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52歳 食生活アドバイザーになる

①資格に憧れて

 長く勤めたパートを辞めてから上手くいかない日々が続き
ぽっかり感が否めない。友達のインスタや充実した生活を覗いては虚無感を覚えていた日々。
 失業手当をもらいつつ週20時間未満のアルバイトをこなしていました。
バイト先は今注目のアンチエイジングに特化したカフェ。
そういう流行りの物に弱い私がお客さんとしても何度か訪れたお店でした。そこでバイトの募集があったため、50代雇ってくれないよなーと思いつつも問い合わせ、ラッキーなことに採用していただきました。
 若いスタッフの皆さんに混ざって、見栄えの良いお料理を運び、お客様に説明していくうちに、使われている食材について、飲食店としてやるべきことなどにとても興味が湧いてきて、色々調べているうちに『食生活アドバイザー』というワードが私の中に刻まれ始めました。
 比較的取得しやすく、今,興味のあることに関連しているし、食マーケットに関しても以前勤めていた時に覚えた事も含まれていて、ちょっとやってみるか?と思いました。
 そして資格を取ろうと思えた前向きな自分に,まず酔いしれたのを覚えています。

民間の検定試験なので、自己満足のものになるだろうなと思いつつ
年何回の試験があって、どれくらいの合格率で、必要なテキストや勉強方法はどんなだろうと調べました。もちろん費用も!
 芸能人に人気ですね。
 販売されているテキストを買い、独学で自宅で勉強できるし、過去問もある。3級、2級のダブル受験なんていうことも可能らしい。
 必要ならば、合格講座も受けることができるらしい。
直近の試験は11月、私が調べたのが10月・・・次だなと決め。
12月に近くの書店で3級のテキストを買いました。

②勉強の仕方がわからん

 まず、買ってきたテキストをパラパラとめくってみた。
大昔に秘書検定で学んだこと、40代後半に登録販売者の試験勉強で学んだこと(2点足らず不合格)、食品部門のパートで数年勤務して得た知識が生かせそうな内容だと思いました。
 試験までは半年もある、慌てることはない。勉強は年明けから頑張ろう。そう思い年内は『私、勉強して試験受けてみようと思う』と、姉や友達に言っては『すごいじゃん、頑張れ』という言葉をもらい喜んでいました。

 一度最後までテキストを読むことに。机に座ってテキストを開くのですが、体が落ち着かない、全く集中できない。座って教材を読むってこんなに大変だった?
 いつも楽な姿勢でソファーやベッドに寝転がってスマホをいじっている私がちゃんとするのはとても苦痛な事でした。
 テキストの横にスマホを置き、通知音がすれば直ぐ覗き、いつの間にかテキストは閉じ、スマホを持って寝転んでいた。 
最低だ!
 数日で最後まで読み、付属されていた赤いチェックシート(?)で重要語句を隠しながら2回目を読んでみる。全く頭に入っていないことが判明。
あれ?これどうやったら覚えていける?とノートを買いに行きました。
読みながら、大事なことをまとめよう作戦です。

 最初は『あっ!これ大事よね、ノート、ノート』と、ノートに書き記していくわけですよ。そんなことをしていると、テキスト数ページに対して、書き写している量が多すぎるということに気付くわけです。こんな事をしていたら、大変だ。要領悪すぎるわ!となり、単語カードを買いに行くわけですよ。
 わかってる。いつもこう。書かなければ覚えられない人なんですが、書きすぎなんですよ。もう勉強迷子です。
 そして、単語カードが7個になったところで3級テキストが終わり、『書いた!』という達成感で数日勉強から離れるわけですよ。
 これもまたいつもの事です。

③2級が気になる

 3級テキストを買ってしばらくした時、2級の内容はどんなもんだろう?と思い再び本屋へ行き。3級よりも分厚いテキストを手に取り、『え?無理やろ』と思い。3級、2級が一緒になったポイントチェックの本を買って帰りました。もし、万が一余裕が出来たら2級も受けたくなるかもね。これを見ながらなんとなく2級にも触れておこうと思ったのです。
 請求しておいた願書は5月の頭が最終締め切り、それまでに考えようと思いました。
 協会側から届いた資料には、受験案内と何種類かの合格講座案内、過去問題集の案内、それぞれの振込用紙が入っていました。
実際の問題を見てみたいと思い、3級と2級の過去問を購入。
 届いたらすぐ解きたい。3級をやってみよう。最低3回くらいは解きたいと思い、別紙に回答し答え合わせをしました。苦手な科目はあれど、1回目にしてはまあまあな正解率でした。そこで欲が出てきました。
頑張ってダブル受験してみたいなあ。

③どんな教材を選ぶか

 問題を解いていて思ったことがありました。
私が購入した3級のテキストは協会が出している公式のものではなく、別のところのものでした。3級、2級のポイントチェックは公式のものを買ったわけですが、なんだろう・・・。
 なんとなく過去問との問題のニュアンス的なものが、公式で勉強したほうがしっくりくる気がしました。
 なので、数日後2級のテキストも欲しくなった私は、2級は公式のものを買いました。
 3級と2級は科目は同じですが、2級はより深く学び、食を提供する側としての視点がプラスされます。3級にはない記述問題が13問あります。
 結果私は、2級の公式テキストとポイントチェックの教材を使うようになり、3級のテキストは使わなくなりました。
 スマホに食生活アドバイザーの問題のアプリを入れ(これは公式ではないです)美容院などで解いたりしました。これは使いにくかったし、回答が納得いかないものもあったりしてモヤモヤしました。
 そして、最初に書いていたノートは使わなくなり、7冊の単語カードをソファーやベッドでゴロゴロしながらめくる日々が続きました。

④食品衛生責任者

 年が明けて数か月の頃、並行して職探しもしていた私は、魅力的な求人を目にしました。
生鮮野菜と調味料のお店です。凄く気になる、働きたいと応募しました。
カフェのバイトもあるので、掛け持ちで週に数日、数時間で採用していただきました。これを機に益々食について、食べること、食べるもの、食を扱う事などを学びたい欲が高まりました。
 新店舗の為、研修まではしばらく時間がありました。その間に食品衛生責任者の勉強もしました。自宅でeラーニングで学べるのは魅力的でした。
HACCPについても学べ、色々考えさせられました。これも食生活アドバイザーの勉強範囲に少し被っているところもあり、興味深いものでした。

⑤乏しい記憶力と睡魔を呼ぶ活字

 歳のせいとはいいたくないけど、覚えられない・・・。
何回も同じところを同じように間違える、これは後でじっくり覚えるつもりだから今は飛ばそう・・・。結果得意なところばかりやって、苦手はずっと苦手でした。
 私の苦手なのは『栄養と健康』、『食品学』、『衛生管理』の3科目。
覚えたつもりでも、数日後には忘れているの繰り返しでした。
活字を見れば物凄い睡魔がすぐに襲ってきて、短時間集中を何回かに分けて勉強しました。勉強していると、脳圧が上がってくるような気がして、勉強と休憩を繰り返しました。
 寝転がりながらめくった単語カードやテキストを何回も顔面に落としました。この年齢には無理は禁物。マイペースでした。

⑥3級は絶対、2級は記念受験

 折角勉強したんだから、せめて3級は合格したいと思い、迷いに迷って、願書は3級と2級のダブル受験にしました。
 試験の前に絶対受かりたい3級の『合格講座』速習コースに申し込み、1日だけの講座を受けに行きました。講座は試験の20日ほど前でした。この頃には、3級と2級の過去問題集を3回ほど終え、過去問で間違えたところを、7個とは別の単語カードに書き、作った7個の単語カードの中でよく間違えるものを抜いて、別の新しい単語カードにして、何回もやりました。
 単語カード・・・・。今の学生は使わないよね?
 40代後半で受験した登録販売者試験では試験中緊張で心臓の音が物凄く、呼吸が乱れ、体がこわばって大変な思いをした私ですが、今回の食生活アドバイザーの試験は全く緊張せず、午前に3級、午後に2級を受験することができました。
 2級は落ちても仕方ないという気持ちで、先に大好きな記述問題を解き、
それから最初の問題に戻り、1度解いた後は、答えに迷い飛ばした問題をじっくり考えながら解き、その後は記述で答えられなかったところを考えていました。試験終了までずっと。
 記述の最後の問題が私の答えだとどうしても9文字になり、1文字多いのです。おかしいおかしい・・・。他の言葉だったかな?と
開いているスペースに50音を書き。私の頼りない記憶の中で当てはまる言葉を探しましたが、終了時間までに探せませんでした。
 そんなことをしていたので、他の問題の見直しはできませんでした。

⑦合格!

 試験から1週間ほどで、模範解答が公開されました。
そして、先日合格証が郵送されました。
 思い切ってダブル受験してよかった。両方合格してよかった。
2級が不合格だったら、きっとまた再受験したくなるだろう。
またこれから半年、食生活アドバイザーの試験の事を考えて過ごしたくはなかった・・・。 
 次は、何を勉強しようかな。野菜と果物について学べる講座や試験はないかしら?
今は、そんなことを考えています。
 これから、食生活アドバイザーの勉強で得た知識を、仕事に役立て、生活に役立て、何かしら発信したりしてみたい。ずっと非公開にしてきた、食に関するインスタを公開に切りかえようかな?とか・・・。

⑧受験後記

 テキストは公式がおすすめな気がする。(個人の意見です)
合格講座速習コースを受けるには、その級の公式テキストを自身で用意しなくてはなりません。私は3級の公式テキストを持っておらず、その事を知ったのは講座を受けに行く3日前・・。あわてて書店に走りました。
サスティナビリティ(9文字)・サステナビリティ(8文字)

かかった費用
 3級テキスト1650円
 3級・2級ポイントチェック1760円
 過去問題集 2500円(3級)・3500円(2級)
 合格講座 13000円
 公式3級テキスト1980円 公式2級テキスト2310円
 受験料 3・2級併願 13500円 
 単語カード 8個
 ノート1冊

 最後まで読んでいただきありがとうございました。
52歳で挑戦してみましたが、私よりも年配の方や男性も受験されていました。食べることは生きること。自分の身体は自分の食べたもので作られる。
食を学ぶことは私にとって、日々の生活に直結し、心と身体を健やかに保つ為に大切にしなければならない事と改めて思うことができました。


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