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【ライブレポ】OZROSAURUS

2023/9/18 OZROSAURUSワンマン@横浜アリーナ参戦。
VIP席取って。まさかの最前列。
ヘッズとしては二親等以内の冠婚葬祭でもない限りは絶対に行くしかないライブでしょ。OZROのワンマン@横アリだよ?

で、先に敗北宣言なんだけど、たぶん今回内容薄い。
あまりにもとんでもなさすぎて、視野狭窄に陥るくらいの集中力で見てしまって全然冷静になれてないのと、全編良かったんだけど強い曲があまりにも強すぎて記憶がそこに引きずられてるのと、本当にとんでもない完成度のものって、その完成度の要因なんて一個一個因数分解して説明出来ないのとで。けど尋常じゃないライブであったことは熱量を持って伝えたい。

分からん

再度言うが、凄すぎてその要素要素を説明なんて出来ない。
元々の曲のクオリティも、声質も、声量も、ラップスキルも、生き様も、バイブスも、積み重ねてきた歴史も、全部が全部一緒くたになって、MACCHOの声を通してぶつかって来る感じ。

一曲一曲とんでもないクオリティの曲なんだから毎回やばいのは分かってるのに、毎回次の曲が始まると震える。
『星を願う』なんて全部リリック知ってるから次吐く言葉が何かなんて当然分かるわけだが、MACCHOがその言葉を吐く度に「マジか、マジか、マジか」と思わされる感覚。

あまりにも敗北宣言すぎるがPlayers' Playerのライブ映像見てない奴は見てくれ。

何回見てもやべえだろこれ。
Players' Playerはもちろんトップクラスに盛り上がった曲だったけど、クオリティは他の曲も全くこれと変わらない。これが目の前で、とんでもない音圧で、生のMACCHOがそこに居て、ずっとやってんだよ。飛ぶだろ。

オジロの曲なんて音源の時点でとんでもない完成度、更に生ではそこに迫力が加わり、生でのグルーヴが加わり、MACCHOの殺気が加わり、音源の何倍もの興奮だった。

MACCHOは最近だと、NORIKIYOのワンマン@CITTAで『俺達の唄』の客演で出てきた時と、ZORN✕TBHR@Liquid roomで『Rep』の客演でサプライズで出てきた時にライブ見た。
どっちもメチャクチャかっこよかったが、流石に自分のワンマンでのMACCHOのバイブスは段違いだった。

腕と生き様

色んなラッパーのライブを見てきたつもりだが、段違いで上手いと思う。
早口ラップがとか不規則なフローがとかそういうテクニックはもちろんあった上で、そんなテクニック論は余裕で踏まえて全開のバイブス。

アカペラで聞けねえラップじゃねえぜ

24 Bars To Kill

最近はライブでは音源被せて、てめえで書いたリリックなのにてめえでラップも出来ないようなラッパーが跋扈してる。それも一つの時代なんだろうなと思うし、それを顔真っ赤にして否定する気にもならない。あまりにも多すぎるし。

だがやっぱりMACCHOのライブで思うのは、MACCHOのラップの上手さは確実に彼の生き様に組み込まれてる。
それで太くなった生き様でリリック書いて、そのリリックを抜群の上手さでラップする、それでまた生き様が太くなる。それを積み重ねてここまで来てる。

もちろん昔ヤンキーだったとか、売人だったとか、家庭が貧困だったとか、そういう原点も大事だと思う。若手ならそれを軸にしたリリックでも良いと思う。
けどキャリアが長くなればラッパーとして生きて来た期間の方が長くなるわけで、そこでどんな生き様を見せてきたのかを語る上で、ラッパーとしての「腕」はシンプルが故に圧倒的に強力な魅力を放つ。
OZROSAURUSが揺るがないカッコよさなのはそこだよな。
シーンからちょっとの期間離れてたところで、腕と積み重ねた歴史が色褪せることは全く無い。

研ぎ澄ますが捨てない

でまあ、とてつもない曲たちとラップなので、演出なんか最低限で良いわけですよ。衣装もシンプルだし、映像もシンプル。

その数少ない演出の中でも中盤のバンドセットは最強に良かった。
『WHOOO』とか『星を願う』とかのただでさえ迫力ある曲が、生バンドの迫力も相まって、そしてバンドとMACCHOのグルーヴも相まって、途轍もない興奮になった。

そういったシンプルな要素で研ぎ澄ましきったライブでも良いんだけど、今回のライブはそうとは言い切れなかったんだよね。

まず、途中でステージ上にインパラ登場笑。なんだそれ笑。
こんなにシンプルなステージなのにインパラは持ってくるってある?
昔ガンガンにウェッサイだったもんねとかそんなんじゃ飲み込みきれない。
インパラこの跳ねる車ね。これが途中でにゅいーんと登場。やばい笑

そしてベイスターズに提供した『影光り 光り影』ではサイリウム振った。
「え、OZROSAURUSのライブで俺サイリウム振るの?アイドル?」とか最初配られた時は思ったけど、なるほどベイスターズの曲でねと後々納得。

誤解を恐れずに言えば、本当にライブを研ぎ澄ませたいなら、インパラもサイリウムも余計だと思うんだよね。それでめっちゃくちゃ盛り上がるってわけではないし、他の演出が少ない分その2つは目立ってたし。

けどそれがOZROSAURUSが表現したい世界観なんだよな。
憧れた原風景にインパラはあったし、自分を表現する上でベイスターズは外せないんだろうな。それでただベイスターズの曲を歌うんではなく、球場のような光景を共有したかったんだろうな。

そういった自分にとって絶対に捨てられないものをドデカイ会場に持ってきて、俺が好きなもの最高だろって示す。これは最高にHIPHOPだよなと。

客演

それで客演だよ。
正直今回のOZROSAURUSワンマンは客演の意味合い他と全然違うと思うんだよな。普通のライブだと客演来たら盛り上がるよ大体。
けどもう我々は可能な限りOZROSAURUS見たいわけ。
中途半端な客演とか全然いらない。なんかブレる。たぶん完成度下がる。

そしたら結果、超シンプル。
サ上ロ吉、CORN HEAD、ZORN、KREVA、あと本人は来てないがNORIKIYOとの曲。
最後にPMX。いやー最強だね。NORIKIYOはまあ仕方ないとして笑
全員必要だし、これ以上いらん。

個人的には24Bars To KillとかBeats & Rhymeとか聞きたかったよ。
けどそこで安易に足さない。
ひっさしぶりのワンマンだからこそ、極限までシンプルなOZROSAURUS。
けど本当に必要な奴らは呼ぶ。

街を唄い地元をRepな以上横浜勢でサ上ロ吉、CORN HEADは呼ぶ。
で、ZORN。ZORNには本当に会場の全員が感謝してたと思う。
MACCHOを山から引きずり出してくれてありがとう、まじで。
シンプルに2人の曲が強いし、今やMACCHOと肩を並べても魅せられるラッパーだよな。
Shinkoiwa流れてZORNが来るってなった瞬間ぶち上がりでした。

そしてKREVAね。
もうこれはライブ見たとかじゃない。目撃だよ。歴史を目撃した。
本当にMACCHOが全力をぶつけられる唯一の相手。
2人で曲やってる、けどバッチバチ。
ディスりあってるわけじゃない、けどディスりあうよりバッチバチ。
その2人が相乗効果でとんでもない高みに登ってた、それぞれライブしてるところは見たことあるが、それより遥か上を行ってた。

何より、爆上がりしてる客を見て、エグいバース蹴ってるKREVAを見て、MACCHOが超楽しそうなんだよな。自分がラップしてる時はバッチバチなんだけど、それ以外の時間めちゃめちゃ楽しそう。
んで当然会場のヘッズも超笑顔。バッチバチなのに超幸せな空間だった。
こんなんないだろ。

締め

シンプルだけど、異次元。
とりあえず熱量のみで感動をぶつけた
本当に視野狭窄でヤバかったんだよな。
人生で最高のライブだったかもしれない。
けどもう少し色々情報を付け加えたところで、感動をこれ以上共有出来るということもない気がする。

暴力的なまでの上手さと何者にも媚びず表現者として高みに行き続けるMACCHOみたいなラッパー出てくるのかな。
出てきてほしいがあまりにも凄すぎる気もする。

唯一、MACCHOかわいいな!と思ったのが、あんなにラップがバッチバチなのにMC中噛み噛み。もう生まれながらにラッパー過ぎて普通に話す方が不得意。

え、AREA AREAの話とかしないのか?って、そんなん始めたら全曲話したいんだよ。

DVD眼の前にあるけど、見る前に視野狭窄な記憶のまま、バイブスでぶつけさせていただきました。
以上。

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