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新時代のスターインフルエンサーの誕生と今後の芸能事務所について考える、その前に。

インフルエンサー」という言葉がある。
世の中ではfav(投稿をお気に入りとするボタン)やRT(自分のタイムラインに拡散するボタン)を多く集める人のことと思われているのだろうか、はたまたその人が商品を宣伝すれば長蛇の列が出来たり、在庫切れが起こる魔法使いのように思われているのだろうか、気付けばLIVEに行ってしまう乃木坂46の曲名にもなるほどで、今や社会でも(ぼんやりと?)知られる言葉となった。(10年前に札幌ファクトリーのAKBの握手会に初めて行ったことが懐かしい)

インフルエンサーとは、というその定義付けの前に、
情報の広まり方や届き方の歴史をざっくりと振り返ってみたい。

令和の1つ前、平成が始まった頃
怪しかったり、希望だったりといったイメージと共に「インターネット」が登場した。ホームページと言われたり(web)サイトと言われるものに始まり、今では当たり前になったインターネット。

個人のホームページを作れる人や持てる人は、自分で作れる頭のいい人または誰かに頼むことができる人望や金銭的な余裕のある人、オフィシャル感のある有名人しかいなかった時を経て、
アメーバブログやクルーズブログ、デコログなど個人でも簡単に発信の場を作れるサービスなどが登場し、一家に一台のパソコンを通してアクセスするものだったインターネットの世界は、その後スマートフォンの普及によって1人1人がアクセスできる世界へと拡張した。(当時からアメブロはオフィシャルを権威化して芸能人を芸能人としてブランディング保ってて好き。)

少し前ではチェーンメールなども話題となったが、今では伝言ゲームのように情報をRTして世界中に広めていくことができる。そんな便利な時代から、もっともっと時代を遡ると初期の情報伝達は最速手段は狼煙だった。(その他太鼓や鐘なども...今も花火の開催決定とか音ですよね。)遠くにいる人に情報を伝えたいときは、狼煙が見える距離を計算しリレー形式に設置した。時間などを指定するなどルールを決めていたため、狼煙をあげる人間が敵に倒されて敵が狼煙をあげても、罠だとわかるようにされていたり、狼煙が見える距離などを考慮して城を建てる位置や高さも設計されていたという。

起点となる人から情報を発信していき情報を広めていくという点では、マーケターの方からするとどうだろう、現代でいうインフルエンサーマーケティングに近い感覚を得るのではないだろうか。誤った情報を発信する人も多くいるが、それをRTしてしまうかどうかなど、個人のリテラシーも問われる。

具体的な話は飛脚を通して書状で伝達されたり、
最重要とされることは使者(依頼を受けて伝達する人)を通して口頭で伝えられた。この使者は人間として信頼された者のみができる、重要であり、光栄な役目だった。(広めることを発注されるということは重要な役目ということですね)これもまた、口コミマーケティングやリファラル採用の片鱗を彷彿とさせ、面白いですよね。

そして15世紀半ば、活版印刷の技術が登場した。
共通言語や情報伝達方法が加速したことにより村と村が繋がり、コミュニティーができた。mixiを思い浮かべると想像しやすいかもしれないが、コミュニティーの立ち上がりは共通言語から成ったりする。(ミスチル好き集合!みたいな感じですかね。)

それまでは文字を書くというよりは会話だったため、書き方や読み方のリテラシーも全体的に高まっていないため、イラストや漫画のようなものも登場し、多くみられた。これは現代でいうと、Twitterランドで英語のtweetが回ってきても多くの人はよくわからないけど海外のおもしろ動画や感動動画、イラストが回ってきたら不自然なくRTも盛り上がるといったことですね。

その後、広告の概念が登場し、新聞が広まりマスのリテラシー(読み書きなど)が急速に高まった。

とはいえ、配ることも貰うことも買うことも工数ではあり、いわゆる面倒なことではあった中で、1925年にラジオが登場した。読めなくていい、読まなくてよく、受信機を1台買えば音を垂れ流して聞くことができた。電波に情報を流すということはとても革新的なことであり、複数人数で聴く体験ができるその体験と、情報伝達速度により人間関係(コミュニティー)を劇的に拡大させた。1:n(みんな買える訳ではないのでnは少数の複数人数のコミュニティー)のコミュニケーションである。

1953年には白黒テレビ、1960年にはカラーテレビが登場した。
読み書きのリテラシーが高まりきらない中で、視覚で感覚的に情報を感じられることは、人間は赤ちゃんの時に視覚で情報を感じることなどからもわかりますが本能に近い情報の受け取り方であり、とてもわかりやすく、人々に好まれた。
(今テレビ業界や芸能業界の会長や社長職の80歳前後の大先輩たちは、この時学生青春時代を過ごし、その画面の中のエンターテイナーに魅せられ、人一倍大きな感動を味わった方々なのではないだろうか。そんな方々の当時からのお話を直にお聴きすることは僕の夢の1つです。)

1:nのテキストコミュニケーション(新聞もジャンプのように友達で回したり)
1:nのコミュニティーに対する音声コミュニケーション(ラジオ)の次は
映像が加わった1:nの映像と音声のコミュニケーションとなりました。

この時情報を発信する側と受信する側には差があり、
広告主や国は情報を発信することができたが、一般人(消費者)が誰かに情報を発信することは会話や手紙ぐらいしかなく、一般人の中でも芸(能力)がある選ばれし人は、画面の中で人を楽しませる側として活躍することができた。(芸能人)

そこにポケベルやメールなどの1:1の音声、テキストコミュニケーションが登場したし、買うことができる人は一般人同士でも対面以外のコミュニケーションを取れるようになった。

問題としては、ざっくりメディアのプロパガンダなどと呼ばれる情報操作によって人を操るといったようなことも、容易に行うことができた時代である。(インターネットがなかったら、周りと繋がらないのでテレビや新聞のニュースからしか情報を得られないので、そこに偏った情報しかなかった場合、それを正しい情報をして受け取ってしまいそうですよね)

同時にリアルの場では映画グレイテスト・ショーマンなども昨年人気となりましたが、劇場で舞台や伝統芸能、ライブなどが行われており、人々の生活を盛り上げた。その誰もが憧れる時代の表舞台の人たちのサポートをする人たちはマネージャーや事務所の始まりである。

情報伝達の歴史的な話でしたが一旦戻りまして
冒頭の「インフルエンサー」とはwikipediaによると
世間に与える影響力が大きい行動を行う人物のことです。

インフルエンス力のある企業、メディアのことは今まで単純に「影響力あるよね!あのテレビ番組!(視聴率高くて)観た?」「〇〇新聞や雑誌買ってるよ!面白いよねー!」などと会話されてきたわけですが、今まではメディアが少なくその1つ1つのブランド力が高かったので各テレビ番組や放送局、新聞や芸能人はしっかりと名前で呼ばれてきたということです。
(メディアは前述の通り広告が付いて普及し、成り立ってきましたが、広告主側からしても視聴率や発売部数など数字で検討決断をすることができました。)

しかしながらインターネットが発達して、今では1人1台を持つほどにテレビのように画面の付いたスマホが普及し、世の中の個人が(制約がないので)芸能人より先にSNSアカウントを持ち情報発信をしているうちに、読者数のようなものが可視化され(フォロワーとも言われる)(企業のwebメディアもアクセス数などがわかるようになり)、影響力がある一般人が誰なのかがわかるようになったものの、個人が乱立しすぎただけで、広告主からするとマスメディアでブランディングされていない人はSNSアカウントを観てもあまり誰なのかわからず、過去の経歴などに傷がないこともわからないため(信用問題として)CMなどにそういった人たちを起用することは引き続き行わなかったという感じです。

その後SNSの国内ユーザー数は伸び続け、インターネット上で話題になった商品が売れることもしばしば起こり、企業はインターネットを通した宣伝方法を無視することができなくなっていった。そうした流れの中で、「インターネットで有名なブログを書いてる人」や「Twitterで有名な人」といった言葉が多く使われるようになっていき、面倒になってブロガーインスタグラマーなどという言葉ができ、全部まとめてネットで影響力ある人=インフルエンサーでしょ、そう呼ぼう。みたいになったと思います。(急に雑ですが)当時若い人の方がSNSを積極的に使っていたので、SNSの世界は広告主を含めた大人や芸能人の世界からは下界のように見えていて、あまり細かく定義しようとならなかったのですが、そのままの言葉が広まりすぎて、今もその名残で雑多な定義付けになっているように思います。
 (何故かツイッタラーという言葉は家に籠ってツイートしてる人みたいな有名人感が出ない言葉になったので、最近はアルファツイッタラーなどという言葉も出ましたが。)

そんなわけで、本来であれば
木村拓哉さんも前田敦子さんも、松本人志さんも影響力のある人であり
インフルエンサーであり、その中でもブランド力もあるカリスマインフルエンサーであると思っています。

個人名で認知されている人は芸能人または芸能人(という顔も持っているような)に近くなっている状態のインフルエンサーだと思っています。

お仕事の依頼金額やブランド価値は、
インフルエンス力×ブランド力をベースに動いていくと思っているのですが、どちらからでもスタートすることができるので、ブランド力がある芸能人の方はすぐにSNSアカウントを立ち上げて自分のインフルエンス力も数値化(あくまでネット上のなのでSNSやってないファンを持っている方も多いと思いますが)することはとても良いことだと思います。

結論として
インフルエンサーという言葉はあまり機能しない言葉だと思っているものの、インフルエンサー力みたいなものをもう諦めて会話として使っていくとしたら、インフルエンサー力はネットで可視化された購読者の数(や、そこから派生する情報の広まり方の数値データなども提案できる詳しい人がインフルエンサーPR会社)であり、その人たちが個人名で呼ばれるようになっていくと、それがどこまでマスに知られているかは芸能人であるかどうかの線引きのように思います。

ただ、SNSは個人のホームページのようなものとなり(問い合わせができる)、インターネットがなく、個人のサイトや電話番号がわからず芸能事務所に問い合わせをするしか地名度のある個人に仕事の依頼を出来なかった時代から、個人としてできる仕事の範囲でもよしとするなら芸能人にならずとも食べていくこともできる時代なので、誰もが芸能人になりたいと思っている時代ではなく、そこで上下をつけたりそういった目で見ることもナンセンスだったりします。面白いですよね。

今回はこのへんで終わります。
僕はMステやスポーツ番組、バラエティー番組を家族でチャンネルを取り合ってみてきたので、たくさんのスターを感覚で感じてきた世代です。やっぱりスターはかっこいいし、芸能事務所は凄いなと思ってます。メディアも面白い。
インターネットが登場したり、SNSが登場した時代に、影響力を持つ人やブランド力を持つスターはどう誕生していくのか、芸能事務所はどう変わっていくのか、そこには広告主やメディア、情報伝達の変遷なども関与してくると思っているので、つらつらと思ったことを書いていきます。

情報を発信することで色んな意見やご指摘などもいただけて自分が詳しくなっていけるんじゃないか?と書くことを決めたのですが、全然間違ってる!という場合も、詳しくなっていきたいので優しく教えていただけたら嬉しいです。とても感謝します。ではでは。

より良い記事を書けるよう何かのインプットに使用させていただきます。ご検討いただき有難うございます。またぜひ読みに来ていただけると嬉しいです☺️