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「山のルール!」も臨機応変に

近所の神社から裏山の細い道を登っていた時のこと。

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坂道を登っていると前方から男性が下りて来るのが見えた。約10m程の距離まで近づいた所でお互いほぼ同時に「どうぞ」と異口同音発して立ち止まった。
上にいる男性が立っている場所よりも自分が居る場所の方がスペースが広く安全に離合しやすいので、一歩横に動き「どうぞ」と再び上の方に言うと、
「登り優先。それが山のルールやから」と大きな声が返ってきた。
だが、いつも歩いている裏山の地形を知っているので、
「こちらはスペースがあるのでどうぞ」と場所を開けた道を手の平で示しながら伝えると、上にいる男性は明らかに苛立った様子で、
「登りが優先!それが山のルール!」と強い語気が返ってきた。一瞬にしてその場に暗雲が立ち込め、嫌~な雰囲気に。

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登り優先の「山ルール」は小学四年生で登山を始めた時から知っている。
だが、男性は「あんた、知らんのんか!登り優先、それが山のルール!」と仁王立ちして動く気配がない。
仕方なく「登り優先は知ってます(けどスペースが・・・)」と言いかけて登り始めると間髪を入れずに、
「あんた、知っとるんやったらさっさと登らんかいな!」と怒鳴られた。

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確かに山を歩いていると「登り優先」のルールを知らずに、狭い山道で立ち止まることなく、ぶつかりそうな勢いで進んで来る人や、坂道を強引に下りてくる人は意外と多い。そして道を譲っても何も言わず、一礼もなく通り過ぎていく感じの悪い人も多い。
きっと今日裏山で出くわした男性は生真面目で、そして親切で、山のルールを厳格に守られている立派な方なのだと思うが、ルールを知った上であとは臨機応変に判断し、行動すればいいと思う。

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もうそれ以上、知らない男性に何度も「あんた!」と言われたくなかったので一礼して「お待たせしてすみません」と丁寧に言いながら狭い場所に立つ男性の横を通り抜けようとすると、
「あんた!山登るんやったらそのぐらい知っときや!登り優先が山のルール!」と念を押された。

7富士折立

(あんたよりきっと山のこと知っとるわぁ!)と言い返したくなったが、
「ありがとうございます」と微笑み返して大幅で歩を進めた。

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最後までお読み下さりありがとうございました。
*写真はイメージです。

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