見出し画像

渋谷すばるLIVE TOURL 2022『二歳と1328日』〜東京2days〜


渋谷すばる LIVETOUR2022 二歳と1328日
東京2Days。@東京ガーデンシアター
二歳と1322日、二歳と1323日。





東京公演の会場は、東京ガーデンシアター。
想うたびに胸がぎゅっとなる。特別な場所。
『NEED』ツアーを中止にした時(すばるくんはツアーが中止になった、とは言わない。中止にした、と言う。いつだって主語は自分)一夜限りのオンラインライブをやってくれた会場だ。


その時、すばるくんが客席を見渡して…しばらく見つめた後で、すごくいい会場だと言い、
「…渋谷すばる以外、観に行ったらいいと思います」
と付け加えた言葉がずっと心に引っかかって離れなかった。あの時彼は、どんな想いで無人の客席を見ていたんだろう。



やっと。今日こそ。
すばるくんは、そこに聴く人のいる風景を観られるんだ。彼の歌を愛し待っていた人たち。そう、ずっとずっと待っていたよ。


あの日誰もいなかったロビーにも人が溢れている。スカパーと、すばるくんが主題歌を務める映画『ひみつのなっちゃん』からお花も届いていた。


席に着いて客席を見る。
2階までお客さん。この風景はすばるくんの目にどんなふうに映るだろう。
ライブが始まる前から泣きそうになる。
頑張って頑張って辿り着いたんだなあ。ここに連れてきてくれて、本当にありがとう。



1日目のMC。
なんだか今日は喋れないすばるくん。

途中で気づいて座らせてくれたのだけど、ミスったなあ!と言うすばるくん。
「途中で座るとここからの感じになっちゃう」と。
「…すみませんね…ふざけてるわけじゃないんです、怒らないでください」


その後も何度も沈黙が続き、あまりの喋れなさに新井さんから
「今日、やばいっすね」
「何度もゾクゾクしました」
と言われてしまう。だけどすばるくん曰く
「何度もゾクゾクしただろ?それがもう…」
ということらしい。(それがもう、何…?笑)


安達さんが
「すばるさん、今日何食べました?僕は食べないんですけど、すばるさん何食べたかな?って」
と助け舟を出してくれたのだけれど、でも
「僕も食べないんです」
と会話続かず。笑


本間さんはお弁当を2個食べるそうで、すばるくんの中では本間さんと新井さんはめっちゃ食べてるイメージ。

ここですばるくんが本間さんに
「…おなかすくの?」
と一言。(子どものような、ひらがなしゃべりだった…可愛い)
「皆さんにパワーを届けるためには、パワーが必要なんです!」
と答える本間先生は男前。


今日は最後までMCがうまくいかなかったようで。喋れなかったことを何度も謝って、終いには
「曲をやれって話ですよね、もう喋らなかったことにしてください」
と、それまでのMCをなかったことにしようとするすばるくん。笑



アンコール前の挨拶でもやっぱり喋れないすばるくん。気を取り直して曲に行こうとして
「はいっ、それでは」
と言った、その言い方がなんだか可愛くて客席がざわつくと、すばるくんはなんでざわついたのかわからずに
「ん?俺、何か言った?ざわつくようなこと?」
と戸惑っていて、それがまた可愛くて再びざわつく客席。
「ま、いいや。わかんないけど行きましょう!」
とアンコールが始まった。笑



なんだかすごく、すばるくんだった。
後であげてくれたインスタグラムで
"ダメダメなMC、申し訳ないと思いながらも、めっちゃ楽しかったです"
という言葉をくれたので、すばるくんが楽しんでいるなら、それですべてOKと思ってしまう。




2日目 MC
バンドメンバーに対してまだ恥ずかしいと言うすばるくん。
「何が恥ずかしいんですか?」と聞く安達さんに
「だって2-2(安達さんと新井さん、本間さんと茂木さん)みたいな感じやん。よく一緒にいるやん」
「嫉妬ですか?」
「嫉妬じゃない…けど、どうしようって思う」
「浮気みたいな、そんな。そんなんじゃないですよ、俺たち…ぞっこんですよ、すばちゃんにぞっこんです」
と新井さんが言ってくれるのに、まだごねるすばるくん 笑
「だって、どこまでのアレですか?」
「もっと仲良くなりたいです。でも誘っていいのかなって…俺たちの楽屋のしょーもないノリにすばるさんを誘っていいのかって」
「いいですよ、だって楽屋で話してるじゃないですか」
とすばるくん。

このくだり、拗ねた子どもとそれをなだめるお兄ちゃんみたいで可愛かった。実際はすばるくんが一番年上なのに。


茂木さんは素面だとほとんどしゃべらないという話から安達さんが
「すばるさん、あいつに質問してくださいよ。すばるさんだったら答えると思うから」
でもちょうどいい質問が浮かばないすばるくん。困った時の本間先生頼み?で
「逆に、本間さん質問して」


本間さんは茂木さんが本当にしゃべれないことがわかってるから、優しさで何も聞かないとのこと。
そして
「すばるさんはあまり楽屋にいませんよね」
と言う本間先生に
「え、いますよ。いるじゃないですか」
「いや、気づいたらいない」
「いるよ、いる!」
と主張するすばるくん。


「でもやることがあるから…声出しとか」
と言う新井さん。でもすぐにすばるくんに
「声出しなんかしてないですよ」
と否定されて
「あ、言っちゃいけないことを言ったかな、すみません!」
裏の努力は見せたくない、と言うことなのかな…?


「(すばるくんが)楽屋にいる時は音楽の話で盛り上がってる。その時間をもっと増やしたい」
とまとめてくれる本間先生。
本間さん、真面目?と安達さん(たぶん…)に突っ込まれていたけれど。
でも優しいなあ。そんな時間が増えたら素敵だ。



後から本間さんがTwitterでこんなことを呟いてくれた。

"mc少しイジメてしまってすばるさん、ごめん、ぞっこんなのは皆一緒だから"

なんだか、しみじみと嬉しい。
みんながステージに出てきた時、真っ先にチェックしてしまったが、茂木さんは今日もすばるくんがあげたシャンナ(犬)のTシャツを着てくれていた。もっと仲良くなりたい、と言ってくれた新井さん、すばるくんがMCで困ってると、すぐに助け舟を出してくれる安達さん。


ちゃんと人を大切にできる人たち。すばるくんの周りにそんな仲間がいることが、その人たちと大好きな音楽をやれていることが、本当に嬉しい。
本間先生のこのツイートは永久保存だ…



また途切れ途切れの喋りと沈黙が続き、耐えきれずに小さく笑ってしまうすばるくん。その
「ああ…んふっ」
というような声を
「たまに出るそれ、いいっすよね。セクシー」
と言う新井さん。
きっとあの会場にいたたくさんの人が、わかる!好き!と頷いたと思う。



歌と演奏は2日間とももちろん最高だった。
やっぱり唯一無二、その日その時にしかできないライブ、感じられない幸せな時間で。


「東京ーーーーー!」
の煽り。気分が一気に上がって、ステージの熱に引き込まれていく。

「東京ー、もっと行けるかーー!もっともっといけるかーー!もっともっと行くぞーーーーー!!」


初めは遠慮がちに手拍子だけで参加していた人たちも、その熱に煽られ巻き込まれて熱くなっていく。本編終了前のロックな曲の時は皆が手を挙げて体を揺らしたり飛び跳ねたり。すばるくんがいつも言ってくれるように、それぞれの自由なやり方で思いきり楽しんでいたように見えた。



東京ガーデンシアターはすばるくんが言っていたようにとても良い会場で、音響もよかった。

すばるくんの声もすごく伸びて響いてた。
心を揺さぶる声。一番深いところに響いて、何かを正されるような、声。
そしてその声を乗せて支えて運んでいくバンドの音。ボーカルとバンド、客席との一体感も最高だった。


そしてバンドメンバーそれぞれのプレイにも魅了された。それぞれの魅せどころ、聴かせどころもたっぷりあって。
茂木さんのドラムが、身体の内側で鳴り響く。
新井さんのギターの音にどこまでも連れていかれる。
本間さんの鍵盤の音に胸が熱くなったり静かに包み込まれたり感情が忙しい。
安達さんの煽りから目が離せない、心地よい低音から耳が離れない。

声と音、歌とバンドの力。支え合い高め合ってどこまでも上がっていく。本当に最高だ。
すばるくんが "理想のバンドができた" と言った、その意味がわかったような気がした。



2日目のラストで
「またやりましょう。また来てください。
いつでも来てください。
こんな感じで、ずっとやってますから」
と言ってくれたすばるくん。


私は今回のツアー、いくつか参加させてもらっているけれど、今回はたまたま行けるタイミングだっただけで、少し前の自分を考えても、いろんな事情で行かなかった、行けなかった方はたくさんいらっしゃるんだと思う。

行きたくても行けない、その悔しさや辛さもきっとすばるくんはわかってくれてると思うから。
彼が何度も言ってくれる、その言葉に救われる。
やさしいなあ、あったかいなあ…と思う。幸せだ。



そしてもうひとつ思うこと。
今回のすばるくんのツアーは、安心してただただ歌や音を楽しめている気がする。
『二歳』ツアーの時はやっぱりすばるくんも私達も緊張していたんだろうな…と今になって思う。

あの時のすばるくんは、どこか切羽詰まった想いがあった気がするし、私たちはなんだか貪るようにその声を聴いていた気がする。

でもそれは、ソロになって久しぶりにファンの前で歌う初めてのツアーとしては当たり前のことで、ファーストツアーでしか味わえない特別な、とてもとても大切な時間であったのだとも思う。



それから本当にいろいろなことがあって。
時に立ち止まり、深く沈み、また立ち上がって歩き出した、今のすばるくんはとても自由に見える。

『二歳』の時にはまだ自分に課していたように見えた "一人になった" ということからさえも解き放たれているような。
そういえばライブのアンコール、『二歳』ツアーの時は一人残って自らのギターだけて歌ってくれていたすばるくんが、今回は最後にバンドメンバーと手を取り合って挨拶をしてくれている。



自由を得て仲間を得て、あたたかな光に包まれているような今のすばるくんが、ただただ嬉しくて。
何かをやって欲しいとかやって欲しくないとか、難しいなあと思うこともあるけれど。思うことはそれぞれだと思うけれど。

もう、ただすばるくんのやりたいことをやりたいようにやってくれたら、それだけでいい。
いろんなものを手放してようやく得た自由は大切にできたらいいな…と思う。


ライブができることが楽しいと、幸せだと言う彼が、ステージから伝えてくれる熱を感じていたい。遠くまで連れていってくれるような伸びやかな歌声を聴いていたい。
音楽の中、どこまでも自由なすばるくんを一生観ていたい。
今、心からそう思う。



残りの公演はとうとう大阪だけになってしまった。
ツアーが終わってしまう寂しさもあるけれど、その先にはもっともっと素晴らしい世界が待っていると信じられるから。

最高のボーカリストと最高のバンド、最高のオーディエンス。みんなで迎える、最高のツアーラストへ。
その瞬間が楽しみでたまらない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?