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おおきな木

「おおきな木」
シェル・シルヴァスタイン
本田錦一郎訳 1976 
村上春樹訳 2010

昔、おおきなりんごの「木」がありました。よく遊びにくる可愛い「ちびっこ」と仲良しです。時は流れ「ちびっこ」は成長して、次第に「木」に会いにこなくなってしまいます。「大人」に近づいているのです。ある日、大きくなった「ちびっこ」が久しぶりに「木」に会いにきてくれます。「木」は「ちびっこ」だった『おとこ』に昔のように遊んでおいき、と話しかけますが、『おとこ』は言います。
「かいものがしてみたい。だからおかねがほしいんだ。おこづかいをくれるかい」
「木」は困りましたが、りんごの実をすべて『おとこ』に与えます。

「木」の「ちびっこ」への愛情の大きさがわかる。一方の「ちびっこ」は、なんでも「木」が与えてくれるという信頼を持っている。(「甘え」を持っている。)

『おとこ』は大人社会で幸せな人生を送る事が出来たのかどうかは分かりません。
人生の最後に『おとこ』は「木」に会いにきます。「木」は・・・・。

「but not really」

昔と変わらず、おおきな「ちびっこ」を迎え入れるのです。

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