国際線路線が徐々に復活しているセントレアですが、喜んでばかりではいられない問題があります。
それが「スタッフの人手不足」です。

セントレアの調査では、コロナ前の 2017 年時点で空港関連の従業員数は 10266 人。しかし 2021 年には約 8500 人にまで減少しました。

国際線の路線が徐々に復活している今、従業員数を増やしたいところですが、取材を進めるとスタッフの採用が難航しているとのことです。

国際線の運航支援などを行う会社からは「国際線再開への準備に時間や人手がとられるが、学生、中途含めエアライン業界を志望する人が少ない」といった声が上がりました。

原因の一つに挙げられるのは、「空港近隣における類似給与水準での就職先」があり、その大きなライバルにAEONがあります。海上空港である中部国際空港の対岸にはAEON MALL常滑が約6kmの所にあります。
幾つかの他空港でも近くにはAEONがあり、給与水準が近い割に、空港勤務者は毎日深夜早朝のシフト勤務で、夏は暑く冬は寒い中での屋外作業があり、安全面と定時性とセカセカしたお客さん相手の常に忙しない緊張の抜けない作業の連続です。
AEONでの勤務が「楽だ」「ノンビリしている」と言っているのではなく、実際に２つを経験した身としては、短期的には”航空関連＝カッコイイ”ですが、長期間での勤務としては”身が持たない”というのが現状です。

空港の快適な利用やフライトへの影響なども懸念されます。