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飛行情報共有システム(FISS)入門 - ドローンユーザ必須知識

7月24日より施行される、ドローン飛行の許可・承認の変更について記事にしたところ、大きな反響を頂きました。一言でいうと、空港周辺、DID、150m以上の空域、目視外飛行、夜間飛行、30m未満飛行、イベント上空飛行、危険物輸送、物件投下等、国交省の許可・承認が必要なドローン飛行をする際は、すべてFISSに登録するようにとのお達しです。

そこで早速、私もFISSに登録してみて、そのユーザビリティを確認することにしました。今回はそのレポートになります。今後、インターフェースが改善された場合、この説明が古くなる可能性があることをあらかじめ、ご了承ください(2019.7.22.現在)。

それではまず、こちらのリンクから、国土交通省が準備しているFISSのマニュアルにアクセスしてみましょう。60ページ近くあり、最初からこれを読むのは正直ツライ。。。

FISSの使い方入門

有人機とのニアミスを防ぎ、安全を確保するためのシステムであるということは分かるのですが、要するに一言でいうと、「誰がいつどこでドローンを飛ばすのかを国が把握し、みんなも確認することができるシステムです。」

登録は大変そうですが、DIPS(ドローンの許可申請取得のプラットホーム)で国交省のシステムに慣れている方なら大丈夫です。しかし、今までDIPSを避けていた方にとっては、かなり高いハードルになるかも。その場合は、こちらの記事を読んで是非DIPSから始めることを推奨します。

勘をつかめば、ものの10~15分程度で登録できるようになると思いますので、頑張りましょう!!(それでも最初の登録は、30分くらいかかりました。。。)



まず最初は、アカウントを作るところからスタート!!

メアドとパスワードを設定して登録できます。ここは非常にシンプル。最初の画面は味気ない感じですが、シンプルイズベスト!といったところでしょうか。ここでゴチャゴチャ情報を打ち込まなくてよいのは非常に好感触ですね。

そして、すぐに登録メールで確認せよと出てきます。

早速メールを開いて、速攻で確認。その間、数十秒。いい感じです。

メールを確認して、ログインして規約に同意。これも簡単。

次がポイントです。操縦者情報を下のフォーマットに入力したあと。私はDIPSで既に年間包括の許可を取得しているので、右下の「飛行許可申請との連携」というボタンを押しました。すると。。。

あら不思議!

見慣れたDIPSの画面が立ち上がったではありませんか!DIPSで申請を通している方なら、ここに申請者IDとパスワードを入れてしまえば、簡単にDIPS上の情報を掃除機のように吸い上げてくれます。操縦者の各種情報から機体の機種やら製造番号まで全てがFISSに登録されます。ある意味怖い(笑

そしてFISS(飛行情報共有機能)が立ち上がります。今回は一番上の飛行計画登録と、飛行計画参照の二つの機能を紹介します。

飛行計画参照について

最初に左の飛行計画参照から説明します。他の誰かがどうやって登録しているのか、その内容はどんなものなのか?気になりますよね?まずは登録する前に、他人の登録を見てしまえば、よいのです。あなたの町の近くで飛ばしている人の動向を偵察しましょう。

とはいえ、まだ登録している人が少ないようです。立ち上がった全国地図を見渡しても、ほとんど情報は登録されていません。しかし、これからはここに機体情報が登録されていくのでしょうね。ドローン事業者の皆様、これでライバルの動きを予測する事ができるかもしれませんよ(笑)。

おそらく、この紙飛行機のようなアイコンがドローンの飛行情報だろうと思ってクリックしてみるとビンゴ!!詳細情報を見ることができました。緯度・経度の詳細、時間が全て表示されています。

ここで一休みしましょう。お疲れ様です!

飛行計画登録について

それでは続いて、お待ちかね。自分のドローンを登録してみましょう。さきほど、DIPSと連携させた方は、左の所有機体情報をチェックすれば、登録している全ドローンが確認でてくるでしょう。また、プロフィールも確認できます。

計画を作るには、飛行計画情報の右側にある+ボタンを押します。すると、以下のような登録の基本画面に遷移します。

まず高度から設定し、次に飛行範囲は円とウェイポイント、多角形の三種類を指定することが可能です。意外と賢い!クリック操作などで簡単に形を変えて指定できます。これはスマホだときついかもしれない。

場所の指定ができたら、時間の指定です。カレンダーから日時を選び、時間帯と継続飛行時間を選びます。

次は操縦者とドローンの機体情報の登録です。操縦者はさすがに隠されていて今のところはメールアドレスでの表示になっています。今後、国家免許制になった場合は、名前が出ることになるかもしれませんね。機体はDIPS連携で登録されたものから選べるようになっています。

そして最後にルールの確認。指定したのは場所や時間帯なので、夜間飛行or not、DID or not、空港周辺 or not、150m以上 or  notのルールについては自動的に計算されますが、それ以外のルールについて、質問に答える形になります。よく考えられています。

そして最終確認です。違反している可能性のあるルール、遵守しているルールのふたつをタブで開くことができます。ここまでやれば、ルールを「知らなかった」ではすまされません。FISS登場後の世界では、航空法違反は知っていてやった事、つまり故意の違反となるため、罪も重くなるかもしれませんね。

ここで再確認。「違反した場合、罰則が適用されます。」とおいうポイントです。航空法違反の場合、最大で50万円の罰金です。

以上で、飛行計画の登録が終了です。

おめでとうございました!DIPS登録をしている方にとっては意外と簡単だったと思います。あとは慣れるだけです。皆様の検討をお祈り申し上げます。

と、ここまで読んで頂いて、モヤモヤしている方はいらっしゃいませんか?

はい。そうです。「ドローン飛ばして逮捕されたくないよう・・。」

特に初心者の方が気をつけるべき、航空法の罠を知っておかねばなりません。そんな貴方には以下の記事がオススメです。是非、参考にしてみてください。


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