見出し画像

ファイナンス思考を読んで、企業経営の本質を考える

読んだ本の個人的な気づきをメモしたり、考えたことを残しておきます。

PLは作れる。利益は解釈、キャッシュは事実。

ファイナンス思考は、将来に稼ぐと期待できるお金の総額を最大化しようとする発想。
価値志向であり、長期志向、未来志向である。長期志向・戦略的・自律型。

会社のあらゆる業務はファイナンスに有機的につながっているからこそ、全ビジネスパーソンに必要な素養であり、経営者は特に理解しておくべきである。

短期未来ではなく長期視点での企業経営

会社の価値は短期の業績の積み上げの結果によって高まっていくものである。短期のPLのみを追い求めすぎると、大きな勝負を仕掛けることができず、結果として会社の長期的成長を鈍らせてしまう可能性がある。

企業価値の最大化という抽象的な目的をより具体性のある目標に噛み砕き、何を成し遂げるべきかを自ら定義していかなければならない。

ファイナンス思考では、より主体的で積極的な態度が求められる。予定ではなく計画を実現するための考え方が求められる。

ファイナンスは全業務に紐づく

ファイナンスの本質は、お金の循環を健全にコントロールしながら、段階的により多くのお金を生み出す仕組みを作ること。事業オペレーションそのものは、すべて資金の創出につながっている。
キャッシュ・コンバージョン・サイクルのコントロールも資金の創出という取り組みの一環。お金の時間的価値を理解する必要がある。

営業や研究開発と、資金の創出に該当する

例えば事業部門の視点では「営業人員が足りていないのに、会社は採用予算を増やしてくれない」と感じられたとしても、経営レベルでは設備投資に資金を振り向けるほうが、よりリターンが大きくなると考えているのかもしれない。
※施策の背景や正当性を理解してもらうべく、ステークホルダーコミュニケーションは必要。

資本コストを上回り、期待されているリターンを十分に出せているのか。

プロセスごとにバラバラに管理するのではなく、すべての社員が一貫して理解して、企業価値の最大化を意識するのが理想。

変化に対応する不確実性のマネジメント

3C分析が無意味とは言わないが、不確実性が高い市場ではそれらを常に再定義する必要があるため、フレームワークをもとに半年かけて戦略を考えるといった手法の有用性は低くなる。

目の前の競争環境が短期間に一変してしまうダイナミックな市場では、1年前の競争環境や市場予測を前提として事業方針を組み立てることは難しい。

むしろ、実際に行動することで仮説の成否を探る方が、よほど有効である。

事業開発と財務戦略を、みずから設定した時間軸のもとで組み立てていくことが、変化の激しい競争環境では求められる。

なぜPL脳に陥るのか

利益をベースにした社内管理が難しい。

当初は「利益を上げるために、ひとまず売上を上げていこう」という発想から売上をベースにした現場管理が始まったはずが、伝言ゲームの末、「売上を伸ばすことがすべてである」と現場は考えてしまいかねない。

目先にとらわれるな

どうしても目の前のPLばかり追い求めてしまいがちである。分かりやすく、見えやすく、伝えやすいから。
本当に大切なことはそこなのか?企業経営で大事なことは何なのか?
長期視点と大局観を常に持つことが必要だと感じた。

この記事が参加している募集

振り返りnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?