職業、女。#16 強くなりたくて、今日も走る。

 「走ること」を再開して3週間ほど経つ。中央区に移り住んだ今、水辺のランコースが充実していて楽しい。

 勝鬨橋を渡り勝どき〜月島を抜け、佃大橋を通って帰るコースは「梅」。新川を抜けて永代橋を渡り、門前仲町〜月島を回り、佃大橋経由で帰るコースは「竹」。新大橋通りを北上し、茅場町〜人形町〜水天宮前を抜け、清澄白河まで足を伸ばすロングコースは「松」としている。

 隅田川テラスに降りて築地市場の背後に佇む東京タワーに見とれたり、タワーマンション群の灯りを見上げてそれぞれの生活を想像したり、立ち止まって景色を写真で切り取ったりと、寄り道をも楽しむ30〜60分程度の「ゆるラン」だけれど。

 走る人はよくこう言う。「走っていると考えが整理される」「走っていると無になれる」など。それに同感する一方で、私の場合は走っていると、良くも悪くも注意散漫になる。

 歩いているときとは違う景色が流れ、入ってくる情報量にも差があると、そのぶん目を留めるものも変わる。歩いているときとは違うものが気になっては立ち止まり、その不都合さや不自然さについて考えを巡らせる。

 引っ越してからというもの、ヨガをするのはスタジオではなく、自宅になった。それだけでは運動量が足りないのか、体に余分な肉がついてしまい、困っていた。

 理想とする筋肉質な体に戻して、強くなりたい。走りながら、今は体をつくっている最中で、いずれは締まったきちんとした体になるのだ、とも暗示をかけてイメージする。

 走っていると、強くなれる感覚がある。体だけではなく心も。私は強い人間。だから何にも執着せず、依存せず、基本的にはひとりでも生きていける。強い体をつくっている最中は、そうはっきりと思えて、自信が湧いてくる。

 走ることは心身を鍛えること。3日に1回は走る。そんな暮らしは自分を強く磨いてくれるはずだと信じて。

 

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池田園子

フリー編集者/ライター。「DRESS」編集長。DRESSプロレス部 部長補佐。プロレスと相撲が好き。 https://p-dress.jp/ https://www.danro.bar/article/11962243

職業、女。

女性という性にフォーカスしたコラム。100本書きます。
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