを適宜伝えていった。好きなモノを目の前にして喋りすぎたかも。うるさかったかなあ。まあいいや。好きなモノってみんなにも「いいよ」って伝えたいから、どうしても饒舌になってしまうのだよね。

そんなこんなで久しぶりの両国国技館de大相撲。たっぷり楽しんだ。推し力士も数人は勝って、数人は負けて。でも、また明日は来る。明日はがんばってほしい。私もがんばって生きる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?