最後まで漸近線、電子書籍の公開

仲良しな飲み友達であった年の離れた男女の、彼女の方の恋が契機となり関係が変わっていく、その経緯を短歌の応酬で綴ったお話。
NovelJam2018秋参加作品「リトルホーム、ラストサマー」のイベントで展示&頒布した林口草太朗/森田玲花歌集「最後まで漸近線」の電子書籍データを公開します。EPUBファイルなので対応のリーダーやアプリでお読みいただけます。

共著である森田玲花曰く「基本は父の愛と娘の愛がクロスしたりしなかったりしなかったりのハートフル(?)な内容です!」なのだそうだけど、しなかったりしなかったり、ってなんだよクロスしてねえじゃねえか。
ともあれ、娘の恋を発端とした一ヶ月に渡る偽親子による短歌の往復です。
イベントに来場できなかった方も、NovelJamのB面とも言える奇妙な物語を見てやってください。

本書の「娘」はあるべき未来から今を規定しており、一方で「偽父」は日々更新される今に過去視点で戸惑っている。その間の空白が現在な訳でこれは永遠に交わるはずがない、なんていうか極めて普通に親子じゃんね。方便としての嘘の、そのマインドだけ本物に漸近しながら最後まで接しないところが本書の読み所ですよ。


さてこの本。発端は確かにNovelJamで、書いたのもその参加者ではあるのですが、ノベルジャム参加作品自体の延長にはありません。あえて言うなら森田玲花 著「あなたは砂場でマルボロを」の、リアルとフィクションを越境したアンサーとして位置付けられると思います。でも同時に全くの別物でもある。

とはいえノベルジャムというイベントから派生して、参加作品とほとんど関係のない明後日の方向で文芸的にはっちゃける現象が当事者として素直に面白く、むしろすでに過去化したはずの出来事にいまさら動揺しているんですが、いろいろと置き去りにしてきた自分への、あの時の自分からの復讐だと思い愚かにも落とし前をつけようとした次第です。おつきあいいただいた森田さんには感謝しかありません。
(※いちおう補足しますが共著、林口草太朗の中の人はノベルジャムに参加したチームいちばん堂のデザイナーです)

ぜんきん‐せん【漸近線】
ある曲線が、原点から無限に遠ざかるにつれて、限りなく近づいてはいくが、決して交わらないし、接しもしない直線。
出典:小学館 デジタル大辞泉

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林口草太朗

表向きデザイナーの文芸用アカウント

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