871ンスタライブ #043(タイラダイスケ)

#871ンスタライブ  #043
2021年3月10日(水)
 
第43回目の配信は、DJ/FRIENDSHIP.キュレーターのタイラダイスケさんを迎えてお届け。タイラさんのこれまでの経緯や、FRIENDSHIP.についてのお話、そしてアーティストプロモーションについての話が主に展開された。「音楽が好き」という情熱が溢れるタイラさんの素敵な人柄が垣間見える配信の様子を是非!
 
主催:柳井貢(以下:871)
ゲスト:タイラダイスケ(以下:タイラ)
 
(871) こんばんは。
ライブ配信をリクエストしてくれる方がいるんですけど、なかなか急には繋げないので、もしお話してみたいという方はご連絡頂ければ、実際繋ぐかどうか調整させて頂きますんで、全然DM頂ければと思います!

はい!今日は水曜日でしたね。週の半ば、どうでしたでしょうか?住んでる場所によると思うんですけど、久々に天気よくてね。僕は今日ちょっと、昼間に近所を散歩してきましたけど、もう春ですね。昼間は暖かい空気がいいですね。僕は暖かい方が好きなので嬉しいです。なかなかマスクしながら外出るのもちょっとあれですけど…皆さんはどうですか?
 
「柳井さんがこの間Twitterでリンク貼っていたバンドのMVを見たのですが、すごく素敵でハマりました!」
ありがとうございます!『Bialystocks』(以下:ビアリー)かな?いいですよね。そう、ビアリーもそうだし、昔はインディーズバンドもCDを出して、リスナーとの出会いを作っていたと思うんですけど、今はどうしてもYouTubeだったりとか、デジタル音源のリリースが主流になりつつあると。そんな中で、特に去年からコロナでライブできなくて、ライブの現場でたまたま見かけたバンドとかアーティストを好きになるみたいな機会もほぼなかったと思うので、そんなこともひっくるめてデジタルで音楽を聴いてもらう状況がどんどん加速していて。で、HIP LAND MUSICではFRIENDSHIP.っていう、デジタルディストリビューション…って言ってもちょっと皆ピンとこないような気がするんですけど、要はアーティストが自分の楽曲をApple MusicとかSpotify 、LINE MUSICで聴けるようにしたい!といっても、自分でApple Musicに、「すみません!僕の曲を配信してほしいんですけど!」っていうわけにはいかないと。その中で、“デリバリー”って言ったり、“ディストリビューション”って言ったりするんですけど、有名なところで言うとTurn Coreとかそういうディストリビューションサービスを介して、Apple MusicとかSpotifyとかで配信するっていう仕組みがあるんですね。その配信をお手伝いするのをHIP LAND MUSICも少し前から力を入れてやっていて。そこで今日は、HIP LAND MUSICのFRIENDSHIP.のお仕事を一緒にしていただいてるタイラさんをお呼びしたいと思っております。
早速ですが呼んじゃいます。ちょっと難しい話になるかもっていう気がしてるんですけど。
 
(タイラ) こんばんはー!タイラです!
 
(871) お疲れ様ですー!
タイラさん、家ですか?
 
(タイラ) さっき家に帰ってきました(笑)
 
(871) 背景がTHE・DJしてる人!っていう背景だからね(笑)
 
(タイラ) そうですね(笑)ターンテーブルとか。
 
(871) 今日は宜しくお願いします!
 
(タイラ) 宜しくお願いしまーす。
 
(871) この配信に来てくれる人全員なんですけど、やっぱ面と向かって1時間サシで喋るって、なかなかないじゃないですか(笑)
 
(タイラ) そうですよね(笑)ないですよね。
 
(871) しかも多分飲みに行ってたらダラダラと喋ると思うんですけど、第三者が見てくれてるっていう程よい緊張感が結構有意義な会話を生むんですよね。
 
(タイラ) なるほどなるほど。そういう経験あんまりないですね(笑)見られてる感覚で喋るっていう。
 
(871) なので、まず軽く自己紹介をしてみてもらってもいいですか?タイラさんも結構特殊な方っていうか、存在っていうか、役割だと思うので。
 
(タイラ) 了解ですー!
タイラダイスケです。人前に出る時はカタカナで“タイラダイスケ”っていう名前でやっています。色んな形で自分のこと知ってくれてる人もいると思うんですけど、多分DJで知ってくれてる人が多いのかな。色んなクラブとかライブハウスとかでDJをしていて、コロナが始まるまでのここ7~8年ぐらいは年間150本ぐらいDJをしていました。BAYCAMPっていうフェスを手伝わせてもらったりとか、本当に小さいカフェみたいなところでもやりますし、なんでもやるよ、という感じでDJをやっていて。

元々の音楽のキャリアの始まりは、個人でイベンターをやりつつ、25歳ぐらいの時に新宿MARZっていうライブハウスに入れてもらって。ライブハウスで5年ぐらい働いてからは、フリーランスでDJを、それこそさっき言ったみたいに年間150本ぐらいやりながら、音楽の専門学校の非常勤講師をやったり、インタビュアーをやったり、ちょっとしたレビューを書くライターみたいな仕事をやったり。あとはライブ制作、ツアーとか。例えばHIP LAND MUSICにいる、『The fin.』の最初のツアーを組んだり、あと『TENDOUJI』の最初のツアーも半分くらい組みましたね。そんなことをやりつつ、紆余曲折あって今はフリーランスっていう形なんですけど、FRIENDSHIP.のキュレーターとして週に半分くらいは会社に行ったりしてるのかな、っていう感じですかね。
 
(871) 僕よりHIP LAND MUSIC行ってる(笑)
 
(タイラ) ははは(笑)そうかもしれないですね(笑)
 
(871) 因みに、同い年なんでしたっけ?
 
(タイラ) そうなんですよ!同い年なんですよ。
 
(871) 55年生まれ?
 
(タイラ) 俺は早生まれで56年なんですけど、学年一緒っすね。
 
(871) ね!僕も56年の1月なんで、タイラさん何月ですか?
 
(タイラ) ほんとですか!僕、1月29日です!
 
(871) 僕1月9日なので、20日違いなんですね!
 
(タイラ) ほぼ同じなんですね!
 
(871) すごい。
なんか、どこから紐解いていこうかな。でもまず、タイラさんの話しよっかな。FRIENDSHIP.の話も勿論したいんですけど、FRIENDSHIP.の話ってどうしても、対リスナーっていうより、対アーティストのウエイトがデカくなるので。その前にタイラさんの特殊なお仕事事情?について話したいと思います。
 
さっきの自己紹介でいうと、例えば新宿MARZのお仕事をしてた時は、新宿MARZからのお給料があって。で、今はHIP LAND MUSICでキュレーターの仕事もしてもらってますが、他のキュレーターの方と比べた時にそれ以上の仕事をしてくれてるじゃないですか。配信する時には、納品データをアーティストとやり取りしてもらったり、配信する上でメタデーター作ったり、あとはそれをSpotify、AppleMusicの人達(社員)がパッと見た時に、「あ、この曲いいかも」って思うようなプロモーションのメールを作ってくれたり。結構幅広い内々のことをやってくれていて。足りてるとか足りてないかとかいくらとか僕全然知らないんですけど、それに対する報酬がHIP LAND MUSICから業務委託的にお支払いさせてもらってると。で、その新宿MARZとHIP LAND MUSICはなんとなくイメージがつくんですけど、その間の、フリーでライブ制作したり、ライターしたり、インタビュアーしたり、っていう時って、年間DJ150本やりながらどうやって生計立ててたの?っていう素朴な疑問があって。多分あんまり聞かれないというかデリケートなとこだと思うんで、興味本位で聞いてみてもいいですか?
 
(タイラ) そうですね。どうやって生きてたの?っていうか、厳密に言うと“死んでなかった”っていうのが正しいみたいな(笑)
 
(871) ははははは(笑)
 
(タイラ) 多分たくましかったのかな(笑)新宿MARZで働いてた時に、新しい音楽を発信する場にしたいなって思ってたんです。でもやっぱり出逢うバンドのタームみたいなのもあって。新宿MARZを辞めた時は、自分のやろうと思ってた役割を1個終えたかなっていう達成感みたいなものもあったんですよね。あんまりブッキングの人とかがいなかったから、本当に忙しい時は月25本とか組んでたんすよ。そうすると休みも全然十分取れないし、DJ誘われる本数はたくさんあったんですけど、受けれないものもすごく増えちゃって。なので、「役割は終えたかな」っていうのと、「DJ楽しいからもっとやりたいな」っていう気持ちが、その時ちょうどクロスポイントだったんです。なので、次どうしようとかをあまり考えすぎず―、本当に大人あるまじき行為なんすけど、「辞めちゃおう。やりゃあなんとかなるか」っていう(笑)

それで、ラッキーな事に新宿MARZの時の知り合いが、「今暇だったらなんか仕事やりますかー?」とか、DJを現場で見てくれた人がまたDJを誘ってくれたりとかして。凄くありがたいことに、こちらから営業をかけてどうこうっていうより、くる話が結構あったんです。自分はとにかく音楽に触れている仕事がしたいなぁと思っていて、自分のスキルが役に立って且つ音楽に接していれば何でもいいかーって気持ちがあったので、求められることは応えて、やろう!みたいな感じでした。それこそ専門学校の先生とかもそうですね、求めてもらえるんだったらなんでもやってみよう!っていう気持ちで。その中でも若干の向き不向きとかはあるなとも思うんですけど、どうやって生きてたか?っていうのは、やっぱり繰り返しますけど、“死ななかった”っていうぐらいな感じ(笑)
 
(871) いやーいいですね(笑)その“死ななかった”っていいですね。今日のトピック一個いただきました(笑)
でもそれで言うと、HIP LAND MUSICでFRIENDSHIP.のキュレーターをしてもらうまでは色々やりつつ、今はDJとHIP LAND MUSICの二本柱って感じですか?
 
(タイラ) そうですね。あと専門学校の先生も実はまだやってるんですよね。非常勤で。
 
(871) あ、そうなんだ!
 
(タイラ) 本当にちょっとなんですけど。
 
(871) タイラさん、紹介してくださいよ。先生やりたいんすよ。
 
(タイラ) 紹介しますよ!それは逆に学校もめっちゃ喜ぶんじゃないっすか?このインスタライブ的な事をリアルで受けれるってことですよね?
 
(871) そうそうそう。
 
(タイラ) 俺の授業にゲスト講師でくるのが良いんじゃないんですか?
 
(871) 全然行きますそれ!
一回やってみて、っていうのがいいと思うので、タイラさんのコマにお邪魔するのは全然賛成というか、ありがたいです。
 
(タイラ) 自分が教えてる授業は、ライブハウスのノウハウっていうところで、ライブ制作の基礎みたいなところを、一緒に考えて企画を実際にやってみようみたいな授業なんです。でも皆、将来なりたいものは色々バラバラだったりして。とにかく音楽業界の人も含めて色んな人に社会人として接してみよう、みたいなところが1つテーマなので、実際働いている人に来てもらったり、配信サイトの人に来てもらったりとかしていて。なので、柳井さんもぜひお誘いします。めちゃくちゃ喜ばれると思います!
 
(871) ライブ制作が軸の授業であれば、面識ないアーティストに思い切ってオファーをする時のメールはどういうのがいいかとか、全然教えられますよ(笑)
 
(タイラ) いいですね!それ一番難しいんですよね。ブッキングってそんなに断られるの?って思うじゃないですか。やっぱり一回心が折れるっていうか。2,3個送って全滅して、みたいな(笑)なので、そういう内容の授業の時がタイミングいいですね!“どうやって人の心を動かすブッキングをするか”っていう授業!それ2人で話しながらやったら面白いですね(笑)
 
(871) 全然いくらでもやれます!やりましょう。
 
(タイラ) 今週の金曜日は講師会みたいなのに出るので、言っておきます。タイミングが合えばですけど、リアルにお願いします(笑)
 
(871) 是非、お願いします!
ちょっと話脱線しましたけど、今専門学校の先生もやりつつ、3本柱で成り立っていて。この後はFRIENDSHIP.にフォーカスするとして、順番逆かもしれないっすけど―、もう2年ぐらい?3年ぐらい?
 
(タイラ) いや、もうちょっとで2年ですね。
 
(871) もう少しで2年か。
要は、すごく掻い摘んで役割を説明すると FRIENDSHIP.でリリースしたいですっていう方達の音源がサブミットされて、キュレーターの皆さんで聴いてもらって。ある程度FRIENDSHIP.から自信をもって、配信しようって言えるよね、ってアーティストさんをその都度選んで配信のお手伝いをする、っていうのがざっくりとした役割だと思うんですけど。
どうですか?そのお仕事を2年弱やってみて。
 
(タイラ) めちゃくちゃ楽しいですよ!キュレーターっていう仕事は単純に毎月何十組か新しい音源を聴けるってことなので、これは楽しいっすよね。やっぱり音楽好きなんで。
選ぶっていう意味で言うと、すっごい厳密なんですよ。FRIENDSHIP.って。それこそ通過率って、ならすと5%くらいっすね。
 
(871) おお!低い。厳しい!
 
(タイラ) 月に何十組か応募が来るんですけど、平均で……、数をこれぐらいまで絞ろう、みたいな考え方じゃなくて、このクオリティを超えてるものは出そうっていう考え方なんですけど、本当に多くて2.3組ですね。そこは本当に厳密なんですけど、皆やっぱりアイディアとかコンセプトもあったりして、そういう新しい音楽を聴けるのは単純に楽しいっすね。キュレーションをするって言うとちょっと偉そうかもしれないんですけど、送ってもらう音源を聴く作業はやっぱり全然楽しいです。
 
(871) なるほどなるほど。
僕とかで言うと、『bonobos』とか『ユレニワ』とか『DENIMS』とかをFRIENDSHIP.で配信してもらってますが、何に感動したって、タイラさんのデリバリーとかDSPとかに送るプロモーションのメールが最高で。
 
(タイラ) あ、嬉しいです(笑)
 
(871) なんだったら、そのままツイートしたいぐらい。
 
(タイラ) ははは(笑)それちょっと恥ずかしいかもしれないですけど(笑)
 
(871) タワレコの店員さんが凄い好きなアーティストをお店に来てくれた人にお知らせするために、「おすすめ曲は3曲目7曲目8曲目です!」みたいな。「『[Alexandros]』を聞いてる人には絶対オススメ!」みたいなのあるじゃないですか。(笑)あれってめちゃくちゃ重要で、好きだからできることだし、今例えで分かりやすいから「[Alexandros]っぽい」とかって出しちゃいましたけど、フワッと聴いてフワッと「こういう感じでしょ?」みたいにやっちゃうと、それがリスナーにも見た時点でバレちゃうんですよね。だから読んですらもらえない。だけど、タイラさんのプロモーションメールの内容はもう僕大好きで。いつもアーティストに転送するんですけど―、
 
(タイラ) あ、ほんとですか!嬉しいです!
 
(871) 厳密にキュレーターの感覚でセレクトしてるよっていうのも一個の信頼の部分ではあるんですけど、さらにその後配信するってなった時に、選んだ以上は責任を持って紹介しますよっていうのが僕FRIENDSHIP.の一番の強みだと思っていて。で、且つそれをしてるタイラさんが、その仕事を楽しいって言ってくれてるのはHIP LAND MUSICにとってもFRIENDSHIP.をやってよかったなぁだし、タイラさんにやってもらっててよかったなぁだし。すごい美しい話だなって自分の会社ながらにちょっと思いました(笑)
 
(タイラ) (笑)そうですね。さっき、楽しいですよ、って言ったのはデモテープ会議で送ってくれる音源を聴くのも楽しいんですけど、それを通過して、じゃあ実際にリリースしようってなった音源ってもっと楽しいんですよ。これ誇張じゃないっすけど、納品するために聴いて、リアルに2回くらい泣きながらメール書いたことありますからね、俺(笑)「マジでいい曲…!」っていって(笑)
 
(871) ははは(笑)
 
(タイラ) あとはやっぱり継続的にリリースのお手伝いをすると、「今回こうきたか!」とか、例えばちょっと期間が空いて久しぶりのリリースとかになると、「明らかに良くなってる!」みたいなのがあったりして。若いバンドとか特にびっくりするぐらい変わったりするんです。自分が何かをして変化があったわけではなくても、そういうことがあると、「やっぱりこの人すごい!」とか「やっぱりこの人をサポートしようと思って間違いじゃないよね」っていう風に思えたり、単純にその音楽で興奮できるっていうところがモチベーションになっているというか。音楽好きだから、“これいいよね“っていうのが全部音楽で決まるって感じですね。
 
(871) なるほど。
配信をやってると、音楽業界で働きたいっていう人から「どうやったら音楽業界で働けるか」みたいなコメントをいただいたりするんですけど、その時に僕がいつも例え話で出すのが、カレーを食べるのが好きだからカレー作るのが好きとは限んないよねっていう。やっぱり食べるのと作るのは全然違う作業だから、音楽業界って音楽を作ったりそれを届けたりする側の立場だけど、音楽を聴くのがすごく好きっていうだけで音楽業界の仕事が楽しいと思えるからは
ちょっとやってみないとわかんないよね。みたいな話をよくするんですけど、タイラさんの話を聞いてると、タイラさんは、カレーを食べるのが好きで、食べるプロになった。みたいな(笑)
 
(タイラ) そうですね!そういう話でいうと、自分が初めて能動的に好きになったバンドって『THE BLUE HEARTS』なんですけど。THE BLUE HEARTSを聴いて、「この人すごい!」と思って、その時友達にライブDVDを借りてヒロトとマーシーを見た時に、「俺はこうはなれない」と思ったんですよ。
 
(871) なるほど。
 
(タイラ) めっちゃ興奮してるし凄いかっこいいと思うけど、俺と、ヒロトとマーシーの間には絶対に越えられない壁があると思って。でも、ああいう風にステージに立つ人間にはなれないけど、なんか近づく方法ないかなーってリスナーの延長線でDJを…、って言うとちょっとDJの人で嫌な思いする人もいるかもしれないすけど、自分の感覚では好きこそ物の上手なれというか、沢山好きな音楽があるから、それだったら出来るかもと思ったんです。だからバンドを組んだこともないんですよね。楽器も何も持ってない。見る側のプロって言ったら変ですけど、聴く側のプロになりたかった。
 
(871) そうですよね。なんかどっちもあると思うんですよね。自分が、今既にある役割を担えるように成長したり変化するっていうのもあると思うし、その人にあった役割が舞い込んでくることもある。タイラさんで言う、新宿MARZ以降にDJを年間150本やりつつ、「これやってみたら?」って話がきたものをやってた、みたいな。基本的には音楽聴くのが好きで、音楽に関連する仕事やれたら…ってやってたら、10年前にはなかった配信デリバリーのキュレーターっていう仕事が世の中に生まれてて。その話が色んな人を辿ってタイラさんに「やってみたら?」って飛び込んできて、そしたらそれが意外と天職っぽいぞ、みたいな。(笑)
 
(タイラ) そうですね。でもキュレーターになるかどうかっていう時もちょっと悩んで。すごい面白そうだなっていう気持ちもあったんですけど、今まで受けてきた仕事に比べて確実にこれはヘビーだなっていうところはあったんですよね(笑)これやったらDJを150本できなくなっちゃうんじゃないかな、って思ったんです。そしたら、HIP LAND MUSICの野村社長に「いや、タイラくん。これはね、DJとしてのタイラくんに適性があると思って誘ってるからDJは優先してもらっていいんだよ」って言われたんですよ。DJは優先してほしい。DJやってない時間を出来るだけこっちに力を貸してもらって、っていうようなお話を頂いて。DJをしてるタイラを含めて評価をしている、っていう言葉を頂いたので、じゃあ、と。
 
(871) いやもうそれはね、別に特別対応でもなんでもないと僕は思っていて。うちの野村が言ってることにも大賛成だし、この前、『LITE』の武田くんとも話してるんですけど(配信の記事はこちら→ https://note.com/soragumi_com/n/n84bad0154b20)武田くんがミュージシャンの副業を推奨していて。やっぱり、24時間365日拘束することが、いいパフォーマンスを生むとは絶対限らない。やっぱりタイラさんは、DJで自分が聴きたい音楽とか感動できる音楽とか、それを聴くに至るまでのストーリーを選曲、プレゼンテーションすることがタイラさんの得意なこと、というか好きなこと。そういうDJとしてのタイラさんのキャラクターがあるっていう前提でFRIENDSHIP.のキュレーションの仕事をしてもらうことが、パフォーマンスの最大値を取れると。だから…、怒られるかもしれないけど、社員であるかどうかみたいなことって全然重要じゃないっていうか。会社に週5日きて1日8時間パソコン開いて仕事に向かってくれてたとしても、それ以外の時間に全く関係ないことをしてて、1日8時間のパフォーマンスもその中でしか回転してない。っていう人よりかは、副業して好きなこと得意なことで、よそで稼いでもらっても全然いいんで、その人それぞれに合った形で、タイラさんで言うところのHIP LAND MUSICなり、役割を取り決めしてる仕事に向き合ってもらうことがパフォーマンスの最大化を取れると。それは何に対しても似たようなことだと思います。タイラさんはもう本当、希望の光ですよ。HIP LAND MUSICにとっても、音楽業界にとっても。そういうスタイルで仕事をしていて、いわゆる給与制度と安定みたいなところにモチベーションを置いてない。だけどタイラさんはタイラさんの能力を活かして、トータルで収入を得ていくっていうことが実現しているとすればそれはもの凄い良いモデルケースになるので。
 
(タイラ) そうですね。ちょっと自分の場合は、結婚もしてなくて子供もいないし、みたいなのもあるかもしれないですけど(笑)
さっきの話に戻ると、その“死ななかった10年間ぐらい”があるんですよね。(笑)で、安定とか…もちろんたくさんお金がもらえるに越したことはないんですけど、ここまで来ちゃったらやっぱり、楽しいなとか、やりがいあるなって思うことがやりたくて。ちょっと語弊があるとあれですけど、FRIENDSHIP.の仕事も楽しいし、HIP LAND MUSICの人たちも好きなんで前のめりで出来ますけど、なにか1個歯車狂って「もう楽しくないな」とか「好きじゃなくなっちゃった」みたいなことがあったら、それはそれでお互いの人生なのでしょうがないね、っていう風な感じかと―、
 
(871) それはそうだと思いますよ。うん。
 
(タイラ) でも逆もあるので。会社が「もうタイラくんいいわ」って言ったらもう要らない訳ですし、そこの費用対効果がちゃんと釣り合うのってプロとして当たり前っていうか。僕のフリーランスっていう意味で言ったら、「タイラをこの金で雇っといてラッキー」とか「得したぜ」って思われなかったらもういらないわけじゃないですか。DJも同じだと思うんですけど、ギャラ以上にやってくれたなって思われなかったら次の現場ない。みたいな。人が商品みたいなところなんで、ちょっとドライというか、そんな関係性がなんか俺は気持ちがいいなっていう気がしました。
 
(871) それはもう共感ですよ。僕らも一緒です。例えば僕でいうと、マネジャーは営業職だと思ってるので、仮に自分がもらっている年収+自分にかかってる福利厚生の費用とかも含めて、それ以上の売り上げを自分が会社に入れられてないんだとしたら、会社は僕を雇ってるプラスがない。だとしたらやっぱり自分の人件費以上の価値を会社には返さなきゃいけないと。逆にそこにあまりにも乖離があって「いや俺こんな頑張って会社にこんなに売上入れてんのに、これだけしか給料もらえねーの?」みたいなこともあるかもしれないし、バンドのギャラが100万円ですっていって、チケット代5,000円の200人も呼べないのに100万円もらうのは割高だし。ものすごいシンプルな摂理だからすごく共感するし、だからこそそれ以上のパフォーマンスでお互い気持ちよく仕事しましょうっていうのはすごくいいことだと思う。
 
(タイラ) そうですね。シンプルな話ですけど、やっぱり「タイラがいて助かったな」とか「タイラがいて良かったな」って思ってもらった方がこっちも気持ちいいじゃないですか。できること、できないことは能力的な色々があると思うんですけど、できるだけそう思ってもらいたいなっていう気持ちはどの場面でもありますよね。
 
(871) うんうん。いや〜なんかいいな。タイラさんに関しては社員じゃないっていうところあるけど、前回松本さんとやって(配信の記事はこちら→ https://note.com/soragumi_com/n/n39ad44bec320)社内の人と話すのも面白いなぁと思ってタイラさんと今日喋ってみたんだけど、もちろん全部が全部綺麗なことだったりノンストレス、みたいなことはありえないんだけど、でもこうやって表で自分が一緒に仕事してる会社の人と、自分の会社のこととかを「いい感じですよ!」って言えるって凄く良いなって。
 
(タイラ) そうっすね。でも俺本当に、まぁ社員じゃないから言えるのかもしれないですけど、HIP LAND MUSICに嫌な人って全然いないですね。
 
(871) わ、すごい。ありがたい。
 
(タイラ) 皆いい人じゃないですか。今、すごい重箱の隅をつつくみたいに色々考えてみたんすけど(笑)みんないい人っすね。あの俺……ちょっと悪口になっちゃうんすけど、それこそ自分は事務所とか、マネジメントの会社とかレコード会社とか全然タッチしないできましたけど、レコード会社の人とか、人によってあんまり得意じゃない人もいて。この人本当に音楽好きなんかな?って思っちゃう人とかいるんですよね。でもそれってやっぱり、ずっとその環境にいると、音楽好きっていうことだけじゃなくてマーケティング的なこととか、お金のこととかちゃんと考えなきゃいけないことが沢山あるんだと思うんです。それって本当に凄く大切なことだと思うんですけど、でも音楽好きっていう前提がないといけないんじゃないかなーってずっと思ってて。HIP LAND MUSICはその空気があんまりないですね。俺の感覚で、皆音楽で好きそうだなあっていう。
 
(871) いいことですね!でも僕はそれでいうと、まぁ音楽好きっていう定義のものさし難しいですけど、僕は、タイラさんもそうだしミュージシャンもそうだし、エンジニアさんとかもそうなんですけど、音楽を作ったり、それを評価することに関しては、自分よりも長い時間音楽に触れてる人とか分析力に優れてる人とか、クリエイティビティに優れている人が沢山いるから、この音楽はどうなのかとかそういう部分は年々他の人に任せていってる傾向があって。だから、下手したら自分が担当してるバンドの楽曲も、自分よりタイラさんの方が聴いてる回数多いかも、みたいな(笑)まあどうしてもマネジメントの担当を6組もってるっていう事実もあるんですけど、自分がそういう状況でありながらタイラさんの“あの人音楽好きじゃないんじゃないか?フィルター”に引っかかってないのは良かったと思って(笑)
 
(タイラ) (笑)でもそういう意味でいうと、“好き”と“詳しい”は似てるようで違いますよね。それを言葉で表現できるのは違うスキルだなぁとも思っていて。だから好きか嫌いかってもうちょっとプリミティブな感じっていうか。柳井さんを見てると好きそうだなって思いますけど(笑)
 
(871) ははは(笑)タイラさんにそう言って頂けるなら!
 
(タイラ) いやいや!ちょっと偉そうな、上から目線な言い方になっちゃいましたけど(笑)
 
(871) でもやっぱり皆それぞれ得意な事だったり役に立ち方だったりがあって。アーティストが100組いたら100通りあるのと同じように、スタッフが100人いたら100通りあるから、そこで肩書きにはめていって、A&Rってこういうもんだとか、マネージャーってこういうもんだ、みたいなのって本当生産性ないなって思っていて。便宜上、肩書きつけないとちょっとご紹介もしづらいから肩書つけるけど、あんまり肩書きにとらわれずに各々の得意なこととかをキャラクターを活かして仕事してほしいなぁとは思ってるから。且つ、タイラさんに「HIP LAND MUSICの人ってみんな音楽好きですよね」って言ってもらえるようなお仕事の仕方ができてるっていうのは、めちゃくちゃいいなぁと思いましたね。
 
(タイラ) 出版管理部の人とから「あれよかったっすねー!」みたいに言われるとびっくりしますよね!
 
(871) そうなんです!あれ、むっちゃ嬉しいんすよ!出版チームもそうだし、管理部、いわゆるデスク業務だったりとか、直接的な音楽の仕事っていうよりは、ちょっと会社っぽい仕事をしてる人達から「この間の誰々のあの曲すごいよかったですよ」とかって言われるともうキュンとしちゃう(笑)
 
(タイラ) うんうん(笑)俺たまに、これぜったい出版管理部のあの人好き!っていう音源出たらメールしますよ(笑)「これ絶対好きだと思うんで聴いてください!」って(笑)
 
(871) ははは(笑)いいな〜タイラさん(笑)相手も(笑)
なんか自分の認識以上に、自分の会社も再認識できていいな〜。
はい。じゃああと15分なので、本腰いれてFRIENDSHIP.の話をしようかと!
 
(タイラ) あ、すみません!(笑)余談ばっかり(笑)
 
(871) いやいや!楽しいんですが。
立ち上がって2年弱で、ざっくりと仕組みというかサービスは説明はできてると思うんですけど、改めてタイラさんが直接的に関わっている中で、Turn Coreとの違いだったりとか、いわゆる原盤の契約をしていてメジャーレコード会社からリリースされているものだったりとか、そういう配信市場、デジタルの音楽マーケットの中でのFRIENDSHIP.の存在意義、どういうポリシーの元でFRIENDSHIP.が存在してるか?みたいなイメージがあれば言語化してもらえると嬉しいです。
 
(タイラ) はい。メジャーアーティストの手前、例えば、インディーのアーティスト。初めて音源を出しますとか、まだライブハウスでお客さん10人もいないですっていう人達は、音楽の良し悪しっていうところはもちろんあると思うんですけど、一番困ってるのってどうやったら自分達の音楽が特定多数の人に、せめて判断されるテーブルの上にどうやったら乗せられるんだろうっていうところがすごく悩みだと思うんですよね。
昔はライブハウスに出たりとか、色んなやり方あったと思うんです。でも、いっぱい練習して音楽そのものに自信がある人だったら、一番困ってるのってプロモーションだと思うんですよ。特に日本だとレーベルとかレコード会社とか、そういった会社にプロモーションチームが紐付いていることがほとんどだなと思っていて。結局ちゃんとプロモーションをしたい時は、レーベルだったりレコード会社に所属をしなければいけない。でも、所属をするっていうことは大体が「レコーディング費用を持つから原盤権はちょうだい」っていう話になると。そうすると沢山聴かれるかもしれないけど入ってくる金額はちょっとになっちゃう、っていう可能性もある。もちろんそれがすごくフィットするアーティストもいると思うんですけど、プロモーションができない or 色んな人に手伝ってもらってプロモーションできるけど原盤権を取られちゃう。この2つじゃないもう1個道があったらいいよね、って思っていて。インディペンデントでありながらプロモーションができる、っていうところ。それをFRIENDSHIP.でやりたかったんですよね。
 
HIP LAND MUSICっていう会社のプロモーションインフラを、HIP LAND MUSICに所属をしなくても使える。まぁ全部が使えるわけじゃないですけど、ある1部を使えるっていうのは、やっぱり実際にアーティストに会って話をきくと、すごい魅力なんだなって思うんですよ。なので、FRIENDSHIP.の1つのコンセプトは、インディペンデントでありながら、プロモーションサポートをちゃんとしてくれるっていうところですね。ただ、誰でも彼でもプロモーションしたら人に聴かれるか?っていうと、そうではないと厳密に思っているので、やっぱり、いいなと思うものだからこそプロモーションにも力が入れられるんです。キュレーターの仕事っていうのは、自分達が自信を持って「これはいいですよ!皆さん是非聴いてください!」って言えるものを選ぶ。なので凄い平たく言うと、かっこいい人しか手伝わないけど、手伝うって決めたらちゃんとやるからね、っていうサービスなんですよね。そこが結構Turn Core、メジャーレーベルとの間というか。第3の道みたいなものが、FRIENDSHIP.になればいいなぁっていう風に思ってやってたりします。
 
(871) なるほど!すごいわかりやすかったです!ある程度のアーティストへの還元をキープしながらも、プロモーションを第3者として如何に手伝えるか。で、プロモーションする以上は自分でかっこいいと思ってないものはプロモーションできないから、実際送ってもらった音源の中で5%前後の採用率かもしれないけど、そこは厳しい審査をしてます、っていうのが全部紐付いたので凄いしっくりきました。
この配信を見てくれてる人の多くはリスナーベースの方が多いと思うんですけど、そういう、なんでもかんでも配信頼まれたらするわけじゃないよっていうフィルターを通ったFRIENDSHIP.からリリースをされてるもののプレイリストとかもあるんで(笑)
 
(タイラ) はは(笑)ぜひ!(笑)
 
(871) 是非聴いてもらえると(笑)だからFRIENDSHIP.のプレイリストとかに入ってる楽曲とかは、「あ、あのタイラさんが良いって思ってオススメしてるんだ、なるほどなるほど」みたいな感じで聴いてもらえるとより面白味が出るかなっていう気もするかな。
 
(タイラ) そうっすね!やっぱり人の顔が見えるっていうのも大事だなって思っていて。今日のこういう機会も凄く貴重な機会だなと思ってるんですけど、基本的にFRIENDSHIP.はメールだけで全部最初から最後まで済ます、みたいなことはあんまりなくて。「どういう風に活動していきたいんですか?」とか「どういう作品ができたんですか?」とかを対面で会ったりZOOMで話したりとかして、プランニングも一緒に手伝うんですよね。「それなら、こういう風にリリースをしていくのがいいと思います。じゃあその時にこういうニュースを作りましょう」みたいなものを、ベッタリはくっつけないんですけど、できる限りリリースタイミングでしっかりとやるので。それって多分、他のサービスとかだとあんまりないのかなぁと思います。困ったことがあったら、電話してくれてら俺が出る、っていう。
 
(871) すごい安心感だと思いますよ。やっぱり今ね、世の中にあるサービスでも電話番号の問い合わせ先になかなかたどり着かないみたいなケースむっちゃ多いから。やっと電話番号見つかった!って思っても「音声自動ガイダンスでご案内します」みたいな(笑)おい!人出てこねーのかよ!みたいな(笑)なんかそういうのが蔓延してる世界ではあるから、やっぱり「何かあった時に、ここに連絡してもらえたらいいよ」とか、その電話の相手が誰なのか分かる、みたいな関係性って仕事していく上でめちゃくちゃ重要だし、安心感あると思いますよ。

僕先日、配信にそんなに乗り気じゃない某ロック系レーベルの代表と、「なんで配信やらないの?やらないと聴いてもらえないっすよ」みたいな話をしたことがあって。そしたら、「どういう仕組みになってて、それをどういう奴が動かしてて、誰が責任もってくれんのかがもう分かんないからやりたくない」みたいな。「誰がやってんのかよく分かんないから、嫌だ」みたいなことを言ってて、それを聞いた時に「あっ、これうちだったらいけんじゃねーかな」みたいな気持ちがあって。まあお互い忙しい身なので、あんまり密にはコミュニケーション取れてなくて、またいつか面白いこと一緒にやれたらいいね、みたいなところで止まってるんですけど。やっぱり結構レーベルやってる人とかも意外と、いざ配信ってなったら、配信やってる担当から週一で週報送られてくるけど、そこについてコメントは特にない、数字だけが送られてくる、みたいなことにストレスを抱えていたりとか、この数字をもとに次どういうアクションをしたらいいのか?とか、どういう楽曲に力を入れていけばいいのか?みたいな―、もちろんApple MusicもSpotifyもアーティストページ見たら色んな情報が取れてアーティスト本人もそういうの見た方がいい時代っていうのは分かってるけど、ただやっぱり色んなものを見てる人からの客観的アドバイスとか、新しく始まったサービスとかに対して専門家からのアドバイスって欲しいから、顔が見える専門家からアドバイスが貰えるってすごいアドバンテージだなって思います。なので、そこをしっかりFRIENDSHIP.の大事な部分としてこれからも色んな方のサポートしていってくれたら有難いなとは思いますね。
 
(タイラ) そうですね。インディーのバンドとかって分かんないこといっぱいあるじゃないですか。配信についてとかだけじゃなくて、例えば「レコ発のイベント誰誘えばいいと思いますか?」とか「初めて関西にツアーに行くんですけどオススメのライブハウスありますか?」とか「もし良かったら店長紹介してください」とか。で、基本的にキュレーションがあるので、いいなと思ってる人と一緒にお仕事させてもらってるんですよね。なので「あ、すいません、うち配信のサービスなので、配信以外の事しません」っていう気持ちにあんまなれないっていうか。そのアーティストの活動がうまくいったら当然再生数とかも伸びてこっちも嬉しいし。直接配信に関わる事だけサポートしてればいいって訳ではないなと思っているのと、あとは、これ卵が先かヒヨコが先かみたいな話にもなるんですけど、再生数だけ伸びたらアーティストは幸せなのかなぁっていうと、決してそれだけじゃないよね、と思ってて。再生数が伸びるっていうのは、お金的にも知名度的にも大切なことですけど、ちゃんとしたファンベースがあったり、アーティストが健やかに音楽活動をしていく、みたいなのってやっぱり両輪で走らなきゃいけないなぁと思ってて。結局FRIENDSHIP.でやりたいことは、再生数を1回でも伸ばそうっていうのはもちろん大切なことなんですけど、いいなと思ったアーティストが、それぞれのこだわりに沿って充実した音楽活動が出来る事、っていうのが最終着地で俺が実現したいことなんですよね。配信だけじゃなくて、そのアーティストがいい活動ができるように。
 
(871) それはめちゃくちゃ大共感ですし、それこそがHIP LAND MUSICがFRIENDSHIP.をやっている意義だなとも思います。まだ正式にアナウンスできるとこまで着地してないですけど、今水面下で、FRIENDSHIP.初のアーティストでもっと深く関わりましょうよって、実際僕も入ってHIP LAND MUSICのPRODUCE 2からマネジメント契約もして…っていうアーティストもではじめようとしてるじゃないですか。ああいうことに繋がっていくのも僕らにとってもすごく有益だし、それがアーティストにとっても未来の音楽活動していく上で有益なことになっていけばいいなぁって凄く思うので、そういう選択肢の一つというか、道のりの一個としても役に立てたらいいなとは思います。
 
今日のこの一時間がコンテンツとしてだけじゃなくて、自分にとってもものすごく有意義だったんですけど、この間の松本明奈さん然り、タイラさん然りですけど、HIP LAND MUSICとかFRIENDSHIP.とかの共通するポリシーというか、僕も担当してるアーティストのラインナップを見たら伝わるものがあると思うんですけど、決してアリーナアーティストがとにかく良し、みたいなことではないし、色んな音楽があって色んなミュージシャンがいて、それぞれの音楽活動の良き形っていうのがあって。だけど生活と活動資金を捻出していくために、そのサイズに合ったビジネスモデルを作っていかなきゃいかなくて。そういう部分を単純な一個の物差しだけじゃなくて、音楽感もリスナーのこともHIP LAND MUSICが応援していけるプロダクションになったらいいなぁっていうのを再認識しました!
 
(タイラ) 俺、最後にちょっと一言あるんですけど、さっき話した水面下のFRIENDSHIP.初の…っていうアーティスト、本当に俺、音楽もキャラクターもめちゃくちゃ好きなんで応援したいっていう気持ちありつつ、結構柳井さんと一緒に出来る事が楽しみというか。ZOOMのミーティングとやるじゃないですか?(笑)俺、柳井さんってどういう思考でそうなってんのかなー?みたいなのが、すごく理解できてるわけではないというか、謎な部分もあったんで。これ一緒にやったら、ちょっとその秘密にタッチできるかも、みたいな(笑)俺はそこもエキサイティングなんですよね(笑)「こういう考え方をするからこういう結果になるんだなぁ」とか「あー、これは確かに俺は思いつかないわー」っていうことが結構あるんですよ。この短期間の中で。仕事っていうか興味っすね(笑)それってFRIENDSHIP.の仕事とか、もっと言うとDJとかにもフィードバックできるんすよ、嚙み砕けば。全部俺の中では繋がってて、アーティストも勿論ですが、スタッフも含め人と触れることが結構楽しいんよね。
 
(871) それは大事っていうか、僕らなりの醍醐味というかね。例えば僕らで言うと、事務所は僕らがやります、レコード会社はどうしましょう、ってなるような場面があった時に、もちろんアーティストありきだし、アーティストの意向も凄く重要視しますけど、如何にスタッフ間で化学反応が起こせる相手と仕事するかっていうのもやっぱめちゃくちゃ大事で。だからタイラさんにそう言って頂けることもそうだし、この間まさにそれの仕事の先方レーベルのヘッドの方にも「柳井さんと打ち合わせしてたら毎回一個はびっくりすることを言ってもらえて楽しい」って言ってもらえて(笑)
 
(タイラ) 柳井さんは、破天荒ですよ(笑)だいぶ(笑)
 
(871) ははは(笑)素直と、如何に固定概念を忘れられるか、っていうか。よくよく考えたらなんか効率悪くない?、よくよく考えたらこれって何のためにそうなってるんだっけ?みたいな問いかけを常にするようにはしていて。だから「その切り口あったな」とか「確かにそこそんなに大事にしなくていいかも」みたいなことが実は結構身の回りにゴロゴロ転がってるというか。
まぁアレとかもそうっすよね。情報解禁どこまで重要?みたいな。社会性があるから今もアーティストの名前とか伏せてますけど、それも本当に言わない方がプロモーションになるのか。今名前出して、「実はこういうアーティストと動いてて!応援してね、」っていう風に言っちゃう方が快適なプロセスのストーリーもっと一緒にみんなが楽しめて、未来を一緒に作っていけるんじゃないかっていう気もしてたり。意外と皆が守ってることとか、こうしよう、ってしてることは本質的に考えると実は型にはまっちゃってることっていっぱいあるので。なんかそこを崩していけたらいいなっていうのは常々思っていますね。
 
(タイラ) でもそこで、柳井さんと話をして自分に気づきがあると、FRIENDSHIP.のアーティストにも提案できるじゃないっすか。こういう考え方もあるよって。
俺、やっぱりアーティストにとって一番幸せなことって選択肢がいっぱいあることかなと思ってて。その中からベストだと思うものを選べばいいよっていう。ただその選択肢が2つしかなかったら、「あー…どっちも違うんだけど、どっちかといえばこっちかな」みたいなことがあるかもしれないんですけど、100個選択肢があると「あ、これピッタリ!」っていうのが絶対あると思ってて。自分のスキルもそうなんですけどその選択肢をどうやって増やしてあげるか。提案してあげるか。アーティストが気づいてないことに気づいてあげれるかっていう。でもそれって俺が気づかなかったら、気付きなんて与えられないわけだから、俺が気付く為に柳井さんと話すと超いいかもって思いました(笑)
 
(871) ありがとうございます(笑)確かに、選択肢の話面白くて。でも僕、だからこそ契約部の人とか、仕事してるレーベルの相手の人とかを困らせちゃうんですけど、基本グラデーションなんですよね。AかBかじゃないっていうか。AとBの間にむっちゃグラデーションあるじゃん、みたいな。その感覚で自分は結構色んな物事捉えてるので、人になかなか伝わらないんすけど、自分の中でなるべく選択肢を固定化しないっていう。一見黒か白か、みたいな感じだけどその間に無数のグレーゾーンが存在しているっていう感じで、それをうまくいいところを輪切りにして、3つか、4つか、5つぐらいの選択肢を提案できるといいなぁって。そんな感じで思ってるから、本当に契約部の人とかを困らせてしまっています。(笑)
 
(タイラ) はは(笑)でも、その方がアーティストは幸せなんじゃないかなぁと思うんですけどね。やっぱり納得して一番フィットするところが、本当に幸せなことだと思いますしね。
 
(871) だって皆買い物する時そうじゃん。「楽天で買ったらこうなのか…Amazonで買ったら翌日届くけどこうなのか…でも家電量販店まで行ったら時間と労力はかかるけどー…」って日常生活で結構普通にやってることが、いざ仕事する側になると、「これはこうじゃなきゃいけないから!だったはず!」みたいな感じで選択肢を固定化しちゃってることがあるから。なるべくそこを…もちろん相手があることだから、なんでもかんでも好きに、っていうわけにはいかないですけど、なるべく柔軟に色んな事にチャレンジしてくことが未来の選択肢を増やすことに繋がっていけばいいのになって思いますよね。
 
(タイラ) そうですよね。結構「あー!そういうやり方あったんだ!」って気付くことが凄い沢山あるんで、嬉しいなぁと思ってます。
 
(871) こちらこそ!ありがとうございます。
よし、10分オーバーしちゃいましたが(笑)
 
(タイラ) あ!すみません(笑)
 
(871) いやいや、楽しいと大体オーバーしちゃうんで(笑)
じゃあ皆さん、タイラさんのツイートだったり発信だったりDJだったりをチェックしてもらえると嬉しいです!
 
(タイラ) はい!FRIENDSHIP.のプレイリストもお願いします!是非、聴いてくださーい!
 
(871) はい!
では、タイラさん今日はありがとうございましたー!
 
(タイラ) はーい!失礼しますー!
 
(871) ありがとうございました!
 
今コメント読んでますよ。でも今日はね、タイラさんと話し込んじゃったというか、ちょっと専門的な会話が多かったかもだからコメントそんなに多くないですね。
 
「目がキラキラしていますね!音楽好きなのめっちゃ伝わります!」
タイラさんね!そうなの。
 
「ありがとうございます!FRIENDSHIP.のプレイリスト聴きます!」
ありがとうございます!是非!
 
あとね、明日か明後日に発表されると思うんですけど、それこそ今日タイラさんとも専門学校の講師行く、行かないみたいな話してましたけど、オンラインの音楽塾みたいな、裏方がお話するみたいなやつに呼んで頂けることになりました。3月26日の夜ですね。これはまた詳しくは告知しますが、もし興味ある方は覗いてもらえると嬉しいです!まあちょっと多分有料ななっちゃうんで、全然無理なく、っていう感じではありますが!

はい。そんな感じで、今日も皆さんありがとうございました!
 
「無理しないでくださいね!」
ね、ほんと。大丈夫っすよ。たまにね、1週間くらい無言で何もお知らせしないし配信もしないって言う時がありますが、ああいう時は無理しないでおこう、ってしてる時なので、それを優しく見守っておいて頂けると有難いな、と思います。
 
では、今日は終わろうかなと思います。
皆さん、ありがとうございました!明日も仕事学校皆さん頑張りましょう!ばいばーい!

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