白旗を掲げるにはまだ早い
毎日、処刑台の上に立ち続けているような心地がする。
好きな人に「付き合ってほしい」と言ったら、「性格がよくわからない」と返されて、とりあえず様子見で友人関係を継続することになった。
後日電話をして、その後も会って、ごはんを一緒に食べて、手を繋いで夜の街を一緒に歩いた。
わからない、もう既に振られているのか、これは。
毎日がとてつもなく長く感じる。
恋にうつつを抜かしている場合ではない。
わかっていても、だらしのない言葉をインターネットの海に溶かしてしまう。
わたしは生誕祭の準備をしなきゃだし、大学の課題も終わってないし、就活もしなきゃだし、頭の中に彼が入ってくる余地はないはずなのに。
でも毎日電話したいし、触れたいし、
暇さえあれば彼のことばかり考えている自分がいる。
それが悔しくて堪らない。
負けている気がする。
負けたくない。絶対に負けない。
人生を勝ち負けでしか考えられない。わたしにとっては、恋も勝ち負けだ。
溺れるが勝ち、恋。
白旗を掲げるにはまだ早い。
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