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スリランカレーを定義するのは難しい 《夫婦世界一周紀24日目》

日本ではスリランカカレーが次に来る!とか、もう来てる!とか騒がしいが、僕はスリランカに行くまで一度もスリランカカレーを食べたことは無かった。美味しんぼで予習していたはずだが、全然覚えていない。(めんどくさいので、スリランカレーと呼ぶことにする。たった一文字だけど)

近くのお母さんが寄り合って作るようなほったて小屋が、人生初のスリランカレー。最初にカレーを出された時、ぽかんとしてしまった。パラパラのお米を山盛りにした平皿を渡されただけだったからだ。僕もフウロもどうしたらわからずにいると、おばさんがお鍋を持ってきてくれた。お皿にどさっとカレーを入れてくれる。最初に乗せられたのは、カレーというよりもサラダのようだった。緑の葉っぱとパルメザンチーズみたいに見える。次にじゃがいも、豆ときて、最後に魚が乗った。インドカレーにタイカレーにも欧風カレーにも似ていない。決定的な違いは、ルーが無いことだった。これじゃパサパサなままなんだけど…

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となりで立ち食いしていたおじさんを見ると、素手でカレーとルーをねちゃねちゃ混ぜていた。よその国のマナーに口を出すのはよくないけど、ちょっとやだなあなんて思っていたら、おかしいのは僕の方だった。スリランカレーは混ぜて食べるのが正解だった。

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外に出ることが出来ない今、旅をできること自体に価値が生まれつつあります。僕たちが見てまわった世界はもうないかもしれないけれど、僕らが家にいる時にも世界は存在していて、今日もトゥヴァだってニウエだってある。いつか全てが終わった時に、あそこに行きたいと思ってくれる人が一人でも増えたらいいなと思って、価格を改訂しました。 無料で公開したかったのですが有料マガジンを変更することが出来なかったので、最安値の100円に設定しています。

2018年8月19日から12月9日までの114日間。 5大陸11カ国を巡る夫婦世界一周旅行。 その日、何を思っていたかを一年後に毎日連載し…

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