「でもそれはあなたの責任じゃない」僕に響いた言葉

今回の参院選で、個人的にすごく考えたことは、意外にも「消費税」や「最低賃金」といった経済政策だった。

僕の仕事は、ある意味、自己責任でも仕方がない。フリーの音楽家、つまり個人事業主になった時点で、経済的に安定していない。自分の音楽の魅力がなければ、コンサートにお客さんは来てくれないし、CDは売れない。すべて自己責任だ。いい音楽を届けられるようになるしかない。それを受け入れてやっている。

だけど例えば、会場費が値上がったり、文化予算の削減で演奏依頼が減ったりギャラが減額されたり、みんなが忙しく働いてもお給料が少なくてコンサートに来る余裕がない、みたいなことは僕のコントロールできることじゃない。僕の責任ではないのに、現実には、お客さんが少ないと「僕の音楽に魅力がないからかなぁ」と自分を責めてしまう。

しかし、今回の参院選で、山本太郎の演説に触れる中で、僕のそんな苦しさを救ってくれるような場面がいくつもあった。

長時間働いても賃金は少ない。仕事や育児や介護に追われ、経済的・時間的・精神的に余裕がない。どんどん生きづらくなっていく。

そんななかで、みんながコンサートのような娯楽に消費できる金額はどんどん下がってゆく。

「でもそれはあなたの責任じゃない。正しい経済政策を行ってこなかった政治の責任。だからその政治を変えよう。」

山本太郎はそう言った。僕の胸を打った。
僕の苦しさも救ってくれる言葉だった。

消費税が廃止され、賃金が上がり、奨学金の返済がなくなり、少しずつでもみんなの経済的な負担が解消されて、余裕ができたら、コンサートに足を運べる人も増えるよね?演奏依頼も増えるかもしれないし、出演料だって上向きになるかもしれない。それは僕だけじゃない、同業者も含め、すべての人にとってハッピーなこと。

僕は自分の音楽がよりよくなるように、一人ひとりにいい音楽が届けられるように、一生かけて努力する。それはなにも変わらない。それは僕が受け入れた自己責任。

でも、この国で仕事をして、家族を養っている者として、自己責任社会を変えようというれいわ新選組の経済政策を支持したい。

それはすぐには実現することじゃないけど、同じように生活者目線で経済を良くしようという野党とともに、目指してほしい。まずは参院選で第一歩。これからも応援し続けるし、僕も知恵を出したい。

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