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子宮を持ったらさよらなまで~筋腫と境界線をさまよって#2

筋腫と大出血問題

初潮がきてからわりと、生理不順ではあった。20代半ばに出産してからもこの傾向はあまりかわりがなく、出血や塊が多いときがあり、おまけに鎮痛剤が欠かせなかった。

つい3年くらい前の健康診断で、筋腫がとんでもなく大きくなっていることを指摘される。「この年齢だとそろそろ筋腫が小さくなるものですが」と医師にも言われた。
どのくらいの出血があるかというと、1日から3日にかけて、スーパーサイズのタンポンを入れ、夜用の一番大きなナプキンをして、それでも1時間持たずに漏れるくらい。
これで貧血にならないわけがない。

ところが、もともと貧血だったので、貧血な状態に慣れているというか。なので、自分が極度の貧血になっているという自覚もなかった。しかし、このころから妙にお腹の出っ張りが気になり始める。
寝ていて体の位置を変えた時、なにかがつっぱる感じがするのだ。
腹部を触ると、ゴルフボールのようなものが手に触れる。

しかし、閉経が近づいているわけだからまだなんとかなるのではないかというくらいの気持ちだった。
もう投薬でなんとかなるというレベルじゃないとわかってはいたものの、
このまま小さくなってくれたらという、根拠のない願い。

別に子育てしているわけでもない。会社を休んで手術をすればいいだけなのだ。
しかし、それすらも気持ちが行かずただ、日々をやり過ごすしかなかった。

どうしてか、自分の痛みや苦しみは、考えないようにという癖があるみたいで。そうしていたら、いつかなにかが変わるわけでもない。
きっとただ、痛みに慣れてしまうだけなのに。

検診から次の年になってから、気になる症状がでてきた。まず排尿が近い。一回トイレに行った後、立ち上がると急にまた押されたように尿が出る。結果下着が濡れることが度々ある。
排便時に、なにかがひっかかっている気がする。痛みもないが。排尿と同じで、終わったとおもったらまたしたくなるのだ。

さらに不正出血が続く。これを自分は閉経の前段階だと思っていた。生理が短くなったのだと。しかし、どこか下着に感じる血の匂い。いつもついてまわるようになった。
これはもしかして、子宮がん?いや筋腫のせいか。もうほっておいてどうにかなるものでないと、さすがに気が付いたのだった。

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