M-1グランプリ2018 決勝戦

Qえっ、今?

A 暇なので。

 他の記事にも書いているが、私は立っていれば給料が入る激楽ワンオペアルバイトをしている。この前なんて三時間客が来なかった。いつか潰れそうだ。

こんなアルバイトを続けていると、確実に暇な時間が出てくる。少し前まではその空き時間で「講義に必要な予習」や「就職活動の準備」など、至極真っ当な学生を演じていたが、もう無理。耐えきれない。なので最近はnoteに文章を書き起こすようにしている。活字苦手芸人克服の為でもある。読みにくいのは申し訳ない。許して。

今回は、お笑いと私の自伝ではなく、最近のお笑いについて触れようと思う。最近のお笑い界において、万人に分かりやすく指標になるのはM-1グランプリだと思うので、そこを軽く掘り下げたい。

その前に、本人がどれくらいお笑いと触れているかだけ述べておく。意外とこういうところ重要だよね。高校生までテレビやDVDでお笑いを楽しむ程度のライトなお笑いファンだったが、大学に入り、東西事務所関係なく、様々なライブシーンに足を運び始めた。地方学生なのでそこまで行けないが、月に最高10公演、最低でも2公演は見ていた。あと、劇場に行くための長時間移動でラジオを聴くことにハマった。三四郎ann0が好き。最近はとある事情で一切行けていない。ちなみに漫才もコントも問わず、推しの芸人も特にいない面白ければ誰でも大好きである。

端的に言えば「ライトとディープの間にいる女オタ」と言ったところか。あと突き抜けた笑い上戸。何でも笑う。

ではざっくり、下位から遡ろうと思う。

10位 ゆにばーす

川瀬名人、引退回避おめでとう!
男女コンビの希望の星ゆにばーす、まさかの10位という結果。二人の緊張と客のフワフワ感が平行線のままネタが終わるまでずっと残っていた感じ。ネタも悪くはないんだけど、客の緊張を崩すような大きいボケもなく、そのまま。
でも川瀬名人が引退しなくてよかったと思う自分もいる。負のオーラをまとった芸人がめちゃめちゃ好きだから。来年も優勝したら引退宣言して、惜敗で終わって欲しい。

あと、個人的には男女コンビ、女性コンビのM-1優勝を見たい。女性芸人オタクより。

9位 見取り図

このネタは劇場やテレビで何度も見ているが、何度見ても好き。「勾玉」というワードが好きすぎる。勾玉というワードだけ抜き出しても面白い。人生でこんなに勾玉って言う機会ない。この世で一番勾玉と発した人、盛山さんでは?正直「あたおか」より好き。あたおかって決め台詞みたいに言ってるけど、一発じゃ通じないと思う。そりゃ見たことある人は「来ました!あたおか!」って思うけど、見たことない人は「あた、おか?」とバイオのゾンビ並みに知能が下がる。かゆ、うま。でも、女芸人のフワちゃんがあたおかを使ってる時はめちゃくちゃ面白い。他人のネタを堂々とパクるな。 

全然関係ないけど、フワちゃんのYouTube面白いから全人類履修して💘

そういえば、見取り図はその後オールザッツ漫才2018優勝、上方漫才大賞2019大賞を受賞した。M-1以降の活躍には眼を見張るものがある。

余談だが、友人が見取り図リリーの顔ファンで、トップバッターで出てきた時「クッソ緊張してる顔かわい〜!💖」という定型文が送られてきた。それもまた相まって面白かった。

8位 ギャロップ

私の率直な感想というか、決勝進出を知った時「えっ!?ギャロップってまだ15年以下なの!?」って思った。林さんの風貌があんな感じだから、てっきりもっと芸歴長いと思っていた。

こんな感じ。これ調べてる時に出てきたギャロップというポケモンの方がフサフサだった。

林さんの風貌を中心とした合コンのネタ。まさしく腰を据えた上手い漫才。ラストイヤーともあって気合の入り方は、他のコンビよりも強かったのかもしれない。しかし、空回りしている印象だった。正直私も自虐系は好きではないので、ドンピシャ好みとは言い切れないが、まさかあんな叱られるとは思っていなかった。まるで私怨があるが如く怒っていたので、びっくりした。まあでも言いたい事は分からないでもない。確かに暗さあるよね。そこが持ち味だと思うけど。

7位 スーパーマラドーナ

暴力的なツッコミが怖いので苦手だが、ネタは好き。扉をめちゃくちゃ強く閉めるところ、腹がよじれるほど笑った。ただそれ以降が急速に尻すぼみした。個人的に2016年のエレベーターの方が好きだった。もっとより練られた、客も審査員も嘘でしょ!?ってなるようなネタじゃないとファイナルステージに進めなかったのだと思う。特にフレッシュさに欠けたコンビは。何回もファイナリストになると、昨年、一昨年の自分たちを超えるのが難しくなって、結果微妙なことになるのはよく見てきた。スーパーマラドーナも過去の虚像に打ち負けたなぁ。ラストイヤー、お疲れ様でした。今年は優勝すると思ったのに、なんか自分も悔しく感じてしまう。

……色々あったけど。

6位 トム・ブラウン

唯一名前だけ知っていて、劇場等で見たことがなかったコンビ。世界観が分からなすぎて、終始笑っていた。意味わからん世界に連れてこられると大体笑うよ。なんだよ合体って。あと坊主をはちゃめちゃに叩く系は大丈夫?ってなるからちょっと苦手なんだけど、ダメ〜!の叩き方ちょい優しくて好き。

余談だが、ツイッターで見かけたトム・ブラウン決勝進出の瞬間を見守る芸人さんの動画、めちゃくちゃ良くて感動した。元は敵とか味方とか、そういうのない世界だからこその友情。憧れるよね。

5位 かまいたち

え!?何で5位!?何で!?何で!?
めちゃくちゃ面白かったじゃん!?何で!?

とまあ駄々をこねる子供並みに月並みな感想しか出てこないが、それくらい面白かった。ありきたりなネタ設定で、あそこまで身近な話題を4分間続けられるとは思わないでしょ。しかも、形勢逆転して濱家さん(ツッコミ)が一方的に攻められる場面とか天才の所業。
でも1ヶ月経って志らく師匠が言いたいこと分かる。面白い漫才≠上手い漫才じゃない。本当に面白い漫才師は上手さを隠して披露する。でも納得はいってない。ミキよりは上だと思ったのに。

4位 ミキ(敗者復活)

14時から行われた敗者復活戦にて勝利を収めたミキ。私は別にアンチでもないし、普通にネタは好きな方。うるさいだけで。ただ、進化はしてないんだよなぁ。それこそ若い漫才師なのにフレッシュさが足りてないというか、もっと言えば、それ昔の型に今の話題を当てはめただけでは?
時にフレッシュさは強い武器になる。優勝した霜降り明星がそうだ。フレッシュさは他にはない発想や才能を生み出すことがある。それが無いのはもったいない。上手いんだけどね。いやにしても兄ちゃん、うるせ〜〜。うるさすぎて笑うわ。

3位 ジャルジャル

皆、ジャルジャルのこと褒めるけど私は一本目、去年の別バージョンだと思って笑えなかった。いや面白かったんだけど。
ピンポンパンポンは流石に天才だった。あれを思いつく発想力と、ぴったりあった息、練習量、全てが他のコンビよりも上だった。今年はそれを似たようなパターンのゲームで遊ぶ。う〜ん、焼き増し?
でも、マジで頭の中に残っているのは後藤さんのちょっと低めの「ドネシア」なんだよな〜。なにこれ〜。

余談だが、岡村隆史さんのANNでNONSTYLE石田さんがM-1グランプリの講評を行なっていたが、そこで初めてジャルジャルは焼き増しじゃなくて進化していた事を知った。中川家礼二さんに認めてもらいたくて、ちゃんと漫才に仕上げていた。すげ〜〜〜(語彙力)

2位 和牛

とうとうシルバーコレクターになってきた和牛。二人の漫才はもはや芸術の域にまで達しているが、漫才の頂点にはなれない。
私個人として2016年は和牛が優勝だと思った。銀シャリと和牛が接戦で、和牛が制すると思っていた。あそこからずっと2位でしょ?やっぱり、高くなってしまったハードルを越えるので精一杯で、周囲の芸人を抑えるほどのネタを作れないのかなぁ。
今年はゾンビ、振り込め詐欺防止のネタ。序盤不安になるくらい伏線を張って、後半ガンガン回収するタイプの漫才。顔だけで笑わせられる凄さはもう圧巻で、殿堂入りでもいいんじゃないかというくらい構成も笑いの量も圧倒的。でも、何か足りない、何か届かない。二人も苦しんでるんだろう。来年こそ、と言われ続けてプレッシャーになりかねないけれど、でも来年こそと言ってしまいたくなるコンビだ。来年こそ、進化し続けて優勝してくれ。

1位 霜降り明星

自分、上沼恵美子いいっすか?

マ〜〜〜〜〜〜〜ジで好き。マジで。超好き。
何回か単独行ったくらいには好き。(ハナタカ雑学)(雑学?)

私の好みは「シュールを極めたシュール」「語彙力の暴力ツッコミ」の二種類だが、粗品さんは圧倒的な語彙力と的確な間を持っている。巨人師匠の言う近代漫才は、彼らにぴったりの言葉だろう。ちなみにシュールといえばせいやさんのソロネタ、なんなんじゃそりゃ。アレ何?(?)

ボラギノール、日付変更線、リアス式海岸、負けても元気……。思い出せば思い出すほど、ワードにキレがありすぎて、笑ってしまう。しかも二人とも天才。高次元でバランスを取り合ってる。凄すぎない?

余談だが、私が住む静岡には「尖り過ぎた人選」でお馴染みsun setTVという静岡朝日テレビ系列のインターネット放送局がある。レギュラー番組として霜降り明星、Aマッソ。ゲストとして金属バット、フワちゃん、トンツカタン森本などが出演している。聞いただけで胸焼けがするメンバーが揃っているが、何を隠そう私はsun setTVの大ファンである。まさかsun setTVからM-1グランプリ優勝コンビが出るとは思わなかった。静岡の誇りだ。次は金属バット、AマッソあたりにM-1を取ってほしい。トンツカタンは普通にKOC決勝進出して。お願い。

総評

M-1グランプリ2018、予選から見ていたが、今年は本当に皆仕上がっていて、誰が優勝してもおかしくない状態だったと思う。その中で霜降り明星が優勝したのは、新しい時代が来たと感じた一瞬だった。
もうすでに今年のM-1グランプリを楽しみにしている自分がいる。今年は誰が優勝するだろう。もはや、予想する自分が馬鹿らしくなる。あ〜楽しみ。

最後に、この動画を見てほしい。

最高。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?