10/21分
「夏川に🍮をあげるプラン」に参加すると最後まで読めます
相田と伊藤
(短編小説)
工場で昼のチャイムが鳴る。
伊藤は今日も、特にうまくもまずくもない社食の弁当をもらうと食堂で一人座った。
刈り上げた髪、赤く焼けた肌、筋肉質で目は幼く鼻はどんぐりのよう、だれもが伊藤に声をかけ、声をかけられると伊藤は軽く冗談などを時には言っていた。
「ここいいですか」
伊藤の前に青年が座った。整った髪、つやのある肌、やや冷ややかな目に筋のある鼻。『相田』その名札を見た途端、伊藤はやおら大きな声で笑い、
「相田?もしかして相田ひさ