妹の話

妹は美容師で、染めてもらうのは基本妹に毎月やってもらっている。はじめのうちは練習台として協力しているという気持ちでしかなかったのだけれど(投資ともいえよう)いまは純粋にファンだ。

美容師さんと話すのがあまり得意じゃなくて、髪型、髪色への強いこだわりも特にないからサロンへ行ったところで意思というものがない。だから「どうしたいですか?」という質問は困るし、いざこうしてみたい、といえば遠回しに反対されることもしばしば。おでこが狭いから、顔が丸いから、顔色が悪く見えますよ、髪が痛みますよ、じゃぁどうしたいかとか聞かないでよ!という悪循環を繰り返していた。

妹が美容師になった。「似合うようにしてよ!」ともはや先ギレ。好きなようにしていいよ、ともとれるけれどこれは家族としての信頼だ。変にされるわけがない。そうやって、意思のない姉にきっと内心イラついてるだろうが、それでもお客さんの私に怒りを出してくることはない。こうやって書いてるととっても嫌な姉に思えてくるなぁ。姉の権力振りかざしているようだ。

すこぶる仲が良かったわけじゃないけれど、お互い社会人になって少し離れてから、2人で過ごす時間が増えたように思う。私のクレジットカードしか使わないけれど。それでも、すれ違っていた時間を取り戻しているようで、それが嬉しい。

今日もとびきりお気に入りの髪色にしてもらった。生きてるのが楽しくなるんだなぁ、髪を染めると。東京、表参道で踏ん張る妹が、いつか雑誌で取り上げられちゃうんじゃないかなと夢見る、姉バカで、でも姉バカなりに信じていたいとおもう。


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