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ノベルゲーム制作の流れを教えて?(ノベルゲーム制作講座 02)

本講座に入る前に入門編として、
ノベルゲーム制作の『流れ』について説明します。

作業にかかる日数、素材の発注タイミングなどを
企画&ライター&スクリプターの視線から解説します。


 ライター

いわゆる物書き。脚本家、シナリオライターのこと。
ノベルゲーム業界では、プロット作成、シナリオ台本
宣伝コピーの作成も一手に引き受けるのが一般的です。


 スクリプター

スクリプトという独自の簡易プログラム言語を用いて、
シナリオの展開に基づき、映像や画像の切り替えを行ったり、
キャラの立ち絵の動きを制御して演出として組み込む仕事。
プログラム知識は必要なく、演出&編集のセンスが問われます。
 ※ 台本=スクリプト と混同しやすいのでご注意ください。

その他の用語、各セクションの仕事については後で説明します。
今は細かいことを気にせず、ふわっとした全体の雰囲気を掴んでください。


◎企画段階


・企画会議  : およそ1ヶ月

・アイデアの練り込み、コンセプトの決定、企画規模の決定

・設定&プロット作り : およそ3ヶ月

・キャラクター&世界設定の作成
・プロットの作成
・仕様書作成のために素材を用意する(取材、資料集めなど)

 ★ 上記のお仕事を行うのは、
   企画&シナリオライター、プロデューサーやディレクターです。
   社内にいると企画段階からガッツリ関わります。
   一番忙しい時期だったりする。


◎開発初期段階


・素材発注その1

  キャラクターデザイン
  BGM、SE
  背景イラスト
  ノベルゲーム用のプログラム

・シナリオ執筆

 ★ 開発がスタートしたら、
 ライターはスケジュールに沿ってひたすら執筆。
 同時進行で仕様書をまとめ、素材を発注します。


◎開発中期段階


・素材発注その2(スクリプト開始まで継続

  キャラクターの立ち絵
  販促イラスト
  OP.ED主題歌

・シナリオ執筆、校正作業 ⇒ アフレコ用に台本化する

 ★ シナリオが書き終わるまでの開発段階です。
   同時進行で各素材が上がってくるので、チェックしましょう。
   シナリオが書き終わったら校正作業が待っています。


◎開発後期段階


・素材発注その3(スクリプト開始

  イベントCG(スチル)
  販促、OP、EDムービー

・アフレコ(音声収録)
・スクリプト演出の打ち込み

 ★ 台本(素のテキストにボイス番号を追加したもの)を
   使ってアフレコを行う。
   各素材が揃ったら、ようやくスクリプターの出番です。


◎仕上げ段階


・プログラムチェック
・素材チェック
・シナリオデバッグ
・スクリプトデバッグ

⇒ マスターアップ

 ★ スタッフ総出でデバッグを行い、マスターアップを迎えます。


◎ゲーム発売(やったね!)


 ゲームが発売される頃には、次の企画がスタートしているものです。
 現場によっては、すでに開発初期段階まで企画が動いているでしょう。

「To Be Continued...」


■まとめ


以上が企画&ライターの視線から見た、
ノベルゲームの作業工程になります。
各項目については、次の記事で詳しく説明します。

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コンテンツ会議

内勤ライターとして、美少女ゲーム業界で15年以上働いてきた経験と、そこで得たノウハウを文章にまとめています。ゲーム業界特有の謎規則や技術解説、仕事に取り組む際の心構えなどもご紹介。応援してくださると定期的に記事が更新されます(人間だもの)