871ンスタライブ #054(一人喋り)

#871ンスタライブ  #054
2021年9月19日(日)

1人喋りでお届けした第54回目の配信は、柳井さんがぴあ関西版WEBで連載中の「No Border的思考のススメ」の公開インタビューのテーマについて、展開されました。

主催:柳井貢(以下:871)

(871) こんばんは。

「今日のテーマめっちゃ楽しみです!」
※インスタライブ前に幾つかのテーマを柳井さんがツイートしていました↓コチラ
https://twitter.com/gift871/status/1439426317498273803?s=21

今日はでも、テーマを深堀るとインタビューで話すことがなくなっちゃうから「インタビューで話すテーマどれがいいですか?」みたいな。「これはこんな話だよ」みたいな話をしようかなーと思ってます。「これが気になった!」とかあったら教えてもらえると喋りやすいかな、と思います。

Twitterに書ききれなかったのもあるんですけど、順番にいきますね。
バンドのビジネスモデルと伝統芸能化
伝統芸能、っていう言い方が良いのかは何ともわかんないっすけどね。フォーマットがかなり固定されてるよねっていう話です。
エンターテイメントサービスはなのか?
エンターテインメント。サービスって言える部分もあると思うんですけど……まぁエンターテインメントとサービスの違いってなんだろうね?みたいな話です。
言葉の不確実性とコミュニケーション
要は、言葉って結構曖昧っすよね、っていう。"りんご"とか名詞はズレること少ないと思うんですけど、形容詞とかは割と受け取られ方が人によって様々だから。

「初めまして!マネージャーってなんだろう?(というテーマ)が気になりました。私は大学生で就活についてもエンタメ系を考えてるので、ぜひお聞きしたいです」
はい!ちょっと喋ろうかな。でも、実際どうなのかわかんないですけど、要は公開インタビューの宣伝なので。全部喋っちゃうとここが公開インタビューになっちゃうんで、入口程度にしておくと思います。

一旦、(候補を)全部読みますね。文字数の関係でTwitterにかけてないのもあるので。

マネージャーってなんだろう?
インターネットが音楽業界に与えた影響
レコード会社と事務所の関係
○○業界っていうイメージ

っていうのが、今のところ挙がってるテーマなんですよね。どれかに絞ってインタビューをするっていうよりかは、全部並べるだけ並べてどれかを話していこうか、みたいな話を今のところしてるんですけど。一旦おさらいすると、来週の9月27日(月)の夜に、ぴあ関西版WEBで連載してるのNo Borderのインタビューの……

「コメント読んでくださりありがとうございます。レコード会社と事務所の関係についても気になりました」
それも触れよう!

でね、ぴあ関西版WEBのインタビューを大体月1回くらいやってるんですよ。今も1つ、アップしなきゃいけないインタビュー原稿のチェックを戻せてないので、原稿チェック戻せたらまたアップされる予定なんですけど。皆読んでくれてるのかな?

インタビューって、大体2.3本の原稿に対して1時間か90分ぐらい喋ってるんすよ。かなり脱線もしつつ、「あーそれはちょっとそのままは載せれないっすね」みたいなことも結構あって。で、谷岡さんという素晴らしいライターさんがそれを要約しつつ、誤解を与えるんじゃないか?とか、ちょっと極端すぎるんじゃないか?っていうところをマイルドにしてくれたりとかしていて。例えば僕が、固有名詞を例えで出しちゃっているのを、固有名詞を伏せつつ伝わるように書いてくれたりとか。そういう風にしてくれている原稿がアップされてるんですけど、インタビューはインタビューで、誰にも彼にも見せれる・聞かせられるものではないですけど、そのまま覗いてみるっていうのも興味がある人にとっては面白いんじゃないかな、って思っていて。インタビューは、コロナの関係で毎回ZOOMでやってるので、ZOOMで参加してもらうのもちょっと面白いんじゃないかなーっていう。

でもそれを、どういう価値でどういう値段をつけるのかってめちゃくちゃ難しくて。分かんなすぎるし「調子乗ってんな」って思われたくなくて。一旦すごく安めの設定で、1000円でやってみます。あと、何人ぐらいに見られてるのが適正なのかもよくわかんないので、一旦10名限定にしてます。やっぱ10人に見てもらってるのと、100人に見てもらってる、はたまた、何人が見てくれてるのかよく分かんない、とかで結構変わるので。このインスタライブとかは覗いてみて「やっぱ興味ないかも」ってなったら離れて全然オッケーみたいな、それはそれでそういう場所はいいんですけど、インタビューは周りの目を気にしちゃうと、思い切った話もちょっとしづらくなってしまうので。「あ、離れたからもうちょっとテーマ変えなきゃいけないかなぁー」とか思いながら喋ると、喋りづらかったりするかなと思ったりもして。一旦、1000円で10名限定にしてみました。

改めてインフォメーションしますけど、23日の夜19時に販売しようかっていう話をしています。どんぐらい需要があるのか全然わかんないんですけど、まぁでも今インスタライブ見てくれてるのが50人ちょいなんで。このみんなが見てくれるとは思ってないですが、もしかしたら10名はすぐ埋まっちゃうかもしれないので、「ちょっと覗いてみたいかも」っていう方は23日の19時に待ち構えてもらった方がチケット買いやすいかな、っていう気はしています。

で、ちょっとトークテーマの話をしようかな。コメントもらってたのは、
マネージャーってなんだろう
レコード会社と事務所の関係
ですね。

「10名は争奪戦な気がしてなりません。」
そう言ってもらえるのはありがたいっすね。まぁそれが実績になってくんで、すぐなくなったってなったら次の作戦はまた次の作戦でちょっと考えさせてもらうんで。

「時間ギリギリで間に合わなそうなので、次回あること願ってます。」
まぁ、分かんない。一応覗いてもらっていいと思いますよ。僕も、わかんなくて。10人っていう人数もそうだし、1000円っていう値段もそうだし、そもそも決まった日の決まった時間に、2時間も費やしたいと思ってくれる人がいるのかどうなのか、っていう。

「バンドのビジネスモデルもそうですが、音楽業界における新規ビジネスみたいなとこも色々話聞きたいです。」

いや、僕が聞きたいです。新規ビジネス。是非(笑)いや、まぁ話しますけどね、全然。分かることとか知ってることとかは。

1個1個でいきましょう。
マネージャーってなんだろう
これ、なんで話そうと思ったのかなぁ。でもやっぱマネージャーって、一応肩書きとしてはあるっちゃあるんですけど。僕もそうですし。……何人ぐらいいるんでしょうね?何人ぐらい、っていうのは僕分かんないんすけど。絶対、日本に1000人はいるよね、マネージャーさん。でももっといるのかもしれない。2000~3000人はいるのかな?そんなこと考えたことなかったな。でも大型のイベントとかで、ROCK IN JAPAN FESTIVALとか行くと、6~7ステージあって、1日に8組から10組とか出てたりするから……1日50組いるとしたら、それが3日間で150組で出てる。って考えたら、ROCK IN JAPAN FESTIVALに出てるだけで150人以上はマネージャーいるってことでしょう。だからやっぱ世の中にマネージャーさんって、1000人から2000人、3000人ぐらいいるんでしょうね。

掛け持ちしてる方もいると思うんですけど、逆に掛け持ちしてる人は1人でやってないことも多いので。僕もそうですけど。1アーティストに対して2人、3人のマネージャーが関わってることもあるので、なかなかカウント難しそうですね。でも(バンドが)一定の規模を超えたら、マネージャーなり事務所のスタッフは大体2、3人関わってるような気がしますけどね。

だからマネージャーって、あくまで肩書きというか名称なので。だって"コンビニの店員さん"で言ってもレジ打ちだけをしてる人ってやっぱいないから。レジ打ちもやって品出しもやって、掃除もやって、"コンビニ店員さん"みたいな。だからマネージャーさんでも、SNSの更新もあれば、メンバーのスケジュール管理、体調管理もあれば、ライブの制作的な事もあるし、レコーディングのスケジュール調整みたいなこともあるし。ファンクラブの運営管理みたいなこともあるし。グッズの開発、販売みたいなこともあるし。で、それをまぁ、全部できるべきだと僕は思ってるタイプですけど、会社だったりチームによっては、ファンクラブ担当、物販担当、SNS更新担当、みたいに役割を細分化して、担当を分けているチームとかもあるはずだと思うんですね。その場合は、マネージャーさんって呼ばれる人が、本人に近いところ、つまりはスケジュール管理だったりとか取材の立会いとか、本人の移動の手配周りとか。そういうことにどんどん絞られていくってパターンもあると。だから"マネージャー"って一言で言っても、やってることとか得意なこととか、それぞれの区分けの違いがチームによってあるので。どの部分をどうしてたらマネージャーなのか?みたいなことって、チームによって全然違う。あとは、芸能的な、タレント的な文脈での"マネージャーさん"っていうのもあるから、やっぱまだどうしても業界的に"鞄持ち"みたいな(イメージを)ね……ちょっと、コメント読みますね。

「アーティストが言う、マネージャーとスタッフは同じ方を言ってる訳じゃないってことですね。」
それは同じ時もあるし、スタッフって呼び方はもうみーんななんで。関わる人。仕事で関わってる人はみーんなスタッフだから、スタッフの方が更にまた広いって感じっすね。その中にマネージャーも含まれているので「おーい!スタッフー!」って言ってマネージャーを呼んでる時もあるし「おーい!マネージャー!」って呼ぶ時もあるっていう。だけど、僕のチームでも「おーい!マネージャー!」って言われたら「え?俺のこと?え?だれのこと?」みたいなマネージャーが2、3人いるパターンもあるので。スタッフの方がより広い呼び方っていう感じですかね。

芸能・タレントの文脈で言うところのマネージャーさんは、やっぱり"付き人"的なイメージが強かったりもあるので、そんなこんなもひっくるめて、改めてマネージャーっていう定義を無理やりしてみる作業をしてみるのも、インタビューとしては面白い話ができるのかもしんないな、っていうのが、このテーマを挙げている理由ですね。

はい。まあそこから先は、インタビュー読んでもらえたら(笑)じゃあ次の興味あると言ってもらったテーマいきますね。
レコード会社と事務所の関係
これはもう、音楽業界に一旦絞ったテーマですね。いまいちピンとこないところあると思うんすよ。「レコード会社所属と事務所所属って一緒なの?一緒じゃないの?」みたいな。でもSMAPさんとかで考えるとわかりやすいんじゃないですか?みんなジャニーズだと思ってるでしょ?それは間違ってないんですけど、まぁSMAPさんは解散されているので過去の話ですけど、確かレコード会社はビクターさんだったんすよね。で、みんなの中でビクターがレコード会社ってわかってるのかな。でもSMAPさんだとジャニーズの方がパッと浮かぶじゃないですか。

でも多分、サカナクションはレコード会社はビクターで事務所はHIP LAND MUSICなんですけど、多分ビクターの方が認識が広い気がするんですよね。どうだろう?サカナクションがHIP LAND MUSIC所属だってご存じでしたか?逆に、ビクターは知ってましたか?どうなんだろう?お客さんはね、受け取るだけ受け取ってもらったらいいと思うんですけど、ちょっとこういう音楽に纏わる仕事に興味がある方だったりとか、裏側気になるなーっていう人に関して言うと、レコード会社と事務所の違いというか、違いがあった上でその関係性ってどういう感じなんやろー?みたいなのは、結構面白いので。知っててもいいんじゃないかな、みたいな。

まぁ、レコード会社と事務所って何が違うのかをざっくり説明しちゃいますね。最近、やっぱりレコード会社も事務所的機能をやってたりとか、色々半々でやってる事務所とレコード会社も増えてるんで、必ずしも役割だけで綺麗に分担してるかっていうとそこはケースバイケースなんですけど。ただ、言葉の指す意味合いというか役割で言うと、レコード会社は"レコード"っていうぐらいなんで一一レコードっていつまで言うんだろうと思ってますけど一一要は、音源をビジネスの主体としてるっていうのがレコード会社です。10年~20年前は特にCD、今で言うと配信が主流になってたりしますけど、録音した"音源"や"楽曲"が商品としてるのがレコード会社。レコード会社機能って言う方がいいかもしれないですね。

コメント読みますね。
「アーティストがCD発売の方法とかイベントとか、何か企画したいとなると事務所(企画提案で主導で動く)からレコード会社の流れなんですかね。」
えーと、ちょっと違いますね。次の質問もそうっすね。

「楽曲のリリースのタイミングとかはレーベルが決めてるんですか?」
ここに関して言うと、アウトプットするのに最終的にレコード会社を経由するっていう形なので。レコード会社がハンドリングだったり主体性を持ってることは確かです。ただ、要は「いつ音源をリリースするか?」っていうのは、アーティスト全般の仕事にも関わってるので、レコード会社だけが独断で決めているのか?っていうと、そこは双方話し合いの上で決めているという感じですね。

まあこういった質問へのお答えも、今話してるレコード会社と事務所の役割の違いを話していくと、もう少し理解の解像度が高まるかな?とは思ってるんですけど、レコード会社は音源を主体としていると。事務所に関してはアーティストを商品にしてます。言い方悪いですけど、理解しやすいためにそういう言い方しますね。なので、レコード会社は"音源"っていう明確な商品があるんですけど、事務所に関してはアーティストを軸した全てのビジネスモデルが、事務所とアーティストの中で契約されてると。

最近、レコード会社と事務所っていう役割ですけど全部の権利を半々でやりましょうね、みたいなパターンも出てきてるので、その説明だけで全てを説明できてるってことではないですよ。"本来は"みたいな話です。過去に、レコード会社はどういうものを主体としていて、事務所はどういうものを主体としてるか?っていうと、さっき言ったみたいにレコード会社は音源、事務所はトータルっていうのがざっくりの説明になるんです。なので、事務所の方の"全体"っていうのに、音源も入っています。契約している権利というか、活動の部分でいうと、レコード会社はかなり音源に特化していて、事務所っていうのは音源も含めてそれ以外も全部、っていう感じ。ライブだったりグッズだったりとか。なので、事務所の方がよりトータルで見てるといえばトータルで見ています。

ただ、アーティストにとって音源ってもう根幹みたいなものという風に考えることもできる。テレビ出たりラジオ出たり雑誌出たり、っていうプロモーションが基本的に音源ビジネスに紐付いている、っていうことが旧来のスタイルだったので。CDを出すからテレビに出る、ラジオに出る、雑誌に出る。20年前~30年前に関してはSNSがここまで発達していなかったので、世の中にアクセスしようとするとやっぱりテレビに出なきゃいけない。ラジオに出なきゃいけない。雑誌に出なきゃいけない。そうしないとお客さんやリスナーと情報交換ができないし、宣伝も出来ないっていう状態だったので、露出に関してのアクセス権みたいなものを結構レコード会社が握ってたと。っていうのがあるので、過去はやっぱりレコード会社が持っている力というか、影響力がちょっと無視できなかったっていうのが、かなり過去の背景としてはあるなぁ、みたいな。

04 Limited Sazabys(以下:フォーリミ)の直売に関してのコメントが多いっすね。ちょっとコメント遡るので、1回、事務所とレコード会社の話っていうのをまとめます。さっき言ったみたいな役割の違いだったり、歴史的背景があって、その上で、今どういう関係性にあるパターンがあるんだろう?とか、どういうバイアスがかかるんだろう?とか、そういう話をインタビューで話そうと思ってますよー、っていう感じのテーマになります。はい。
コメントを読んで行こう。

「楽曲のレコーディングをする時はレコード会社が母体?のスタジオで録ってるんですか?」
これはもうケースバイケースです。でもレコーディングスタジオ持ってるレコード会社って結構減ったんじゃないかな。結構皆、レコーディングは色んなところで録ってます。

「関連会社である芸能事務所の俳優作品に、そのレコード会社のバンドが主題歌が起用されているのは、やはり関連があるのですか?」

関連はあるでしょう。あることが多いでしょう。ないこともあります。でもこれちょっともう少し解説した方がいいのかな?要は、芸能事務所Xに所属してる俳優さんが出ている映画。に、起用されている主題歌が、芸能事務所Xと距離の近い、または関係性のあるレコード会社に所属してる…ここではバンドって言われてますけど、バンドだったりアーティストだったりミュージシャンの音楽がこのエックスさんが担当している。で、このパターンは関連があるのか?因果関係があるのか?っていう話。で、これは因果関係がある場合は、全然ありますよって話で、かといって全部が全部その因果関係で決まっているのか、っていうとそういうわけでもない。っていう感じです。伝わったかな?まぁ、ちょっと僕「あの映画はあの役者さんが出てるから、あの事務所なりレコード会社の人達の音楽が使われたって背景あるよね」っていうのは知ってる話もあるんですけど、それを言っちゃうと出した固有名詞の方達がそれオープンにしてるのかしてないのかが僕ちょっとわかんないので。なんとも言えないなー、みたいな。

でもその話結構面白くて。タイアップだったりとかイベント出演のブッキングとかキャスティングに、人間関係があるのか?ないのか?っていう話。何となく分かります?バーターっていう業界用語があったりしますけど、そこの話も結構僕好きなんすよねー。コメントに戻ろう。

「フォーリミのように直売などの方法もありますもんね。」

まぁ、そうなんすよ。でもそれ、できる話で言うと、そういえばフォーリミは、さっき言ったレコード会社と事務所が両方ともコロンビアレコードで、コロンビアレコードがレコード会社と事務所の機能を持っていると。なので、直売するみたいなことに対するフットワークが軽いっすよね。事務所とレコード会社が議論しなくてよいので。

「CDを発売する時に、事務所とレーベルの取り分はどれくらいの比率なのでしょうか。」
それはそもそも出資してる割合だったりとか、どの機能を事務所なのかレコード会社なのか、はたまたじゃあ流通はレコード会社の自社流通なのか、外の流通を使っているのか、っていうので全然変わってくるので、一概に「みんなこの割合ですよ」っていうのは言えない、のが一旦の答えとなります。

「メジャーに上がることで制作スピードを上げなくてはいけない(良い意味でも悪い意味でも納期のプッシュされる)のはレコード会社からのマネジメントがメインになるんですか?」
それもケースバイケースじゃないっすかね。製作スピードを上げることでメリットを受ける人達がいれば。逆にアーティストが「出したい!出したい!」って行っても「ちょっとまてちょっとまて。出しすぎやから」っていうパターンもあるんで。まぁイメージっすね。メジャーデビューしたら1年に1枚アルバム出さなきゃいけない!みたいな。

でも勿論、そのイメージって実態があるからそのイメージがつくっていうのはもちろんあるのはあるんですよ。まぁ大体スタッフが関わるようになって……これさっき最初に挙げた✔ロックの伝統芸能化 のテーマにもかなり近くなってくるんですけど、数年前までは皆、若手は特に、大体1年~1年半に1枚アルバム出してたと。世の中に打って出るぞ!っていうタイミングで。で、やっぱり、それって音楽に限らず……例えば『HUNTER × HUNTER』書いてる少年ジャンプの冨樫さんって、かなり特例ですけどお休みされるじゃないすか。あれってもう『幽遊白書』を経ての『HUNTER × HUNTER』で、需要がもう確立されてるからお休みできるっていう。『幽遊白書』もまぁたまーには休んでましたけど、『HUNTER × HUNTER』ほど休んじゃってたら『幽遊白書』はあそこまでヒットしてないんじゃないの?っていう。やっぱり一定のスピード感で作品を提供して、ファンとの信頼関係だったりとか「楽しみ!」っていうのに定期的に応えていくっていうのが、マーケットを作る上で重要だよね。っていう考え方があるから、それを元にレコード会社が「出そうよ!」って言う時もあるし、事務所とかスタッフが「出そうよ!っていうムードはもちろんないことはないっすよ。

ただ、もうそのイメージっていうのはアーティスト自身も持ってるケースが沢山あるので、アーティストは全然出したくないのに「もうレコード会社のやつが言ってくるから出さないとしょうがねえじゃん」みたいなケースは、最近で言うともうあんまりないんじゃないかなー、みたいな。んなんだったらスタッフも「出しておいたほうがいいっすよ」っていうのはアーティストの為に言ってたりするので。それをアーティストが嫌々やってる、みたいなことはもうあんまり見たことないかなー。嫌々やるんだったらね、もう辞めちゃえばいいなっていう話になってきたりするんで。

はい。コメント戻ります。
「フォーリミは定期的に特徴的なこだわったCDの発売方法をしたり、冠イベント企画したりするので、発案からの流れが気になりました。」
まぁでもそこはメンバーもアクティブだし、マネジャーもクレバーだし、マネージャーとレコード会社のディレクターが同じ人物だから「やってみようよ!」ってアイデアがあったら、そこに対してのスピード感っていうのは結構早いチームではあるなと思います。

「ジャパンミュージックシステム(以下:JMS)の所属アーティストにフォーリミがいて、あれ?所属って日本コロンビアじゃなかったっけ?と混乱したことがあります。」
所属っていう言葉がどうしても誤解を招いちゃうんですよね。例えば、米津玄師さんって今、レコード会社はソニーで、まぁ事務所は、米津さんだけのREISSU RECORDSっていう事務所なので、所属と呼ぶのか、パーソナルオフィスと呼ぶのか……僕ちょっとどう呼んでるのかわからないので、 この情報に関しては僕が責任をもって定義することではないんですけど。

今回のレコード会社の話に関して言うと、デビュー当初はユニバーサルミュージックなんですよ。で、とあるタイミングで、レコード会社を移籍されて今ソニーですと。最初に話したように、レコードの会社は、"音源"をビジネスのメインとされているので、要は、移籍をしたとしても、1枚目のアルバム、2枚目のアルバムをユニバーサルから出してたら、ユニバーサルからそのカタログが出てますよっていうところで、所属アーティスト一覧みたいなところに掲載されていたり、所属って書いてなかったとしてもそのレコード会社のページにいって"アーティスト"って言うところを見たら掲載されてる場合があるんですよ。「このアーティストのカタログ、うちのレーベル、レコード会社から出てますよー」っていうことで。それを所属と呼ぶのかどうか?っていうと、呼ばないとは思うんですけど、まぁレコード会社のホームページにいってアーティストっていうところのボタンをピッと押して、アーティスト名がバーンと出てきたら「それは所属してるのかな?」って誤解を受けてもしょうがないと思います。JMSのフォーリミの話に関しては多分そういうことだと思います。コロンビアに所属する前に、JMSからCDを出していた時期があって、JMSのアーティストのページにフォーリミの名前が載っていた、載っている、っていうことだと思います。それで説明が解けたかな。どうかな。

「配信が主流になると、今後事務所に所属というかNetflix所属、LINE MUSIC所属とか、Amazon Musicに所属のアーティストとかが出てくるのかなぁ。」
うーん。これはNetflix、LINE MUSIC 、Amazonがどういう領域にまで手を広げるのか次第なんじゃないっすかね。でも現状でいうと、LINE MUSICに所属してーーまぁLIN MUSICがレコード会社としてやるのか、事務所としてやるのかで全然変わってくると思いますけどーーSpotifyとかApple Musicに流通をするってなった時に、どこまでLINE MUSICに所属してるのがアーティストにとってバリューが高くなるのかって考えると、その組み合わせが必ずしも良いとは限らないですよね。

「音楽業界の各会社さんの関係性を把握するのは難しい。」
うん。もう具体的に1個1個理解していくしかないなっていう感じはしますけどね。

「主演俳優さんが好きな、アーティストさんが主題歌になったりもしますよね。縁なんですかね。」
俳優さんが主題歌キャスティングを握ってることはあんまりないけどなぁ。でもそういうケースもあんのかなぁ。選ばれた主題歌のアーティストが、主演さんも好きだった、っていうパターンの気もしないような気がする。

コメント追いつくかな。スピードあげます!
トークテーマは2つしか解説できなかったですけど、あとはコメントを頑張って解説していきます。

「解説ありがとうございます。私もバーター関連の話とか推測とか好きなのでインタビューも気になりました。」
まぁ、そういうのも面白いっすよね、僕も、地上波のバラエティ見てて女優さんとかがゲストで出てたら「あー、何か映画公開するのかな。ドラマ始まんのかなぁ」っていう風に見てたりするんで。もうバラエティーのキャスティングって基本的にそういう風になっちゃってる場面が多いなと思うので。

「フォーリミだけじゃなく最近他のアーティストさんも直売のケースが多くなった気がしますが、コロナ禍による利益の問題などもあったりするんですか?」
それもあるだろうし、コロナの影響でいうと単純に、リアルCD店舗、レコード店に行って買う人が減ってAmazonとかtower.jpとか通販で買う人が増えたので「通販なんだったら直売でいいんじゃない?」っていう考えも相まって加速したっていうのはあると思います。要は、買う作品を決めずに「何かCD欲しいなぁ」ってCD屋さんに行って今日はこのCDを買おう!っていう消費行動はもうほぼなくなってしまっていると見ていて。そうなってくると、そもそもレコード店っていうのは"欲しいCDを買いに行く場所"になってしまうので、その欲しいCDを手に入れる方法が、CD屋さんに足を運ぶのか、通販なのか、はたまたどこの通販を使うのかっていう消費行動になっていると。あとは、ここで言う、直売っていう言葉が正しいのかわかんないですけど、流通経路のコントロールっていう発想は出てきても当然なのかなってのが今の状況っすね。

「公開インタビューの内容って文字になって後日公開されたりしますか?」

もちろんです。ぴあ関西版WEBで今連載してるインタビューの公開インタビューなんで、そもそも文字にするためにやってるインタビューをリアルタイムでちょっと見てもらうのいいと思いますよっていうものです。

「HUNTER × HUNTERは休刊期間長すぎてもはやそれが普通になってきてるところありますよね。」
そうなんですよ。だから「5年ぶりにアルバム出します!」みたいなのもそういうことっすよね。待っててもらえるっていう。

「レコード会社との契約はアーティストとレコード会社間で行われるものですか?」
うん、まあそうと言えばそうだし、大体多いのは事務所との三者契約っていうのが多いですね。

「クリープハイプがその辺で揉めてた気も。」
クリープハイプ揉めてたね。あれどんなだったっけ。まぁ移籍して、移籍前のレコード会社がベスト盤出すとか出さないとか、っていうやつだったかな。なんかでもねー、よくあるんすよ。要はレコード会社を移籍されるってなっちゃったら、オンタイムで一緒に活動することができなくなるから、じゃあ持ってる権利の原盤、楽曲の権利をどういう風にビジネスとしていくのか?っていうのをレコード会社は当然考えるので。

要は、野球選手が急に移籍した時に、「いやいや、あんたの名前入ったユニフォームまだ5000枚余っとるんですけど、シーズン途中で移籍されたらこのユニフォーム売れへんくなりますやん」っていう。それは揉めるよねっていう。「あんたが移籍したいのはわかるけど、あんたがいる前提で作ったこのユニフォームの在庫どうしますのん!」っていうのは、やっぱそれぞれそう思うところあるので、そういう類のトラブルはちょこちょこおこりますよね。

「Ivy to fraudulent gameが昨年自主制作盤を出したり先日muffin didcsのレーベルと手を組んでブランドを立ち上げたというのはインディーズになったということなんでしょうか。」
そうじゃないかな。まぁアーティストがどこまで情報を出してるのか分かんないので、僕が知ってる情報をあんまりここで話すのは良くないなぁと思いますけど。まぁビクターから出してたじゃないっすか。それがそうじゃなくなってるっていうのは、インディーズになったと言っても間違ってはないんじゃないっすかね。

「レーベルや事務所で取り扱うアーティストの色ってなんとなく似通っているところもあるのかなと思っています。アーティストマネージャーを目指すとなって就活をする中で、自分の好きなテイストのアーティストを抱えている会社に就職したいと思うのは甘いですかね。そして好きなバンドがどこの事務所に所属しているか調べてもなかなか事務所の情報が出てこないです。」
Wikipediaに書いてますけどね、そこそこ。で、この、ジャンルっていうか音楽のテイストと所属事務所、所属レーベルの兼ね合い?は、まぁ想像してもらうと分かりやすいと思うんですけど…まぁいっか。具体名を出すと、そうだからカクバリズムのかSEEZ RECORDSとか、PIZZA OF DEATHとか、THE NINTH APOLLOとか。まぁどこまで表で伝わってるか分かんないんすけど、やっぱそういう……でも、その辺の話はそういう人達と直接しても面白いっすけどね。

でも、うちはこのジャンルでやってるんで。みたいな、「醤油ラーメンで行ってます!」「とんこつラーメンで行ってますうちは!」みたいなレーベルもあれば「いやもううちはとんこつラーメン、塩ラーメン、醤油ラーメン、なんだったらチャーハン、ギョーザ、酢豚、もう中華料理屋ぐらいの感じでやってますんで!」みたいな店もあると。それは、どっちがいいか?っていう話ではないと思っていて。僕は。で、僕自身は「塩ラーメン1本!」っていうタイプじゃないので、絞るのが良いとされてしまうとちょっと立場がなくなっちゃいますね。絞るのは絞るので良さがあるし、絞らないのも絞らないので良さもあるので、その違いってなんなんだろう?っていうのを、どっかでまた解説できるといいなぁと思います。

「柳井さんの解説本当に分かりやすいです。本出してほしい。」
ありがとうございます。KADOKAWAの伊藤さんといつか出してねって話はしてるんで、いつか出るかもですね。

「レコード会社とかってそんなに人いらないですか?新卒採用枠少ないなぁという印象なのですが。」
いや、いるか・いらないかでいうと、いるんですけど、そのビジネスがシュリンクし始めてる部分もあって。どこと比べるのが良いのかわかんないですけど、いわゆるIT系のガンガン広げてるビジネスをしている会社と比べた時に、採用人数っていうと、やっぱ少ないよねっていう感じじゃないっすかね。

「音楽業界と少し離れますが、講談社がAmazonと直接取引するらしいですし、Amazonのやり方で今後流通の仕方が変わったりしそうだなって思います。」
あると思います。Amazonは注文を受けてからプリントしてTシャツ売るみたいなのもやってたりするしね。

「UKプロジェクトは幅広いイメージな気がします。」
まぁそうっすね!UKプロジェクトはレーベルも事務所も両方結構広くやってますね。

「ずばりマネージャーに求められる力、要素って何ですか?」
これはもうこのあと1.2分では絶対答えれないので、まぁ……そうっすね。ゆっくり色んなところでお話していきたいと思います。

「2000年頃、某バンドがアルバム制作に取り掛かってもいない頃から、そのアルバムのツアー日程組まれたりしていたと言っていました。」

まぁ嫌なんやったら断ったらいいんじゃないかなって思いますけどね。ツアーは基本的に2年前とか1年半前に、特に規模がでかいものは組まないと会場抑えられないのでしょうがないっすよ。で、アルバム出てからツアーを組んだら、アルバム出た1年半後にツアーが始まるんで。だからアルバム制作に取り掛かっていないのにツアーが決まっているのは大体、良くあるパターンです。

「グッドモーニングアメリカが出してた色んなバンドの好きな曲集めたアルバム大好きでした。"あっ、良い音楽ここにあります"シリーズ。」
コンピレーションやられてましたね!

おっしゃ!コメント追いついた!
はい。今日はそんなところで、最後に来週の27日の夜9時から、ぴあ関西版webでま連載させていただいているNo Borderの公開インタビューについてもう一度お知らせします!

毎月ね、1回ぐらいインタビューをしていて、原稿は谷岡さんというライターさんがいつも素晴らしい編集をしてくれて読みやすい原稿になってるんですけど、そのインタビューは結構、外ではなかなか言いづらいこととか固有名詞とかもバンバン飛び交ってたりするんで、まぁそれを直接聞いてもらうのもアリかなーと。まぁその代わり、口外禁止ですよ、という約束は着いちゃうんですけれども、そんなイベントに興味がある方は、23日の夜19時にチケット発売しますので、是非。インフォメーションはオープンチャットで出そうと思ってるので、興味がある人はオープンチャットに参加してみてください。本当のお試しで、需要があればちょっと値段あげたりとか人数増やしたりとかっていうのは全然あるかもしんないですが、一旦は1000円で10名様限定でやってみたいなぁと思ってます。zoomで参加してもらう形になります。

では、1時間経ったら強制的に終わるかもしれないので、あとはコメントを眺めつつ、ゆるっと終わりたいなぁと思ってまーす。今日もご覧頂いた方、ありがとうございました!では、おやすみなさーい。

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